なんでもかんでも「もったいない!」と言う彼
彼は、とにかくものを溜め込む性格です。「もったいない」という理由だけで、お店の紙袋や粗品、着倒したボロボロのTシャツなど、さまざまなものを捨てずに取っておくのです。
一方、片付けが大好きな私は、不要だと感じれば潔くものを手放してしまいます。私には「もったいない」という理由だけでものをとっておく彼の考えが、あまり理解できません。
そんな私たちが、ある日、結婚を見据えて同棲生活を開始しました。
「こんな家で暮らしたくない!」ついに我慢の限界が
彼との同棲生活が始まってしばらく経つと、私は、いらないもので溢れかえっている部屋で暮らすのが嫌になってきてしまいました。「これはもういらないでしょ? 捨てようよ」と何度も彼に声をかけるのですが、彼は「いや、もしかしたら今後、使うかもしれないから」と聞く耳を持たず、捨てないままです。
同棲生活を円満に過ごしたいと思い、初めは彼への不満を我慢していた私。しかしある日、ついに我慢の限界を迎えてしまい、それまでで一番大きなケンカに発展してしまったのです!
「こんな家で暮らしたくない!」と今までの不満が大爆発してしまった私。一方の彼も、「そんなに嫌なの? 捨てられないんだからしょうがないじゃん! 前にも言ったけど、今後使うかもしれないから念のために残してるんだよ」と反論してきました。結局、その日のケンカは決着がつかず、私はモヤモヤしたまま就寝。
彼に対しての不満が解消されなかった私はこのとき、「今後、彼と結婚生活を送るなんて無理かもしれない。結婚を白紙に戻したい」とさえ思いました。
話し合いの末に出た結論は…
しかし、「このままではダメだ。ケンカしたところで問題が解決するわけじゃない」と思った私は、彼と本音で話し合うことに。すると、彼と話しているうちに、お互いに自分の価値観を押し付けあっていたことに気づきました。そして、私たちはお互いに自分が正しいと思い込み、自分の価値観を相手に押し付けていたことを反省し合ったのです。
私は、「彼がものを大事にする性格なのは、きっと今後も変わらない。『ものを捨てるのはもったいない』と思うこと自体は決して悪いことではないし、無理に彼の性格を変えようとしなくてもいいのかもしれない」と、考えを改めました。同じように彼も、「一緒に暮らしている君を嫌な気分にさせないよう、今後はできるだけいらないものを選別して、捨てるようにするよ」と、私の気持ちに寄り添う姿勢を見せてくれました。
その後の私たちは、お互いによりよいものを長く大切に使うようになり、快適に生活できるようになりました。
お互いの価値観の違いを尊重するのがこんなに大変だとは、思いもしませんでした。彼と大ゲンカになったときはどうなることかと思いましたが、少し時間を置くと冷静に話し合うことができて、よかったです。
現在は結婚7年目ですが、結婚後も夫婦間での価値観の違いをたくさん発見しました。今後も、価値観の違いはまだまだ出てくると思いますが、そのたびに相手の考えを尊重して、お互いに寄り添って問題を乗り越えていきたいです。
著者/柏木ゆきこ
作画/霜月いく
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