元カノのマウンティング
A子の結婚式当日、「元カノの結婚式なんて、やっぱりイヤだったよね?」と僕は妻に尋ねました。しかし妻は、「全然イヤじゃないよ! サークル仲間たちとの付き合いは大切だもん。それに、元カノがどんな女性なのか興味があるし!」と笑顔で答えてくれました。
そして、妻は化粧室へ。僕が式場の廊下で待っていると、ちょうど元カノのA子と新郎が現れました。
「久しぶり~! こちら、夫のB男くん。あなたとは比べ物にならないエリートなんだから」とのこと。詳しく聞くと、新郎は某有名企業で営業の仕事をしているというのです。A子は僕よりも優秀な男性と結婚したことを自慢しているようでしたが、僕はその社名が気になりました。
実は僕の妻は…
「あれ? その会社って……」と考えていると、B男は「あなたのことは妻から聞いていますよ。将来性がなかったから妻のほうから別れを切り出したとか」と発言。
僕はイラッとしながらも、笑顔で「そうですか……」と応じていると、妻が戻ってきました。「本日はおめでとうございます」と礼儀正しくあいさつをすると、B男は妻を見て「あ、あなたが奥さん!?」と絶句したのです。
妻も気づいたようで、「あなたは、うちの会社の営業部の社員よね?」とひと言。実は、妻もB男と一緒の会社に勤めているうえ、彼女は人事部の部長なのです。
しかし、妻が部長ということを知らないA子は、妻にもB男の自慢を開始。すると、B男の顔は真っ青に。そして、妻が言ったのです。
「あなた、今月いっぱいで営業部から他の部署に異動されますよね? 仕事でミスばかりするし、後輩にはパワハラのような態度をとるし……。営業部長はもう手に負えないって言ってましたよ」
気まずそうな新郎新婦
B男は部署異動のことをA子には隠していたようで、「パワハラだなんて誤解だよ!」と必死に弁明。しかし妻は、「私は人事部長です。その辺りの事情は誰よりも把握しています」ときっぱり。A子はB男に飛びかかり、「将来有望なエリートじゃなかったの!?」と声を荒らげました。
そんな2人に向かって妻は、「先ほどあなたたちは私の夫をバカにしていましたが、夫はあなたたちの何倍も誠実で、しっかりと仕事もできる優秀な人です」と、言ってくれたのでした。
その後、結婚式は予定通りおこなわれましたが、新郎新婦が気まずそうな雰囲気だったことは言うまでもありません。
一方、僕は妻との絆を再確認。A子が振ってくれなければ妻とは出会っていなかったと思うので、そこだけは彼女に感謝しています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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