FPが教える生命保険の適切な見直し時期とは?やみくもに見直すと損してしまうこともあるので要注意!

ファイナンシャルプランナーの大野先生が、生命保険の見直しについて教えてくれました。生命保険って見直ししたほうがいいの?とお悩みの方はぜひチェックしてくださいね。具体的な見直し時期についても教えてくれていますよ。

この記事の監修者

ファイナンシャルプランナー大野高志

1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計 代表取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。

多くのご家庭で加入をしている生命保険は、家計のある程度の割合を占める固定費ですが、一度契約したらなかなか見直す機会がないといった方も少なくないと思います。頻繁に見直す必要はありませんが、見直しをすることによって家計が適正化されることもあります。

今回は、生命保険の見直しのタイミングとポイント、注意点についてお伝えしてまいります。

 

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1.生命保険を見直すタイミングとは?

生命保険は加入時に最適な内容を選んで入っていると思いますが、ご自身やご家族の状況が変わることによって過不足が生じることが少なくありません。ライフプランの中で生命保険を見直すと良い時期について以下の4点をお伝えします。なお、見直すといっても加入している生命保険を別の保険に切り替えることだけが見直しではありません。加入している生命保険そのものを改めて確認し、必要なものは継続することも見直しとして捉えてください。

 

①子どもが生まれたとき

生計の主体者であるパパ・ママに万が一のことがあると、お子さんの生活費・教育費等が不足する可能性が少なくありません。そのため、お子さんが生まれたときには、そのお子さんが社会人になるまでの生活費・教育費が不足しないような生命保険に加入することをお勧めします。二人目以降のお子さんが生まれた場合には、増額が必要なケースが多いので、お子さんが生まれたらその度に生命保険を見直すタイミングにしましょう。

 

②住宅を購入するとき

住宅ローンを借りて住宅を購入する場合、ほとんどの場合で死亡時にローンが完済される団体信用生命保険という生命保険に加入します。そのため、住宅を購入する際に生命保険の金額が十分の場合には、住宅ローン利用時に加入する団体信用生命保険の保険金額分を下げることができる可能性があります。そのため、住宅購入時には生命保険を見直すタイミングであるといえます。

 

③仕事の環境が変わったとき

就職・転職・育休明けの職場復帰など、お仕事の環境が変わったときは家計の収支も変わりますので、収入が増える場合には必要に応じた保険の見直しや追加を、収入が減る場合には過剰な保険がないかの見直しをするか検討するタイミングです。

 

④生命保険の加入から3年~5年を目安に

ライフプランに変化がない場合にも、光熱費や通信費、住宅ローン等その他の固定費と同様に生命の加入から3年~5年経過した際には、加入している生命保険の内容や保険料が適切か確認すると良いでしょう。

 

2.こんな方はぜひ生命保険の見直しを!

生命保険を見直すポイントはご家族の構成や家計の状況によって異なりますが、多くの方に共通しているポイントを3点お伝えします。

 

ケース①:2018年(平成30年)3月以前に定期保険・収入保障保険に加入した方

2018年(平成30年)3月以前に定期保険・収入保障保険に加入した方は、同じ内容の保険に改めて加入しても割安になることがあります。これは保険料を計算する前提となる標準死亡率が下がったためです。年齢や加入時期、健康状態等によっては加入できない場合や割安にならない場合もありますが、健康状態が良好で、2016年~2018年3月までに定期保険・収入保障保険に加入した方は見直しを検討すると良いでしょう。

 

ケース②:煙草を吸わない方や健康状態の良い方

煙草を吸わない場合や健康状態が良い場合(5年以内の入院・通院等が無い、健康診断結果も再検査や治療の指示がない等の保険会社ことの基準を満たしている)に割引となる保険があります。また、保険会社によっては、現在の健康状態より今後の健康状態が良くなった場合に割引が受けられる保険もあります。ご自身の喫煙の有無や健康状態に応じて保険を選んでみましょう。

 

ケース③:「貯金がなかなかできない!」という方

貯金ができない人こそ、最低限の保険への加入は必要です。保険の目的は、大きな経済的損失が発生した際に保険金が支払われることです。その最たる例が、家計の中心であるパパ・ママが亡くなる場合や重い病気や大きな事故で収入が得られなくなった時です。お金に余裕がないので、保険の加入を見送るケースも見受けられますが、年齢や保険の内容によっては月2000円程度でも掛け捨ての死亡保険に加入できることがあります。そのため、手元に貯金がない人こそ、最低限の保険に加入することをお勧めします。勤務先でのグループ保険や都道府県共済(2022年4月からは47都道府県で加入可能)も含めて検討してみましょう。

 

3.生命保険の見直しの注意点

生命保険の見直しといっても適切にできないと見直し前より状況が悪くなることもあります。生命保険の見直しにあたって主な注意点を3点お伝えします。

 

①掛け捨てでない保険は返戻率が低下します

生命保険には、中途解約しても払い戻しのない掛捨てのタイプ中途解約時に払い戻しのあるタイプがあります。払い戻しのあるタイプは中途で解約してしまうと満期や払込満了まで継続した場合と比べて、払い戻しの割合が低くなります。外貨建保険や変額保険で時価評価が変動するものは円安や株高の影響でプラスになるケースもありますが、通常の日本円で設定されている保険は中途解約による返戻率が低下します。また2016年以前に加入された払い戻しのあるタイプは、2022年6月現在加入できる同じような保険と比較した場合には返戻率が高いものが多いので、継続が可能であれば、継続できるかどうかを検討すると良いでしょう。

 

②がん保険などは一定期間保険金が支払われないものが多いです

がん保険・三大疾病保険・医療保険等(以下、がん保険等)のがんに対する保険は、多くの場合、加入時から90日間(以下、免責期間)は保険金が支給されません。そのため、見直した際に新しいがん保険等に加入するときは、この免責期間を考慮する必要があります。新しいがん保険等に切り替えた直後に今まで加入しているがん保険等を解約してしまうと、新しいがん保険等の免責期間中にがんと診断された際に、保険金が支払われないからです。免責期間の保険料は重複してしまいますが、切れ目なくがんに対する保障を継続するためにも、新しい保険の免責期間を終えてから従来の保険を解約するのが良いでしょう。

 

③ 相談する場合は相談する相手を選びましょう

生命保険の見直しをご自身やご家族で情報を収集し、話し合いをして決められればこの点は問題ないのですが、多くの場合は生命保険会社・代理店などの担当者や店舗などに相談されると思います。しかし、すべてのケースではありませんが、生命保険の見直しを相談すると、これを商機として新たな保険の追加や増額を前提とした提案をされることが少なくありません。そのため、相談する場合には、相手がどのような立場の人かを考慮し、ある程度の予算や必要な保険の内容はあらかじめ決めてから相談すると良いでしょう。「2016年以前の払い戻しのあるタイプの保険は継続したうえで見直したい」などの希望を伝えないと、本来は継続した方が良い保険も解約した前提で提案をされる可能性もあります。しっくりこない場合には、合い見積もりをとるなど複数の意見を参考にしても良いでしょう。

 

 

生命保険も光熱費や通信費、住宅ローンと同じような固定費ですので、より良い条件でかつ適切な商品を選ぶことが大切ですが、その他の固定費と異なり、年齢や身体の状況によっては切替ができないこともあります。そのため、適切なタイミングで見直しを意識することによって過不足があまりないような状況にしやすくなります。気になった方は現在加入している生命保険の内容を確認することから始めてみてください。

 

 

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