「専業主婦のお前は息子の金をアテにしている」
夫の不在時を狙ってやってきて、家事に口出しをする義母。驚くほどに細かいところまでチェックし、「専業主婦なのだから怠けるな」とイビるのです。
「嫁は息子のお金で遊んで暮らそうとしている」と思い込んでいる義母。仕事をしているときは知るよしもなかった本性を知って、私はあぜんとしてしまいます。
意地の悪い義母ですが、同居しているわけではないので我慢しようと思っていた矢先、義母は大きな荷物を抱えて訪ねてきます。
信じられないことに、家を引き払って私たちと同居するのだと言い張るのでした。
地獄の日々も夫のために耐えるのみ…
そんなこんなで仕方なしに始まった同居生活は私にとって地獄の日々。義母の勝手な行動に申し訳なさそうにしている夫も、私がイビられていることは知りません。
義母の目的は、私の監視。何ひとつ手伝わず、家事はすべて私に押し付けて文句ばかり。何かにつけて「夫に養ってもらってるんだから完璧にやってくれなくちゃね」という義母にはうんざりです。
義母のイビリを夫に言いつけたいのはやまやまですが、仕事が忙しくまさに今は大切な時期。グッと抑え、義母の暴言に耐えるのみです。
粗探しする義母が次に文句をつけるのは
私も負けていません。義母に文句を言われないように家事をこなしているので、もはやイビれるようなところはありません。それでも無理やり粗探しする義母は、ある日買い物のレシートをゴミ箱から拾い、私を怒鳴りつけてきたのです。
「ちょっと! このお肉高いわよ! あとこの卵も!!」
近隣のスーパーを回り、一番安いものを買っている私は納得がいきません。しかし義母は、「息子の稼いだお金を無駄遣いするな」と言い、10円でも安く買うために10km先にある隣町のスーパーまで行けと命令しました。
自転車で買い物に行っている私は、さすがにそこまで遠いスーパーはチェックしていないし、数十円安いとはいえ片道30分以上かけるのは割りに合いません。
しかし絶対に譲らない義母は、しつこく隣町のスーパーに行くように言うのでした。ここまで言われたら、私にも意地があります。翌日は隣町のスーパーまで自転車をとばして出かけることに決めました。
嫁イビリの末に…!?
隣町のスーパーを数軒ハシゴし帰宅した私。気づけば夫が帰宅している時間。あまりに帰ってこない私を心配した夫が出迎えてくれました。
義母は私が買い物に行っていたことを知っているはず……。きっと自分が10km先のスーパーに行けと命令したことが知られたくないのでしょう。焦って取り繕っています。
「も、もしかして道に迷っちゃった? おっちょこちょいね!」
しかし私には、それに合わせてあげる気はさらさらありません。
「隣町まで行ったら遅くなりますよ〜! お義母さんの教えに従って隣町まで行って、スーパーを何軒も回りましたからね!」
「なんでわざわざそんな遠くまで行ったんだ?」
夫は怪訝な顔で聞きます。
「だってお義母さんがそっちのほうが10円くらい安いから、時間かかっても行くようにって!」
そこからはノンストップ! 義母のいびりの数々を夫に披露しました。
「夕飯遅くなっちゃってごめんね! もっと早く家を出たかったんだけど、専業主婦たるもの、窓の枠から冷蔵庫の裏、洗濯槽の中の掃除まで、毎日全部ひとりでやるものだってお義母さんに言われてるからさ!」
夫の前では理解あるやさしい義母を装っていたのに、すべてが台無しになった瞬間です。家事は2人で分担していると思っていた夫は激怒! 義母には家から出て行ってもらうことにし、また穏やかな3人の生活を取り戻せたのでした。
◇ ◇ ◇
物価の高騰が止まらない昨今、安い商品を求めることは必至です。しかし、それに見合わない時間と労力をかけては意味がありません。今回のケースはただの粗探しでしたが、家計を管理している主婦や主夫は、価格・時間・労力まで踏まえた賢い買い物をしたいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。