「出費を控えて」と伝えたら…夫は!?
最近、夫は趣味の釣り道具やガソリン代、飲み会などの出費が重なり、私のパート代がなければ家計が赤字になる状況です。しかし夫は「給料の範囲で遊んでいる」と受け止めず、「子どもがいない今くらい、いいだろう」と軽く返してきました。さらに、お小遣いだけでなく生活費にも手をつけていることを伝え、家計を考えてほしいとお願いしましたが、「高い物は買っていない」「ケチくさい」と取り合ってくれません。
そのうち夫は「毎日働いているんだから、少しくらいオーバーしても文句を言うな」と声を荒らげました。私が「働いているのはあなただけじゃない」と返すと、夫は「パートごときが」と言い放ちました。本当はフルタイムで働きたかったけれど、義母の強い反対と夫の希望でパートにしていることを伝え、「パートを軽んじないでほしい」と訴えました。ところが夫は「俺の給料が少ないと言いたいのか」と、話の焦点をずらします。
最終的に夫は「もう話さない」と一方的に会話を打ち切ろうとしました。私は、気に入らないことがあると無視する癖をやめると約束したはずと静かに指摘しましたが、夫は「知らない」とだけ言い残し、どこかへ出かけていきました。
夫との会話が“すべて義母経由”に…
翌朝、台所に立っていると、義母から「息子から伝言よ。朝食にしばらく鮭は出すなって。骨があってイライラしたみたいね」と告げられました。私は「おはようございます。わかりました。鮭は出さないようにします」と答えましたが、義母は「骨くらいさっと抜いてあげればいいのに。そんなこともしてあげられないの?」とさらに言葉を重ねてきました。私は「これからは気をつけます」と言うしかなく……。
義母は続けて、「それくらいできる時間はあるでしょう?あ、もしかしてパートをしてるからできないとか?」と探るように言いました。私が「いえ、そういうわけではありません」と返すと、「なら言われる前にやりなさいよ。息子は魚の骨を取るのが苦手なんだから」と続けます。さらに「でも専業主婦だったらね、もっと細かくフォローしてあげられると思うの。今からでもパートを辞めたらどうかしら?」と勧められ、私は「それはちょっと難しいですね……」と返しました。すると、「どうしてよ?」と詰め寄られ、「今、家計がギリギリなんです」と正直に伝えると、義母は「まぁ……あなたってやりくりも下手なのね。息子が可哀想だわ。ダメな嫁だから息子もこうやって私経由で会話をするようになるのよね」と言い放ちました。
さらに義母は、「息子は毎日頑張って働いているのに。やりくりできないから生活費がギリギリになっているんでしょ?」と断じました。私は「それは違います。◯◯(夫の名前)が無駄遣いをしているからですよ」と静かに返しましたが、義母は「そうやって人のせいにする暇があるなら、もっと工夫をしなさいよ」と容赦しません。私は小さく「すみません……」とだけ答えました。
それでも義母の言葉は止まらず、「どうして息子はあなたを選んだのかしら。あ、そうだ。あなたたち、離婚したら?」とまで言われ、思わず「え?」と声が漏れました。「あなたに息子はもったいないわよ。しかも無視までされて、夫婦仲だって良くないんでしょう?」と追い打ちをかけられ、私は「それはちょっと……」と返しました。すると義母は、「私は早く別れたほうがいいと思うけど。あなたは専業主婦になりたくないみたいだし、ひとりで生活したほうがよっぽど合ってるんじゃない?」と突き放すように言ってきたのです。
義母の言動に限界…夫にSOSを出すと!?
私は、既読だけが増えていく夫のメッセージ画面に「お願いだから返事して。大事な話があるの」と送り続けました。しばらくしてようやく返ってきたのは、「やっと俺に謝る気になったのか?」という言葉でした。私は「違う、お義母さんのことだよ」と要件を伝えましたが、「だったら連絡してくんな。俺はお前みたいに暇じゃないから」と冷たく返されました。せめて帰宅時間だけでもと尋ねると、「教えない」とひと言。子どもじみたやり取りに疲れ、「お義母さん経由の会話ももう嫌。お義母さん、私に“離婚すれば”って言ってきたんだよ。いいかげん、ひどい言動を注意してくれないかな」と訴えました。
ところが夫は、「離婚か~、それもいいかもな」と冗談めかして返してきました。私が「本気で言ってるの?」と確認しても、「仕事で毎日疲れてる俺に、グチグチ文句言ってすみませんでしたって謝るべきだろ」と、話はすぐに私の“謝罪”へとねじ曲げられてしまいました。私は深呼吸をして、「私は無駄遣いを注意しただけで、間違ったことは言っていないはず」と伝えました。釣り道具や外食の積み重ねで貯金ができない現状、そして私は半年以上、自分のものを何も買っていないことも話しました。けれど夫は「必要だから買ってる」「自分が金を使えないから怒ってるんだろ」と受け取ってくれません。やがて彼は軽い調子で、「明日、離婚届取ってきてよ。サインしとくから」と言い出しました。
さらに「お前が謝るまで母さん経由の会話は続ける。今回は特別に返事しただけで、俺はまだ話す気はない」と突き放してきました。私は「本当に私の話は全然聞いてくれないんだね」と返したところ、「俺を怒らせるお前が悪い」「ケチくさい女と結婚したなって後悔してた」と言います。「あなたもお義母さんの言うことに同意するの?」とたしかめましたが、返ってきたのは「もう少し謙虚になったほうがいい。だからしばらくは母さんの言う通りにするんだな」という言葉でした。
私は短く「そう……わかりました」とだけ答え、「お望みどおりに、お義母さんの言う通りにします」と告げました。
義母の言う通りにしたら…夫が動揺!?
