

甘い言葉をかけてくれる彼
彼とはその後、連絡を頻繁に取るようになり、次第に密な関係に。彼は「そろそろ本気で結婚を考えている」「次に付き合う人とは結婚前提で」とよく言っており、私に対して、「両親に君のことを話してるよ」「年内には結婚したい」「両親にも会ってもらいたい」という言葉をかけてくれました。
そのため、このまま彼と結婚するのだろうな――自然とそう思っていました。
積もっていく違和感
しかし、そんな彼に少しずつ違和感を抱くようになりました。
「家に行きたい」と言っても何かと拒否され、「六本木で働いている」「目黒に住んでいる」と言っていましたが、平日の仕事終わりに会う場所はいつも六本木や目黒から離れた場所。仕事帰りのはずなのに、スーツ姿はほとんど見ませんでした。そのことを何気なく口にすると「今日はリモートワークの日だから」「直行直帰だったんだ」と言われて……。
「本当に六本木で働いてるのかな? 彼の言っていたことは本当なの?」と、心の中で疑問が膨らみ始めました。
問い詰めた夜のこと
彼に対して不安を抱くことも多くなりましたが、結婚を本気で考える相手なら、ちゃんと相手のことを知りたいと、思い切って彼に聞いてみることにしました。「職場は六本木と言っていたけれど、なんていう会社なの?」。すると彼からは「言ってもわからないと思う」「守秘義務があるから」と、怒ったように言われ……。引き下がらず教えてほしいということを伝えていると……。
「俺のこと信じてくれないの? そんなに信用ないならもういいよ」と激怒されてしまいました。
その後、すぐにメッセージアプリはブロックされ、電話は着信拒否。彼のSNSもすべて削除され、まるで最初から存在しなかったかのように私の前から消えたのです。
結局、彼が口にしていたのは本当なのか嘘なのかはわからないままです。ただただ虚しさが残りました。私自身、彼が口にしていたことが魅力的に見えていた部分もあったかと思います。「結婚を考えている」と、結婚を持ち出されて浮かれていたところもあっただろうな……とも。相手の言葉に惑わされず、相手の中身を見抜く冷静さを持つことが、自分の将来の幸せを守るためには大事だなと痛感した出来事でした。
著者:桐島千夏/40代女性・母子家庭のママ。フリーのライターとして活動中。恋愛をはじめ、過去の体験談などを執筆している。
作画:おはな
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
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