【医師監修】月齢別子どもの眠りについて(生後6カ月~1歳)

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師三石 知左子 先生
小児科 | 葛飾赤十字産院院長

東京女子医科大学小児科入局後、東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門講師などを経て、現在、葛飾赤十字産院院長、東京女子医科大学非常勤講師。

眠らない! どうして? いいの? 月齢別子どもの眠りについてのQ&A

睡眠に関しては育児のQ&Aでも多数の質問が寄せられています。今回は月齢別ごとのママたちの睡眠についての悩み・疑問について小児科医・三石先生からの回答をご紹介します。

 

 

Q.パジャマはいつごろから着せればいいのですか?

生後6カ月の子どもがいるのですが、パジャマはいつごろから着せればいいのでしょうか? 息子は寝汗をかくので、パジャマを着せたほうがいいのかな?とか、洋服を着せて寝かせたら朝方は寒いかな? 風邪をひいちゃうかな?なんて心配ばかりしています。ご回答をお願いします。

 

【医師監修】月齢別子どもの眠りについて(生後6カ月~1歳)

 

A.

いつからパジャマにすべき、というような定義はありません。ベビー服売り場に行くと70cmくらいからサイズがあるようなので、そのあたりの月齢からが1つの目安といえるでしょう。私の子どもの場合、生後6カ月ごろから1日のけじめをつけるような気持ちで、お風呂上がりにパジャマに着替えさせて寝かせていました。

 

 

 

 

Q.うつぶせ寝の影響について教えてください。

生後7カ月になる娘について質問します。生後5カ月過ぎに寝返りが自由にできるようになってから、うつぶせばかりで寝るようになりました。ほとんどあお向けで寝ることはなく、朝までうつぶせのようです。顔は右や左に向き直しています。苦しい様子はなくよく寝ています。あお向けに寝かせても自分でうつぶせになってしまいます。うつぶせ寝はよくないと聞いてますが、寝返りができていれば大丈夫でしょうか。心配です。

 

A.

乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防から、うつぶせ寝ではなくあお向け寝がすすめられています。疫学調査の結果、SIDSの発生頻度を高める育児環境としてうつぶせ寝、両親の喫煙習慣、非母乳がわかりました。そこでSIDS予防として、あお向け寝で育てる、タバコをやめる、できるだけ母乳で育てる、なるべく赤ちゃんをひとりにしない、ということが挙げられています。また、乳幼児突然死症候群はうつぶせ寝のときのほうが発生率が高いという調査があります。1歳になるまでは寝かせるときはあお向けにすると安心です。睡眠中の窒息事故を防ぐことにもつながります。お母さんは、うつぶせで寝ているのを気がついたときにあお向けにする、ふとんは硬めにする、必ずそばについている、ということに気をつけましょう。

 

 

Q.子どものいびきは何かの病気?

生後11カ月の男の子について質問します。最近いびきをかくのですが、子どものいびきは何かの病気でしょうか? 顔を横に向けて寝かせるといびきは聞こえないのですが、心配です。

 

【医師監修】月齢別子どもの眠りについて(生後6カ月~1歳)

 

A.

風邪の症状があると、鼻や喉の粘膜が腫れて息の通り道が狭くなり、いびきをかくことがあります。しかしこの場合、風邪の症状がおさまれば消えます。普段からいびきをかくのは、扁桃腺やアデノイドが大きめである場合が多く、寝ると筋肉の緊張が解けて、扁桃腺などが息の通り道を狭めたり塞いだりしてしまうために起こります。ひどいときには無呼吸になることもあります。肩枕をしたり姿勢を変えると息が通りやすくなり、いびきが聞こえなくなったり音が小さくなったりします。ご質問のお子さんは、顔を横に向けると聞こえなくなるそうですので、この姿勢をとるようにしてあげるとよいでしょう。呼吸が止まりそうだったり、いびきの音がひどくなってくるようなら、耳鼻科を受診されることをおすすめします。

 

 

Q.夜泣きに悩まされています。

生後7カ月の娘の夜泣きがひどく、毎日夜中に4回くらい起こされて困っています。6カ月健診のときに、かかりつけの小児科の先生にも聞いてみたのですが、「夜泣きはしょうがない」みたいなことを言われてしまい、どうにもなりません。生後4カ月くらいのころは8時間くらい続けてずっと寝てくれたのですが、それから段々明け方に泣くようになり、1カ月ほど前から、連続で寝るのは長くて4時間くらいになってしまいました。寝相が悪くて布団から出てしまい、寒くて目が覚めるときもあるみたいなのですが、布団に入ったまま泣くときもあります。寝る前にたくさん育児用ミルクをあげてみたり、昼間は近所のお家に遊びに行ったり、ベビーカーで散歩してみたりしているのですが、全然効きません。また、娘の起きている時間の限界が4~5時間なので、16~17時に昼寝をさせて、それから頑張って21~22時まで寝かせないようにしています。そして最後に育児用ミルクをあげて寝かせるのですが、1時や3時に起きてしまいます。もうどうすればいいかわかりません。夫も私もぐったりしています。

 

A.

