出産後、病室の冷蔵庫を開けてびっくり
息子を出産したときの話です。臨月直前から逆子になっていた息子。何をしても治らず、結局帝王切開で出産することになりました。不安だらけでしたが、無事に手術を終え息子と初対面し、幸せいっぱいだった私。しかし、切開しているので麻酔が切れたあとはひどい痛みがあり、後陣痛も加わり言葉を発せられないほど辛くて寝込んでいました。
そんな中、私の両親は初孫の誕生とあってお祭り騒ぎ。入院していた病院は私の実家から車で片道2時間ほどの距離にありましたが、「毎日お見舞い行くからね!」とはりきっていました。出産当日もしばらく病室にいた両親。私が手術後の痛みでまともに会話もできず寝込んでいたため、いつの間にか帰っていたようです。
すると産後2日目に、驚くべき事件が起こります。朝からお見舞いに来ていた夫が、病室の冷蔵庫を開けたと同時にこう叫んだのです。「何このビール! 誰が持ってきた?」と、これには私もびっくり。まだ体が思うように動かせない私は、ベッドの上から冷蔵庫の中を見てギョッとしました。なんとそこには大量の缶ビールが! 思い当たるのは前日に病室に来た私の両親しかいません。
数時間後に両親が来たので、私は思わず「病院にビール持ってくるなんてありえない!」と大声で怒鳴ってしまいました。すると母は「あんたも帝王切開で入院期間は長いし、暇でしょ? お父さんもたくさん休みをとってくれたし、ここでビール飲んでゆっくりしてもいいじゃない」と強気で言い返してきます。帝王切開の傷の痛みもあるのにまったく思いやりのない母の発言に悲しくなった私は、涙をこぼしながら「こっちは手術後で体がボロボロなのよ。ゆっくり休みたいからもう帰って!」と叫びました。
そこへ私たちの騒動を聞きつけた看護師さんが病室に来て「他の患者様の迷惑になるので、大声を出すのは控えてください」とひと言。どんな理由であれ大声を出してしまったことは申し訳なく、私はその場で謝罪しました。すると看護師さんは両親のほうを見て、「お嬢様は術後2日目でまだ体が回復していません。毎日の長時間の面会はご遠慮ください。また、病院へのアルコール類の持ち込みはお断りしていますので、すべてお持ち帰りください」と淡々と伝え、「す、すみません」と言う両親を横目に去っていきました。さすがの両親も黙り込み、気まずそうな様子で荷物をまとめ始めます。私は情けない親の姿にまた泣けてきて、ひたすら涙を流していました。
初孫の誕生がうれしかったとはいえ、ビールを病院に持ち込むという常識外れな両親の行動に、娘の私も引いてしまいました。手術後の痛みが思った以上に強かったこともあり、余計にいらだってしまったのです。
人は気持ちがうかれていると、思いもよらない行動をとってしまうこともありますが、いつでも冷静さを忘れないことが大事だと思った出来事でした。
著者:林 きくこ/30代・主婦。整理整頓が苦手で子どものおもちゃの収納に年中悩む、6歳の男の子と生後8カ月の女の子の母。三食すべて納豆ご飯でもいいほど納豆が好き。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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