【助産師監修】腹帯はいつするの?しなくても良い? 腹帯の種類と巻き方を解説

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日本には古くから、妊婦さんが妊娠5カ月に入ったころに、安産祈願をおこなって腹帯を巻くという伝統的な風習があります。安産祈願の儀式のために巻くだけと思う人もいるかもしれませんが、腹帯を巻く理由は、儀式のためだけではありません。今回は、腹帯の由来、巻き方、効果などについて解説します。

 

 

着帯の儀式について

日本には、たくさん赤ちゃんを産み、安産だといわれる犬にあやかり、妊娠5カ月に入った最初の戌(いぬ)の日に、安産を祈願して岩田帯と言われるさらしの腹帯を巻く「着帯の儀式」という風習があります。岩田帯というのは、長さ2.5mのさらしで、岩のようにたくましく強い子を産むという意味が込められているそうです。

 

着帯の儀式に使われる岩田帯は、朱印が入ったものが売られていたり、安産祈願で有名な神社でもらうことができます。安産祈願に、神社やお寺に出向くケースもありますが、腹帯を巻いて、お祝いしてくれる産院もあります。

 

 

腹帯は何のために巻く?

腹帯は安産を祈願して巻くだけではありません。腹帯を巻く効果としては、

 

 ・大きくなったおなかを支え、安定感を得る

 ・姿勢を整えて腰痛を予防する

 ・冷えを予防する

 

などがあります。

 

また、腹帯を巻くことでより一層母の自覚が強まるという精神的な効用もあると言われています。ただし、腹帯を巻くときには、腹帯でおなかを圧迫しすぎないように気をつけましょう。きついと思いながら巻き続ける必要はありません。

 

 

腹帯の種類

忙しい毎日、毎回さらしを巻くというのは、かなり大変な作業です。そこで、今はもっと実用的な形状の、さまざまなタイプの腹帯が使われています。では、どのようなタイプの腹帯があるのでしょうか。

 

■ガードルパンツタイプ

着脱しやすいパンツタイプの腹帯で、伸縮性はあるけれど、しっかりとおなかを支えてくれます。ガードル感覚で使えるので、とても手軽で便利です。

 

■サポートベルトタイプ

下からおなかをしっかり支えることができ、自分で締める強さを調整できるところが便利な、ベルトタイプの腹帯です。締めすぎないように注意しましょう。

 

■腹巻タイプ

伸縮性があり、妊娠初期の冷え防止にもピッタリな腹帯です。寝るときはあまり締めたくないという人は、妊娠中期以降も寝るときに腹帯として使ってもいいでしょう。日中はサポートベルトタイプの腹帯と併用するという人もいます。

 

 

腹帯はいつからいつまで巻けばいい?

では、腹帯はいったいいつからいつまで巻くのがよいのでしょうか?

 

儀式的には、妊娠5カ月になって最初の戌の日に、安産祈願をして腹帯を巻くことになっていますが、医学的には、いつからいつと決まっているわけではありません。冷え防止のため、ゆるっとした腹巻を妊娠5カ月になる前から着用していたとしても、差し支えないです。

 

おなかが大きくなってきたら、サポートベルトまたはガードルタイプの腹帯でおなかを下から支えてあげると、姿勢も安定し、腰痛の予防もできます。なかには、産後も使えるタイプのものもあるので、ご自身の生活スタイルに合った腹帯を選ぶとよいでしょう。

 

 

『助産師OBiの会』による、腹帯の巻き方講座

腹帯の良さを広めるための活動をしている助産師OBiの会は、月に1度水天宮の参集殿にて、水天宮の御守りとして授けられている“御子守帯(みすゞおび)”を使って腹帯の講習会をおこなっています。

 

 

まずは腹帯を巻く前のお支度

 


御子守帯のサイズは幅35cm×長さ5m。これをおなかに巻く前に縦に2つ折り(約17〜18cm幅になるように)にして、筒状にくるくる巻いていきます。

ひとりでもおなかに巻きやすいように、御朱印が遠い方の端から丸めてコンパクトに。

御朱印が表にくればお支度完了!

 

 

実際におなかに巻いてみる

●寝たままの状態で巻く

 

 

●立て膝の状態で巻く

 

折り目の部分が、ちょうど恥骨の上にくる位置にあてます。このとき、御朱印が正面にくるようにしてください。※実際は素肌に巻きます

まずはくるりと1周。この部分が腰骨を支える役割なので、苦しくない程度にしっかりめに巻きます。1周したら、巻き始めの帯の端を軽くひっぱり、たるみをなくします。

飛び出た端は折り返して帯の間に入れ込み、そのまま重ねてもう1巻き。

3周目からは、やさしく包み込むようなイメージで。帯を真ん中あたりで折り返して、下から上に少しおなかを持ち上げるような気持ちで巻いていき、背中にまわします。

帯が終わるまで繰り返します。最後は端をさらに2つ折りにして、帯の間に差し込めば完成です!

 

 

服帯を巻くとき、取り扱いの注意点

・背中もたるみがないようにしましょう。

・臓器を正位置にするため、寝ながら巻くのがベストですが、難しいようであれば先に少しだけあおむけになってから巻きましょう。
・夏の暑い時期は、背中と帯の間に、1枚汗取り用の布(ガーゼハンカチ・手ぬぐいなど)を入れ込んでおくと良いでしょう。
・洗濯するときは、ネットなどに入れて洗濯します。
・干すときは、幅を半分に折った状態で干すと、くるくる巻きやすくなります。



さらしの腹帯はおなか全体を包んで温めてくれるので、腰痛や恥骨痛の緩和にも効果があります。洗い替え用の帯をもう1枚用意して、ぜひ毎日続けてみてくださいね。

 

 

まとめ

腹帯には、伝統的な安産祈願の儀式的意味合いのほかにも、妊婦さんや赤ちゃんにとって良い効果もあります。じょうずに腹帯を利用して、これから迎える出産の日に備えましょう。

 


伝統のある腹帯(はらおび・さらし)を通して母子の健康と安産を願う、有志の助産師たちによる団体。

 

 

 

 

 

 

監修者・著者

助産師 REIKO


医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。


2019/09/12

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