ごめんなさい。私も「夜泣きはしようがない」とまずお答えしてしまいます。ただ夜泣きは必ず終わる時期が来ます。短いと1カ月。長くても1歳くらいまでにはひどい状態は治まってきます。夜泣きをやめさせようとするのではなく、夜泣きとおつき合いするというように気持ちを切り替えることをお願いしたいと思います。夜泣きしたら、すぐ眠りにつく方法をとってください。育児用ミルクをあげて寝るのなら育児用ミルクをあげる、添い寝して落ち着くのなら添い寝するという具合に。夜泣きの真っ只中のママは本当に大変ですが、夜泣き終了のゴールはどのお子さんにも来ます。

 

 

Q.夜ふかしの生活リズムで大丈夫?

生後10カ月の娘について質問します。生活リズムが半日ずれているため、なかなか3回食に進めなくて困っています。 わが家は2部屋に別れているものの、“ほぼ10畳程度のワンルーム”と言ってもいいような間取りで、大人が起きている限り音も光も遮断することができません。努力はしているものの、赤ちゃんが眠りやすい環境とは言えません。反対に、朝は夫が出勤してしまうと静かで薄暗い家なので、眠るのにとても快適な環境になってしまいます。親にとっては家事をするのに好都合なのですが、このままの状態をいつまでも続けていくのはやはりよくないですよね。育児書などに書かれている生活のリズムのとり方などをいろいろ試しましたが、今のリズムがかなり定着してしまったのでなかなかうまく行かず、1カ月がたってしまいました。やはり、なんとしても修正したほうがよいのでしょうか。また、修正するにはどのようにしていけばよいでしょうか?

 

A.

早寝早起きの生活リズムは、早くからつけたほうがいいでしょう。生活リズムは離乳食を中心に整えていくとよいので、3回食にする今がチャンスです。まず生活リズムを、全体に1時間早くしてください。朝は早く起こすことからスタートし、お昼寝し過ぎないようにしてあげると夜も眠くなってくるでしょう。最終的には、8時前には起きるようにしてあげることが大切です。今の時期から意識的に直していかないと、幼稚園で遅刻の常習犯になってしまいます。同様の質問を乳児健診(生後9カ月くらい)でよく受けるのですが、私はママにいつもこう答えています。「お母さん、夜間幼稚園はありませんよ」

 

 

Q.保育園でお昼寝ができないのは、添い乳のせいでしょうか?

生後11カ月の子どものことで相談があります。生後10カ月のころから保育園に通わせていますが、家では添い乳で寝かせていたせいか、保育園では30分ぐらいしか昼寝ができません。仕事のない日は思いきり甘えさせてあげたいと思い、休日はつい添い乳をしてしまうのですが、やめたほうがいいのでしょうか?

 

A.

家ではお昼寝はたくさんしていましたか? お昼寝の嫌いなお子さんもいますので、家でもあまり寝ないのでしたら保育園のお昼寝は苦痛だと思います。保育園に行くようになってまだ1カ月くらいのようですから、保育園の生活リズムに慣れていないのだと思います。お子さんなりに緊張して眠りが浅いのではないでしょうか。じきに慣れてくると思います。休日は普段離れている分たっぷり甘えさせていただいてよいと思います。大好きなお母さんから離れている時間がたくさんになって、おっぱいの楽しみもなくなったら人生の喜びが減ってしまうでしょう。

 

(監修/三石 知左子先生

 

 

専門家に無料で相談できます

自分だけではどうしても解決できない不安やお悩みは、助産師・管理栄養士などの専門家に個別相談してみませんか?


\ この記事にいいね!しよう /
現在ログインしていません。ログインしますか?
シェアする

育児中に見ておきたい動画
もっと見る
あわせて読みたい記事
もっと見る
この時期に気になるQ&A
もっと見る

ベビカレアプリ
新コーナー!

✨今すぐ✨
チェック →