赤ちゃんは体温調節機能や汗の量を調節する機能が未発達のため、じょうずに熱を発散できません。そのため熱中症になりやすいのです。赤ちゃんが不機嫌だったり、汗を大量にかいていたり、「熱中症かも?」と思われるサインが見られたら、保護者がすぐに対応してあげることが大切です。
覚えておきたい応急処置2ステップ
熱中症!?と思ったら体内にこもった熱を冷やすことが大切。脱水症状も心配されるので、水分も補給します。
体を冷やす
★涼しい場所に移動させる
エアコンが効いている部屋や、なければ風通しのよい木陰など、涼しい場所へ移動させます。エアコンの温度は25〜27度に設定し、直接風が当たらないようにしましょう。
★着衣を減らしてあおぐ
体にこもっている熱を放出させるために、衣類のボタンを外してゆるめたり、肌着を着ているなら肌着1枚にします。風通しをよくしたら、うちわなどであおぎます。
水分補給をする
★おっぱい・ミルク・麦茶などを
基本はおっぱい、ミルクもしくは麦茶などの手持ちの水分があればそれを与えます。離乳食が始まっているのなら、塩分が含まれているベビーフードの野菜スープなども効果的です。イオン飲料はパッケージ記載の月齢から飲めますが、基本的には通常飲ませている水分が飲めていれば必要ありません。
★意識がない・吐くときは無理に飲ませない
無理に飲ませようとすると気道に水分が入ってしまう可能性があるので、無理強いは禁物です。
シャワーなどで水を浴びさせるのも効果的
重症かなと思ったら体を素早く冷やすことが大切。効果的なのがシャワーで水をかけたり、お風呂に水を張ってつけたりする方法です。
足先など心臓から遠い部分からやさしく水をかけましょう。体幹を触って冷たくなっていたら体を軽く拭いて、うちわなどであおぎます。
アイテムが手に入ればぜひ活用を
★水で絞っタオルで体を拭く
水で絞ったタオルで体を拭いたり、赤ちゃんの肌を軽くぬらし、うちわなどであおいで体の熱をとります。
★保冷剤などをわきや足の付け根(鼠蹊部)に当てる
冷やした保冷剤やジュースなどの缶をガーゼなどで包み、わきの下や足の付け根など、太い血管のあるところに当てます。
熱中症は屋外だけでなく、室内などでも起こります。赤ちゃんの普段の様子をよく観察し、「いつもと違う」と感じたら、落ち着いて迅速に対応しましょう。症状が重い場合や判断がつかない場合は、診療時間外でも医療機関を受診することが重要です。
熱中症の症状、受診の目安は以下をチェック!