懇親会に来ない上司
僕は取引先のB社の懇親会に呼ばれ、喜んで参加することに。わが社からはA山部長も参加するとのことだったのですが、彼は時間になっても現れず……。「何かあったのかもしれない」と心配になり、僕は電話をしてみました。
「部長、今どこにいるんですか!?」
焦る僕とは反対に、部長は呑気な声で返してきました。
「ああ、君か。今日は社員旅行だろ。今みんなでバーベキュー中なんだ」
しかし、僕は社員旅行の話など聞いていません。
「社員旅行とは、なんのことですか?」と言うと、A山部長はとんでもないことを言ったのです。
「いや~、社員旅行の計画が今日になったのを、君には伝え忘れていたよ。まあでも、社員旅行にきてもらったところで、高校を卒業してすぐに現場に入った君と、大学まで出た我々とはちょっと話が合わないかもしれないな。君は留守番だ」。
B社の社員が電話に出ると!?
A山部長は高卒である僕のことが気に食わないようで、前々から嫌がらせのようなことをされてきましたが、ここまでするとは……。
とはいえ、社員旅行よりも、取引先との懇親会を忘れているほうが問題です。「A山部長、今日はB社との懇親会ですよ。忘れたんですか?」と必死になっていると、B社の担当者である女性社員から、「電話、代わってくれますか?」と言われ、僕はスマホを彼女に渡しました。
「社員旅行は喜ばしいことですが、部下に予定を伝えない嫌がらせをするなんて……。それに、今日の懇親会は、A山部長がどうしても今日しかスケジュールが合わないとおっしゃっていたから、当社としても日程調整のうえお待ちしていたのに、とても残念です」
A山部長はやっと思い出したようで、「た、大変失礼いたしました! すぐ伺います!」と弁明。しかし、社員旅行先から東京までは新幹線で約4時間かかります。女性は「戻られたところで、懇親会は終わっていると思います。今日はこちらの部下の方とお話させていただきます」と告げ、電話を切ったのでした。
部長の末路は…
僕はA山部長の件について謝罪しながら、「本日は懇親会の場ではありますが、実は新商品の企画書も持参いたしました。ぜひご説明させてください」と提案。B社のみなさんは大喜びで話を聞いてくれました。
その後、B社からの要望でA山部長は担当から外され、僕がメインで担当することに。さらに、僕は「これ以上は見過ごせない」と思い、A山部長からの嫌がらせを人事部に報告。実は同じようなハラスメントをされていた社員はほかにもいたことがわかり、A山部長はほかの部署へ異動となったのでした。
今はA山部長のいない落ち着いた環境で、仕事に励むことができています!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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