トイレトレーニングのポイント

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三石先生に聞くトイレトレーニングのポイント

 

理解しよう!子どもの体の発達とおしっこの関係!

おしっこやうんちがたまると、自律神経の反射で膀胱や肛門を閉じている筋肉がゆるんで排泄されます。このため、赤ちゃんにはオムツが必要となるわけですが、大脳の発達にともなって自分の意思で膀胱括約筋・肛門括約筋をコントロールできるようになると、自動的に出てしまうのではなく、自分の意思で溜めておけるようになってきますが、さらに「ここではしちゃいけない」「トイレに行くまでガマンしよう」と意識的に排泄をコントロールする“習慣”をつけるのがトイレトレーニングです。    

 

ただし、幼児期にはまだまだ大脳が未発達であるため尿意や便意をキャッチできず、排泄を意識的にコントロールすることができません。大脳が十分に発達しきれていないうちからトイレトレーニングを始めるのは意味がありませんが、言葉数が増えて親の言葉を理解できるようになる2歳ころになったら、そろそろ始めてみるとよいでしょう。2歳前後になると、意識的に短時間の排泄コントロールを徐々にできようになってきます。しかし、うまくコントロールできず「おもらししちゃった」と知らせることもまだ多いので、あせらずに取り組んでいきましょう。

 

トイレトレーニングは無理強いをしてはいけませんが、成功させるには親の真剣さも必要です。「幼稚園に入って集団生活ができるようになれば、自然に外れるのでは?」と考える方もいますが、トイレでの排泄は自然にできるものではなく、ある時期集中して行わないとなかなか成功しません。今は3歳児健診時でも半分くらいのお子さんがオムツをしていますが、20年ほど前にはオムツをしている子はほとんど見かけませんでした。3歳に入ってからでは少々遅いので、できれば2歳台のうちにオムツ外しができるよう、根気よくトイレトレーニングに取り組んでいきましょう。

 

 

スタートOKの目安ってな~に?

おしっこの間隔が2時間ほど開き、おしっこやうんちの前にソワソワしたり、難しい顔をするようになったら、トレーニングスタートのサインです。2歳前後にはこうしたサインを発するお子さんも増えてきますので、ママは見逃さずトレーニングを始めていきましょう。ただし、開始時期や成功までの期間には個人差がありますので、「同じ月齢の○○ちゃんが成功したからうちの子も・・・」「うちの子は体格が大きく、言葉の発達も早いからトレーニングも早めに・・・」などとあせる必要はありません。

 

トイレトレーニングは「おしっこやうんちをしたくなったらここでしようね」とおまるやトイレに誘い、実際にすわらせてあげることから始めます。トレーニングの際に必ず心掛けたいのは、よくできたらほめてあげること。ほめられると本人も自信がつき、成功しやすくなります。逆に失敗しても怒らないこと。排尿を完全にコントロールできるまでには時間がかかるため、失敗するのは仕方のないことなのです。怒ると自信をなくしてしまいますので、「次はがんばろうね」となぐさめ、ぬれた衣服を交換してあげましょう。

 

ただし、本人にその気がなければ始めても意味がないので、2週間~1カ月ほど続けてみてうまくいかないようなら、少し休んでまた再開したほうがいいでしょう。また、冬場にはおしっこの回数が多くなるため、失敗することも多くなります。春になって暖かくなってからのほうが成功する確率も高くなりますので、時期をみて始めたほうがよいこともあります。

 

トイレトレーニングQ&A

Q .昼間はオムツがはずれたのに、おねしょが治らないのですがどうしたらいいですか?

A.

子どもがおねしょをしてしまうのには、いくつかの理由があります。子どもは膀胱が小さく、尿をためられる容量が少ないこと、睡眠中に尿量を調節するホルモンの分泌がうまくいかないこと。また、パパとママのいずれかがおねしょがなかなか終わらなかった場合には、遺伝が関係していることもあります。
おねしょはトレーニングによっておさまるものではないので、夜中に起こしてトイレに連れていくのは絶対にやめましょう。無理やり起こすと自然な睡眠のサイクルをこわし、睡眠不足になったり、日中の体調に影響することもあります。夕食後は水分を控える、寝る前におしっこに行くのを習慣にするなどの基本的なことだけ守れば十分です。また、おねしょ用のオムツをするとおねしょが治りにくくなるということはないので、安心してはかせてあげましょう。
おねしょは小学校低学年まで続く子も珍しくありませんので、おねしょの治りが遅いからといって決して叱らないでください。自分でコントロールできるものではないので、プレッシャーをかけるとストレスがたまってしまいます。あまりいつまでも続いているようなら、「夜尿外来」を設けている小児科に相談してみるのもよいでしょう。 

 

 

Q .おしっこはトイレトレーニングが終わったのですが、うんちだけはオムツに穿き替えてしたり、パンツにしてしまったりします。

A.

おしっこはトイレでできるようになり、うんちの排泄もコントロールできるようになったはずなのに、トイレではどうしてもうんちができない子もいます。カーテンに隠れて力んでみたり、ソファにつかまってがんばってみたり、子どもによってさまざまなパターンが見られます。これは本人の“こだわり”なので、本人が納得してトイレでするようになるまで、無理にトイレに誘ってもなかなかうまくいきません。
トイレでうまくウンチをできない理由には、洋式便座では力みきれない、足が浮いて落ち着かない、おしりが宙に浮いた感じでこわい、水の跳ね返りが気持ち悪い、などなんらかの理由があるのでしょう。しかし、理由は本人にしかわかりませんし、まだまだ小さい子どもには理由をきちんと説明することも難しいようです。
幼稚園や保育園での集団生活を経験し、他の子がちゃんとトイレでしているということがわかれば、いずれこだわりも消えてトイレでできるようになるので、心配はいりません。
 

(監修/三石 知左子先生

 

 

監修者

医師 三石 知左子 先生

小児科 | 葛飾赤十字産院院長


東京女子医科大学小児科入局後、東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門講師などを経て、現在、葛飾赤十字産院院長、東京女子医科大学非常勤講師。


経歴

1982年3月 札幌医科大学医学部卒業
1982年5月 東京女子医科大学小児科学教室入局
1987年4月 東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門配転
1993年1月 医学博士取得
1994年5月 東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門講師
1999年3月 東京女子医科大学退職
1999年4月 葛飾赤十字産院副院長、東京女子医科大学非常勤講師
2006年4月 葛飾赤十字産院院長


2015/06/30


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