※訂正:(誤)次女のとある好意→(正)次女のとある行為
長女の赤ちゃん返りで余裕がない日々
次女を出産したとき、長女は2歳10カ月で「なんでもママがやって! 私を見て!」といった赤ちゃん返りがありました。下の子が生まれたら上の子を優先に、とはよく言われていたので、私もなにかと長女につきっきりのことが多かったように思います。しかも夫の仕事は深夜帰宅もあるような忙しさで、夫の力を借りることは難しい環境にありました。
長女が駄々をこね出したときは、次女をしばらく泣かせっぱなしにせざるを得ないことが多々あったのも事実です。
将来について考え直す機会を持てた結果
次女出産時、私は里帰りをしなかったのですが、産後要件で運良く長女を保育園へ通わせることができていたので、朝から夕方ごろまでは次女と2人きりでした。2人目ということもあって精神的な気持ちのゆとりもあり、日中に次女とゆったり過ごしていく中で、家族の将来について考え直す機会をじっくり持てました。
そんな中「やはり近い将来、私自身も働いたほうがいいだろう」と思い立ち、夫と話し合うことに……。そして、「できる限り早く働いたほうがいい」という結論に達したのです。
生後2カ月で起業した私
私の住んでいる市は、産前産後要件での保育園利用は産後2カ月までと定められていました。しかし、現実的に生後2カ月の子どもがいても雇ってくれる会社を探すのは困難を極めたのが正直なところです。したがって私は発想を切り替えて「雇ってくれる会社がなければ、自分で起業すればいい」と思い立ち、次女が生後2カ月のときに在宅でWeb系の仕事を受注する個人事業主となりました。
就労できたので、長女の保育園もそのまま継続することに。しかし、起業したのはいいけれど、元からWebやパソコンの知識など皆無な私は、さまざまな情報収集や勉強をおこなわなければならず、毎日かなり慌ただしかったのです。
仕事が忙しく、次女のお世話は最小限に
次女が指しゃぶりをしていると気づいたのは生後2カ月のころ。長女の赤ちゃん返りや自身の仕事のことで余裕がなかった私は、「指しゃぶりで寝てくれるのだったら、それはそれで助かる」と思い、指しゃぶりをしても特に対処することなく過ごしてきました。
そして、次女は、就寝時はもちろん、暇なときや口が寂しいときなどすべて指しゃぶりで気を紛らわせるようになり、生後10カ月ごろにはすっかり指しゃぶりで寝ることが定着しました。指しゃぶり自体は自然な発達現象の1つなので問題ないとは思うのですが、1歳を過ぎても回数が減らなかったため、一度やめさせようとあの手この手を使いましたが効果はなく……。1歳9カ月になっても寝るときはもちろん、日中も暇があればついつい指しゃぶりをしています。
次女と日中2人でいられる環境にありながら、目の前の仕事をこなすことに集中し過ぎ、次女のお世話は最低限こなして……というような毎日。「いかに次女に早く昼寝してもらえるか」を最優先に日々活動していたように思います。1歳になったころに、もう少しいろいろな遊びに誘うなどしてあげていれば、このとき自然に指しゃぶりを卒業できたのかな……と思うと「ごめんね」と反省する日々です。
※心細いとき、不安を感じた時などに気持ちを落ち着けるために指しゃぶりをすることがあります。むりに指しゃぶりをやめさせるのではなく、声をかけたり、一緒に遊んだりしてあげましょう。指にタコができるほどの過度の指しゃぶりは、あごの発育障害や、歯ならびやかみ合わせが悪くなる原因となりますので、4歳を過ぎても頻繁な指しゃぶりが続く場合は、早めに歯科医師などの専門家に相談するようにしましょう。
イラストレーター/大福
著者:黒井夢乃
2女の母。歯科衛生士資格あり。2女出産前まで歯科医院にて勤務。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。