ご近所さんに息子の多指症を指摘され...
私の息子は手の指が1本多く、生後間もなく多指症と診断されました。自分のせいでは……とひどく落ち込んでいた私。しかし、夫から「誰のせいでもない。どんな姿で生まれてきても愛してあげよう」と声をかけられ、前を向こうとしていた矢先のことです。
日頃からお世話になっている70代のご近所さんへ出産を報告すると、「おめでとう。本当にかわいいね」と喜んでくれました。しかしその後、息子の指を見るなり「ん? 指が多いの?」と、とても驚いた様子。私は、息子の多指症のことは隠すことではないという気持ちがあり「はい」と返事をすると、「誰にも見せたらダメ」と注意を受けたのです。
さらには、「妊娠中に何か変なものでも食べたの?」と私を責めるような言葉まで……。「どんな姿でも、生まれてきてくれたことに感謝しています。また遊びに行きますね」とだけ言い、その日は帰ることに。
その後も変わらぬお付き合い
帰宅してからは、モヤモヤが止まらず、夫にその日のことを報告すると、「そういう考えの人がいることは仕方がないことだよ。あまり気にせずに、僕たちは堂々としていればいい」と言ってくれました。
ご近所さんなりに考えがあり、私たちへの配慮であのような発言をしたのかもしれません。その後もご近所さんは畑で採れた野菜をお裾分けしてくださったり、体のことを心配してくださったりと、私たち家族のことを気にかけ、以前と変わらない付き合いをしてくださっています。
私は今回の出来事で、人に対しての思いやりを改めて考えさせられました。どんな姿でも息子の存在は尊いものです。もし今後、逆の立場で同じような出来事に遭遇した際は、やさしいひと言をかけてあげられる人になりたいです。
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監修/助産師 松田玲子
イラスト/ななぎ
著者:はやきゆうこ
3兄弟のママ。5歳・3歳・0歳のやんちゃな男の子3人と多忙な夫の5人家族。子育ての経験を中心に執筆活動中。