ある日の夕方、私のスマホに矢継ぎ早にメッセージが届きました。「おい、なんで家にいないんだ? 久しぶりに早く帰ってきたのに夕食も作ってないんだな。だから母さんにも責められるんだよ。やっぱり嫁としての自覚ないんじゃないの?」——夫からでした。私は深呼吸して、「嫁としての自覚なんてありません。私たちはもう夫婦ではありませんから」と返しました。先日、彼がサインした離婚届を私は役所へ提出し、すでに受理されています。続けて「財産分与については、あとで弁護士さんから連絡します」と伝えました。
しばらくして、画面には驚きと怒りの混ざった言葉が並びました。「離婚届出したって本気か!? 相談もなしに何してるんだ!」「無効だ! 取り消してこい!」。私は淡々と返しました。「イヤです。受理されましたし、離婚届を持ってこいと言って、嬉々としてサインしたのはあなたですよね。離婚も“あり”だと乗り気でしたよ」。「本気で別れようとは思ってなかった」と苦しい言い訳が返ってくると、私は短く問い直しました。「脅しだったということ? それ、余計にたちが悪いですよね」。
そのあと居場所を聞かれ、「実家に向かうバスの中です」とだけ答えました。すると「帰ってきてくれ。一度話し合おう」と続きましたが、私は「今さら話し合う必要はありません。あなたのほうが散々無視してきたのに」とだけ告げました。「急に離婚だなんて」と彼は慌てましたが、私には“急”とは思えませんでした。無駄遣いは注意しても改まらず、気に入らないことがあれば無視され、会話は義母経由に——そんなことを何度も繰り返してきたのです。「もうしない」と約束しても改善されず、私は「いい加減、疲れました」と本音を伝えました。
彼は「無視してたのはごめん。話すとひどいことを言いそうで、冷静になりたかった」と言いましたが、私は首を横に振りました。その間、私は義母から心ない言葉を浴び続けていたのです。「どうして私が謝らなければならないの? 本気で私が悪いと思っていたの?」と問うと、彼は「もう少し考えてお金を使えばよかった」と認めながらも、最後には「勝手に離婚届を出すのはひどい」と再び責めてきたのです。
「戻ってきて」という夫…その後の結末は!?
私は彼に「あなたは『母さんの言う通りにしろ』と言いましたよね。あなたが私を無視して義母をはさんだから、こうなったんです。自分では向き合おうともしなかったでしょう。『ケチくさい女と結婚して後悔した』とも言っていましたよね。——別れられてよかったですね」と伝えました。
その後も夫から、「嫌だ、離婚なんてしたくない。離婚届にサインしたのも、折れてくれるのを期待していただけだ」というメッセージが届きました。私は「そうやって人を自分の思い通りに動かそうとするのは、もう無理です。何を言っても手遅れ。離婚は成立しています」とだけ返しました。「お願いだ、戻ってきてくれ。俺はお前がいないとダメなんだ」という食い下がる言葉にも、私は心を動かされませんでした。散々傷つけられてきた日々を思い返し、「本気じゃないなら、離婚届にサインなんてしないでください。あなたは越えてはいけない一線を越えました」と告げました。
元夫は「俺が悪かった。母さんにも二度と頼らないし、無視もしない。母さんと関わらなくていいから、帰ってきてくれ」と必死でしたが、私は「義母のことも許せませんが、一番の原因はあなたです。私を“何でも言うことを聞く家政婦”のように思っていませんでした?」と問いかけました。夫は「そんなことはない。甘えすぎていた」と弁明しましたが、私は首を振りました。「2年間の結婚生活で、私はそうは思えませんでした。だから今、とてもスッキリしています」。
それから私は実家に戻り、弁護士を通じて財産分与を請求しました。義母は私たちの離婚を喜んでいたようですが、元夫が「離婚の原因は義母だ」と騒いだことで大喧嘩になり、最終的にふたりは絶縁状態になったと聞きました。義母からは「復縁しろ」という連絡が来ましたが、私は応じず、そのままブロック。その後、私は正社員として再就職し、新しい生活を始めています。夫から「離婚してもいいかも」と告げられたときは悲しかったものの、同時にどこか諦めの気持ちも芽生えていました。だから今、後悔はまったくありません。心機一転、私は私の人生を前向きに楽しんでいこうと思います。
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夫婦関係では、どちらか一方が我慢を続けたり、問題から目をそらしたりしていると、溝は深まる一方。相手を思いやり、対等な立場で向き合うことが何よりも大切です。残念ながら、後の祭りとなってしまいましたが、元夫には自分の態度をしっかりと省みてほしいですね。
【取材時期:2025年9月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。