永井病院(神奈川県小田原市)産院ごはん
50年以上続く歴史あるレシピを引き継いで
秋澤さん「数え切れない先輩方のレシピを見たときは、病院のごはんとは感じられない豪華なものでとても驚きました。もちろんそのまま使用するのではなく、時代に合わせた内容にリメイクしています。次の日の献立と味付けがかぶらないようにテイストを変えるなど、細かなところにも気を配って、おいしいごはんを提供しています。
また、永井病院は、特別管理給食の承認を受けています。病院食の規定である、1日約2,050kcal以内という制限の中、先輩のレシピを元にごはんをつくっています。基本的に冷凍食品の使用は避け、地元の商店から旬な野菜を取り入れ、料理に使用しています」
おいしい食事はまず「盛り付け」から
とある日の昼ごはん
- 炊き込み風パエリア
- ミモザサラダ
- フルーツ(オレンジ・いちご)
- ゼリー(コーヒー)
- スープ
とある日の晩ごはん
- ちらし寿司
- 盛り合わせサラダ
- かぼちゃの煮物
- フルーツ(りんご)
- すまし汁
秋澤さん「永井病院のごはんのもうひとつのこだわりは『盛り付け』です。より一層、ごはんのおいしさを引き出すことができるようにと、『おいしさは見た目から!』と先輩栄養士から盛り付けについて厳しく指導されてきました。この指導が土台となり、目でも楽しめる彩り豊かなレシピづくりに生かされています」
行事食の企画は「デザイン」からスタート!
秋澤さん「毎月1回は季節に合わせた行事食を提供しています。見た目もふだんよりさらに華やかになるよう、デザインから起こしています。
旬の食材を使用することはもちろん、行事に合わせた野菜のカットや盛り付け、細かいところまでこだわることで、特別な日を味わっていただけるように工夫しています」
「食事がおいしくて感激!」というよろこびの声が励みに
秋澤さん「永井病院で出産したお母さんに、退院時、アンケートを記入していただいています。『食事がおいしくて感激でした!』といった感想が多く、自分たちの励みになっています」
永井病院の「産院ごはん」を通じて伝えたいこと
秋澤さん「永井病院に入院されたお母さんには、おいしいごはんを食べて、リラックスして過ごしていただきたいと思っています。また、退院されてから、永井病院で食べたごはんを思い出して、ご家庭での料理のレパートリーを増やすきっかけにしていただきたいです。
私たちは、『永井病院で食べたごはんは、とてもおいしかった!』と記憶に残るような料理を、これからも提供し続けていきたいと思っています」
小田原市の半数以上の方が、この永井病院で生まれているのだそうです。小田原市出身の秋澤さんもその中のおひとりです。「地元に愛される病院だからこそ、自分が生まれた病院で、人の役に立つ仕事をしたい!」という強い思いが集まる、永井病院を一度訪れてみてはいかがでしょうか?
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