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「寒くて眠れない…」断水と停ガスを越えた先、胸に宿った忘れられない瞬間

2011年3月11日、突然の日常の崩れに寒さと不安だけが残りました。水もガスも止まった日々の中、ある瞬間に胸の奥から込み上げた感覚を、私は今も鮮明に覚えています。

 

あの日の出来事

2011年3月11日、金曜日。日本はかつてない未曾有(みぞう)の災害に襲われました。3月とはいえ、まだ冬の冷たさが残る時期で、朝晩は特に身にしみる寒さでした。

 

そんな中、私の住んでいた地域では水道もガスも止まり、しばらくの間、温かいものを口にすることができませんでした。

 

ようやく口にできた温かい食べ物

寒さと不安を抱えながら過ごす日々が続いたある日、私の地域にも簡易的な応急給水とガスボンベが届きました。貴重な水でお湯を沸かして分けてもらい、そのとき、私は久しぶりに温かいカップラーメンを口にしました。

 

そのひと口が、心と体の奥にじんわり染み渡ったのを今でもはっきり覚えています。

 

 

生を実感した瞬間

普段もたまに食べていたカップラーメンでしたが、このときの味はまるで別物でした。立ちのぼる湯気のにおいを鼻から吸い込んだ瞬間、「私は今、生きているんだ」と心の奥から実感が湧き上がりました。

あの感覚は、これからもずっと忘れることはないと思います。

 

まとめ

あれから10年以上がたちました。今は原材料の高騰や作物の不足など、また違った形で「食べること」を考える機会が増えています。当たり前のように食卓に食べ物が並ぶ日々は、決して当たり前ではないことを胸に刻み、これからも食材への感謝と「食べられる幸せ」を忘れずに生きていきたいと思っています。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※AI生成画像を使用しています

 

著者:日高千依/20代女性・主婦

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)

 

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