口唇口蓋裂の治療費について
口唇口蓋裂の治療のため、娘が生まれた産院に紹介状を書いてもらい、専門医のいる病院を受診しました。治療の流れを先生から説明してもらい、手術が数回必要なこと、歯科矯正が必要になること、言葉の問題が出る場合があるということで、費用がどれくらい必要になるのか不安になりました。
しかし、娘の場合は育成医療の対象だったため、市役所に申請をすることにより、手術費も矯正の費用もまったくかからずに済んでおり、とても助かっています。
幼児期の症状について
口唇口蓋裂があると、中耳炎になりやすい傾向もあるようです。娘は少ないほうで、一度中耳炎になった程度で今のところ済んでいますが、耳鼻科にも定期的に通っています。
また、上の歯茎にも裂があったため、乳歯が生えてきたとき、上の歯が3本ほど重なって生えてきたりと、歯並びが悪くなりました。また、口と鼻がつながっていたため、特有の鼻がかった発音になり、言葉がはっきりしませんでした。
歯科と言語の治療について
主治医に紹介状を書いてもらい、歯科に定期的にも通っています。そして、歯医者さんの方針で乳歯から矯正をおこない、1カ月に1度通っています。永久歯が生え揃ったら本格的に矯正をするそうです。育成医療を毎年更新し、矯正の費用も無料です。
言語については、耳鼻科で専門の方に問診をしてもらい、近所の小学校にある“ことばの教室”を紹介してもらいました。こちらには毎週通っていて、本人も自覚し、言葉がだんだんきれいになってきています。
口唇口蓋裂の治療は長年かかりますが、技術や制度が確立されてきており、外見は手術でかなりよくなります。歯の並びも言葉も確実に改善してきているので、私と娘は心配なく過ごせています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:石原みどり
知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。