ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=『新しい家族のカタチ』について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。
同棲や結婚生活など、パートナーとの新生活を始めた直後に悩むことのひとつに金銭問題がありますよね。特に共働きの場合は、家賃や光熱費の分担に悩まれる方も多いと思います。おふたりはどのように管理・分担されているのでしょうか……?
女性同士の私たちが家族になるまで
左:ぽっちさん、右:みち子さん
ベビーカレンダーでみち子さん・ぽっちさんたちのことを紹介するのは実は3回目。前回の記事では、もともと職場の新入社員と配属先の店長という関係だったおふたりが「パートナーシップ宣誓(※)」をし、家族になるまでの道のりについてを紹介しました。
※各自治体が同性カップルを婚姻に相当する関係と認めて、証明書を発行する制度のこと
おふたりの出会いは2016年4月。みち子さんのアピールで、同年7月15日から交際がスタートし、2018年5月におふたりで会社を設立。交際開始から5年が経った2021年7月15日、前述の「パートナーシップ宣誓」をしました。現在、交際をスタートされてからは7年目。いずれは「子どもが欲しい」と、みち子さんは妊活にチャレンジされています。
関係性がステップアップしていくごとに、自分たちに必要と思える住環境も変わってきたおふたり。これまでに3回引っ越しをされています。
低層マンションで新生活がスタート!家賃はタワマンと変わらず!?
2023年3月中旬現在、おふたりは4回目の引っ越しを控えている最中。心機一転、3年半住んでいたタワーマンションから低層マンションに住み替えることになったのです。
タワーマンションに住んでいる間、マイホームを建てる予定だったおふたり。しかしウッドショックやウクライナ危機の影響などで資材が高騰中であることなどから、このタイミングでマイホームを持つことを諦めることに。そして、もともとどちらかの実家に近い場所に住みたいと思っていたというおふたりは、ぽっちさんとの実家から距離が近い低層マンションに引っ越すことになりました。
このマンションを選んだ決め手は、ぽっちさんの実家から近い場所であることに加え、立地が良く、防音性が高いことなど。おふたりはミニチュアシュナウザーのダリちゃんを飼っています。もちろんペット可物件ではありますが、鳴き声の心配をしなくて良いことも大きなポイントだったようです。
しかし家賃のお話となるとおふたりとも苦笑い。タワーマンションに比べると少し手狭になったことと、低層マンションということから家賃は下がるかと思いきや、家賃はほぼ変わらないそうで「高い!」とみち子さん。これには立地の良さが関係しているそうです。
ところで、おふたりは家賃や光熱費などはどのように管理されているのでしょうか?
家賃や光熱費はどう管理?
「自分たちで会社をやっているので、お給料のもらいかたが少し特殊」と前置きした上で、金銭管理の方法を明かしています。
美容系の会社を経営しているおふたり。会社の銀行口座から毎月決まった額を代表報酬として引き出し、その額を平等に分配。この段階で家賃・光熱費を半々ずつ差し引き、また、生活用品(シャンプーや歯ブラシ、トイレットペーパーなど)や食事代はふたりの共有のクレジットカードでお支払い。それ以外のお金を貯金に回しているそうです。
ここで言う共有のクレジットカードというのは、家族カード(本人会員の家族が利用できるクレジットカード)のこと。おふたりによると「楽天グループはLGBTQに寛容」とのことで、家族カードを作ることができたそう。家族カードを持てたことで、おふたりの家計も管理しやすくなった様子です。
調べてみると、楽天グループは、日本における「LGBT平等法」制定を目指す「ビジネスによるLGBT平等サポート宣言」への賛同を表明するなど、LGBTQの方たちを応援する取り組みを積極的に実施しており、例えば家族カードは「生計を同一にする同性パートナー様であれば、申込みが可能」。また、楽天銀行にはLGBTQカップル向けの住宅ローンも用意されています。LGBTQカップル向けの住宅ローンを組める金融機関は少しずつ増えているようです。
また、おふたりには「自分に対しては使わないけど、人に対してはいくらでも使う!」という共通点があるため、お誕生日プレゼント、旅行などのサプライズはそれぞれの財布から出しているとのこと。交際7年目という長いお付き合いでありながら、常にサプライズを忘れないおふたりの姿勢も素敵です。
また「ふたりの財布」を作って、それぞれのカード、自分のお財布から同額を入れて、そこから買い物やランチ代を支払っているそうです。共同の財布を作ることで支払いもスムーズになり、気持ち的な負担も軽減したとのこと。自分たちが心地良く過ごせるように、と常に考えられているのでしょうね。
結婚には「◯◯感覚」が合うことが重要!
ふたりとも「浪費家」ときっぱり言いつつも、みち子さんは物欲はあまりないそうで、上記の画像のみち子さんのお洋服も実はぽっちさんのもの。メイク道具もぽっちさんのものをシェアしているそうです。
自分のものはあまり買わないみち子さんを案じて、ぽっちさんが「そういえば、この間こういうの欲しいと言ってたな……」と、みち子さんの分もアクセサリーやお洋服を購入する場合もあるそうです。みち子さんとしては「たまに勝手に服が支給されることはあるけど『別に』というときもある」そうですが、そう話すおふたりはとても幸せそう。
おふたりは「育ってきた環境が似ている」こともあり金銭感覚も近いそうです。これまではパートナーとの金銭感覚の違いに悩むことが多かったというぽっちさん。みち子さんは「(金銭感覚が)バッチリ合いすぎてこれも運命」と笑顔で話しています。
むしろ「金銭感覚が合わないと結婚ってできないかも」「結婚は金銭感覚が大事!」とも述べており、金銭感覚が合うことがふたりの仲良しの秘訣のようです。
視聴者からは
「ぽっちが買うときにみち子ちゃんの分まで買っちゃうのは、みち子ちゃんへの思いやりからですよね」
「お金の管理や価値観は、本当に大事ですね!」
「こういう話って本当にありがたいです」
「やはり金銭感覚が違うと、日々ストレスを感じてしまうと思います。お金をかけるところ、何に価値を感じるか、が一緒だとストレスなくラクだなぁと思います!」
などの温かいコメントが寄せられています。
世の中にはさまざまな「家族のカタチ」があります。金銭感覚、食の好み、生活リズムなど、重きを置いていることも千差万別ではありますが、お互いに譲れないポイントを話し合うことも「家族のカタチ」を築くにあたって、大切なことなのかもしれませんね。
▼ぽっちさんとみち子さんの関係性を紹介した記事はコチラ
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