私に多く払わせようとするママ友
小学校に入学してすぐ、息子は同じクラスのAくんととても仲良くなりました。休み時間や放課後も一緒に遊ぶようになり、自然と私もAくんのママと顔を合わせる機会も増加。ママ同士も少しずつ仲良くなり、ある日「下の子たちも一緒に、みんなで回転寿司に行こう」という話になったのです。わが家もAくん家族もその日は夫が仕事で不在。私は小学1年生の息子と年少の娘を連れて3人で回転寿司に向かいました。
子どもたちは最初から打ち解けているので、席に着くなり楽しそうにおしゃべり。わが家の子どもたちはどちらかというと小食で、お寿司を数皿食べれば満足します。それに対して、Aくんと年少の弟くんはふたりとも体格がよく元気いっぱい。食欲旺盛でどんどん注文していて、わが家と比べると明らかに食べる量に差がありました。お皿を次々に積み上げていく姿に「よく食べるなぁ」と感心するほどです。おなかがいっぱいになるころにはやはりその差は歴然でした。テーブルの上には空いた皿が山のように積み重なっており、うちの子たちの前のお皿の数とは10枚以上差があります。
食事を終えると、Aくんママから「ごめん、今日は先にまとめて払っておいてもらえる? レシート預かってあとで清算するから」と頼まれました。私は特に疑問を持たず「いいですよ」と言ってまとめて支払い。しかし、それぞれの車に乗って帰るため駐車場で別れようとしていたとき、別れ際何か思いついたかのように突然「やっぱり計算面倒だからスマホから半分送るね」と笑いながら言ったかと思うと、私の携帯に先ほどまとめて払った半分の金額で送金通知がきました。
しかし、実際に食べた量を考えると、わが家のほうがずっと少なかったのは明らかです。私は「え?」と心の内が口から漏れてしまいました。その声に、息子が私の携帯をのぞき込み、同時にAくんもママ友の携帯を「いくらだったの〜」とのぞきこみます。「ママ、今日はいつもよりずっと安いねぇ?」と不思議そうにするAくん。しかしAくんママは「お友だちと半分にしたら安く済むのよ! こういうの割り勘って言うのよ~」と、平然と言うのです。
私はすかさず、「うちの子たちそんなに食べてないので、私が計算してまた請求しますね。次回からお会計は面倒でも別にしましょう?」と伝えました。するとAくんママは「まあ、細かいのね!」と少し鼻で笑ったような言い方。私は少々イラッとしながらも「お金のトラブルって面倒ですからね。子ども巻き込んだらかわいそうですし」ときっぱり。私の有無を言わさぬ雰囲気にAくんママは苦笑いしながら「そ……そうよね」と返答があり、その後きちんと清算してくれたのでした。
子どもたちがせっかく仲良くなった縁を、ママ同士のちょっとしたいざこざで壊したくはありません。だからといって、ママ友の言いなりになる必要もないと私は思います。今回の出来事は、食事の際は「会計をどうするか」を事前に話し合っておけばよかったなと反省する機会にもなりました。モヤモヤを抱えず気持ちの良いお付き合いができるよう、線引きもしっかりしようと思った出来事でした。
著者:井島りほ/30代・ライター。年少の女の子と小1男の子を育てるママ。おしゃべりが大好きで寝るのが苦手な兄妹と、にぎやかな毎日を過ごしている。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)
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