入院中から気になった血豆のようなもの
長女は難産の末に生まれた3,900gの大きめな子どもでした。そして生後2~3日ごろから、長女の右足の人差し指付近にある血豆のようなものが気にかかるようになりました。
長女を産んだ産院では小児科医の健診が入院中におこなわれるため、気にかかっていた血豆のことを相談したところ、小児科医から「血管腫」との診断が。
そして「通常であれば、3歳ごろに消えていく子どももいるが、消えない子どももいる。しかし、それは形成外科の医師でないと正確な診断はできない」と言われました。
専門医へ受診を決めた理由
血管腫と言われたときは、私はまだ産後間もなかったため、余裕がなく外出もままならない状態で、すぐに「じゃあ形成外科で詳しい診査を受けてみます」という気持ちにはなれませんでした。
本格的に「形成外科の専門医に長女の血管腫のことを聞いてみよう」と思い立ったのは、長女が生後6カ月のころです。受診は「もし、このまま消えなかったら、長女が将来的に見た目を気にするのではないか」「治療するのならば、あまり記憶がないころに治療したほうが後々ラクなのではないか」と夫婦で考え、決めました。
血管腫の治療の決め手
そして、いよいよ形成外科を受診し、専門医からも「血管腫」と診断されました。そして、小児科医と同様に「将来的に自然に消えることもあれば消えないままの子どももいる。治療はレーザーになるが、悪性ではないので治療するかどうかはお母さんに任せます」と言われました。
私は受診したものの、いざレーザー治療と言われると「本当にこんな小さな子どもに痛い思いをさせてまでやるべきなのだろうか」と非常に悩むことに……。しかし、医師の「もし、レーザー治療を考えているのであれば、皮膚が柔らかい乳児のうちからおこなうと効果が出やすい」と助言を受けたことが治療を決断した決め手でした。
そして、長女は生後6カ月からレーザー治療を開始。母子分離でおこなうため、もちろん処置中はギャン泣きで、そのたびに切ない気持ちでいっぱいになりました。しかし、レーザー治療を4回ほど続けていくと、ものの見事に血管腫がきれいに消えたのです。結果がこんなにもわかりやすく出ると、今となっては早期に治療の決断したことをよかったと感じています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
作画/まきこんぶ
監修/助産師 松田玲子
著者:黒井夢乃
二女の母。歯科衛生士資格あり。二女出産前まで歯科医院にて勤務。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。