原材料の価格高騰だけでなく、円安やロシアのウクライナ侵攻などによって多くのものの値段が上がっています。特に輸入品や輸入材料が多く、日常欠かすことのできない食品の価格は、既に値上げがされたもの、値上げが予定されたものが多くあります。
今回は値上げが予定されている主な食料品の概要や値上げする食費について工夫できることについてお伝えして参ります。
1.2022年6月以降に値上げが予定されているもの
世界的な食料品の材料価格だけでなく、包装資材や輸送コストの上昇なども原因で食料品の値上げが進んでいます。既に2022年になってから値上げした食料品も多くあります。以下は2022年6月以降に値上げを予定されている食品について主なものを挙げています。スーパーマーケット・ドラッグストア等での実売価格にはすぐに反映されない場合もありますが、価格が変わっていないか意識をすると良いでしょう。
①パン
大手3社で3~9%程度の値上げが予定されています。
山崎製パン(ヤマザキ)、敷島製パン(Pasco)、フジパンいずれも7月1日から実施予定です。
②即席麺
大手5社で5~14%程度の値上げが予定されています。
日清食品(チキンラーメン、カップヌードル等)、明星食品(チャルメラ、一平ちゃん等)、東洋水産(赤いきつね、マルちゃん正麵等)、エースコック(わかめラーメン、ワンタンメン等)、サンヨー食品(サッポロ一番シリーズ)いずれも7月1日から実施予定です。
その他、小麦粉、食用油、カレールー、お菓子等の食品だけでなく、大手外食チェーンでも値上げが始まったもの、予定されているものもあります。よく購入する商品や外食チェーンについては、各社のホームページ等で値上げの時期や金額・割合を確認すると良いでしょう。
2.値上げに対する主な対策
平均で家計の25%程の割合を占める食費ですが、例えば支出月額が20万円の場合5万円が食費となります。これが10%値上げしたとすると月に5千円の負担増となります。この負担を単純に増やしてしまうと他の支出への影響がありますので、以下の行動で支出を抑えることができるかもしれません。性格や環境によってすべての方ができるものでもないのですが、参考にしていただければと思います。
①購入場所を見直して!コンビニ購入→スーパーやドラッグストア購入に変えるだけでも支出減
同じものでも売っている場所によって、値段が異なります。緊急性を要する場合は仕方のないことですが、コンビニエンスストアや駅売店、自動販売機等は定価販売をしているものも多く、スーパーマーケットやドラッグストアであれば、半額程度で購入できるものもあります。消費の多い食品・飲料品は購入する場所を考えると費用を抑えられるでしょう。
②日持ちするものは「まとめ買い」が得する秘訣!
置き場所に困らなく、無駄遣いや賞味期限切れにならない管理ができるものが前提ですが、日持ちする食品は値上げ前にある程度まとまった量を購入することを検討しましょう。値上げした後も、消費の多い食品・飲料品はインターネット通販や大型スーパー等でまとめ買いすることによって、購入単価が下がる場合にはこちらも検討すると良いでしょう。
③輸入食材は値上がりするもの増!使用する食品を変えて食費を抑える工夫を
今回の値上げの多くは、小麦や食用油の輸入食材です。国産の原材料も今後値上げしないとは限りませんが、値上げがすでに始まっている、または予定されている食材から値上げをしていない食材にシフトすることで食費を抑えることができます。
例えば、主食にパンやパスタが多い場合には、お米を主食にできるメニューができないか検討すると良いでしょう。
④プチ自炊でも効果あり!お茶を自宅で作るだけでも1カ月に約2400円の節約に
忙しい場合には、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで売っているお惣菜やお弁当はありがたいのですが、人数が多い場合にはそれなりに費用が掛かります。また、飲み物もお茶やコーヒー等自宅で用意できるものは、購入する場合との価格差が大きいです。100%自宅で用意する必要はありませんが、できることから始めると節約効果が期待できます。
例えば、毎日100円のお茶を購入する人が、ご自宅で20円程度のお茶を入れて持参できれば、1か月で80円×30日=2400円の節約が可能です。
食品の値上げはそのままの消費をしてしまうと家計の負担増につながります。値上げ額そのままが負担増にならないような工夫が家計管理の点からも重要です。上記でお伝えした対策以外にも、ご自身やご家族にあった対策をできるところから始めると良いでしょう。習慣化できれば継続できますし、試してみて続けるのが難しい場合には別の方法を試しみると良いでしょう。値上げは今回だけでなく、長期化する可能性もありますので、しばらくは食品の価格の値上げのニュースについて意識すると良いでしょう。