こだわりやわがままなは胎教やしつけのせい?
2歳5カ月の娘は、生後まもないころから寝ているとき以外は泣いてばかりいたため、ずっと抱っこをしていました。しゃべり始めたのは早いほうだと思います。最近は知らない人とも話せるようになりましたが、警戒心が強くてこだわりがあり、家では私にべったりです。集中力がなく、周りのことにすぐ気をとられたり、習い事でみんなでお遊戯をするときにもひとりで歩き回ったり、興味のないことはやらなかったりします。心の発達に問題があるのではないかと気になり、先日、保育士さんに相談しました。マイペースなところがあり、コミュニケーションの取り方や切り換えの訓練が必要かもしれない。ダメなことは、泣かれても放っておいて毅然とした態度で接したほうがいいと言われました。人の迷惑となること、危険なこと以外は、娘のやりたいことを尊重するように心がけてきました。しかし、そのつもりが、実は娘のわがままを増長させる育て方になっていたのかもしれません。たとえば、料理の最中に「おっぱい飲みたい」と言われたり、外出中に「抱っこ」と言われたりしたときに、できない理由を話しても泣いて聞かないので結局娘の要求を受け入れています。また、しょっちゅう泣くため、なるべく泣かせないようにしてきたかもしれません。そのせいか、娘は思い通りにならなかったりすると癇癪を起こして泣き喚いたり、私の顔を叩いたりするようになってしまったのではないかと思います。また、臨月のころに実家の父や姉とひどい喧嘩をし、かなり興奮してしまったことがありました。胎教としては、かなりよくない状態だったと思います。娘のこだわりやわがままは胎教とも関係しているのでしょうか? 今後、娘にどう接したらいいのかわかりません。
まず、現在のお子さんの精神状態は、「胎教」とは関係がないと考えてよいと思います。胎教とは、妊娠中にお母さんの精神が不安定になると胎児にも影響があるので、できるだけ穏やかに過ごしましょうという教えです。臨月に入ってから家族とのいざこざがあったようですが、毎日のように繰り返されてはいないようですね。それなら、胎児には影響していないでしょう。なぜなら、臨月の胎児の身体は、お母さんの精神状態に影響されないほど十分に発達しているからです。では、なぜ今、お子さんは抱っこをせがみ、よく泣き、かんしゃくを起こして叩くのでしょう。時々「おっぱい飲みたい」と言うようですが、今でも母乳を与えているのでしょうか? もしそうなら、お子さんをかなり赤ちゃん扱いしているのかもしれません。2歳5カ月の子の栄養は幼児食で補われるため、母乳は必要ではありません。子どもとして対応することが大事になる年齢です。年相応の子どもとして対応すれば赤ちゃんのような行動も減ってくるでしょう。また、お子さんはあなたの言葉をどの程度理解できているでしょうか? もし、言葉の理解に問題がなければ、発達過程で現れる自然な行動だと思います。1歳半から3歳くらいの子には自己主張が多くなり、好きな物にこだわる一方で、そうでない物は拒絶するという極端な行動が見られます。それは、自分で考えておこない、いろいろなことを自分なりに理解したいと思うからです。したがって、この時期に一定の型を教える習い事などはなかなかうまく進まないものです。実は、この時期に一番必要なのはお母さんと思い切り外で遊ぶことなのです。なぜなら、安心して自由な空間で遊ぶことで、自分なりに物事への挑戦と理解ができるからです。また、お子さんの精神状態については、3歳児健診で小児科医や保健師によく相談してみてください。その結果、必要があれば、心理相談を受けてみるといいでしょう。