あめが大好きな娘
あめが大好きな2歳の娘には、のどにつまらないよう棒が付いたキャンディーを与えていました。知り合いからあめ玉をもらうこともあったので、そのときは危なくないよう袋の上から叩いたりして、細かく砕いてあげていました。
ある日、友だちと会う約束があったので、娘も一緒に連れていくことに。友だちは娘に、少し小ぶりで中にドロッとした果汁が入っているタイプのあめを買ってきてくれていました。
小さなあめ玉だから大丈夫!?
あめ玉は小ぶりだし、中に果汁が入っていて割れやすいので大丈夫だろうと思い、砕かない状態で与えてみることにした私。途中、娘があめを食べている様子を見てみると、ガリガリと嚙み砕きながらじょうずに食べていたので、大丈夫そうだと安心していました。
しかし、私が久しぶりに会う友だちとの会話に夢中になっていると、いきなり娘がガッと私の腕をつかんで「ヒーヒー」と言い出したのです。私は瞬時にあめがのどに詰まってしまったことを察知し、娘を抱きかかえ口の中に手を入れようとしました。
必死に背中をトントンし続けた1分間
娘は全身に力が入っており、歯を食いしばっていて口の中に手を入れることができません。私は母子健康手帳でみた対処法を思い出し、娘の背中をトントン叩き始めました。娘はとても苦しそうに一生懸命あめを出そうとえずいています。
私は恐怖を感じながらも、娘が「ヒーヒー」と音を立ててのどに引っかかったあめの隙間から、なんとか空気を吸えていることを確認し、少し安心しました。そうして1分ほど経ったとき、娘がえずいたのと同時に引っかかっていたあめがぽろっと出てきたのです。
私は、大丈夫だろうと安易に考えてあめをそのまま与えたことをひどく後悔し、「ごめんね」と娘に何度も謝りました。そのままあめが出てこなかったらと思うと、ゾッとします。それからは娘が3歳になった今でもあめ玉はなるべく与えないようにしています。できれば、この先同様の事故を経験したくはありませんが、もしものための対処法を知っておくことの大切さを痛感しました。
※窒息時は急に顔色が悪くなる、よだれを垂らす、苦しそうな顔をして声が出せなくなるといった窒息時のサイン(チョークサイン)が出ます。窒息状態になるとたった数分で呼吸が止まってしまい心肺停止してしまう可能性があるため、すぐに119番と応急処置をおこなうようにしましょう。
※誤嚥した場合、口の中に異物が見えないのにむやみに指を入れてかき回してしまうと、口の中を傷つけたり、嘔吐を誘発してしまうほか、かえって奥に押し込んでしまうこともあり、危険な場合があります。また、大人が突然大きな声で呼びかけると、びっくりして気管に吸い込んでしまうことがあるので、こういった場合はそっと子どもに声をかけをして、口の中を確認するようにしましょう。
※窒息を解除することができず、子どもの反応がなくなった場合は直ちに心肺蘇生を開始します。救急隊が到着するまで続けましょう。また、周りに人がいる場合は応援を頼むようにしましょう。
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イラストレーター/CHIHIRO
著者:山口まなみ
3歳の娘と双子の男の子の母。韓国人の夫と家族5人で韓国に在住。海外での子育てやバイリンガル教育に奮闘する自身の体験談を執筆中。
2歳で飴って…棒つきも座っていればいいけど、立ったら歯ブラシと同じくらい危ないです。
対処法を覚えておくのは確かに大事ですけど、そもそも年齢にそぐわないものをあげないようにすることが先だと思います。母子手帳に飴とか控えるように書いてありませんか?