トマトに含まれる栄養と効果・効能
ヨーロッパのことわざで『トマトが赤くなると、医者が青くなる』というものがあります。
これは、熟した真っ赤なトマトを食べることによって病気知らずになり、医者は仕事がなくなって青ざめてしまうという意味からきています。
このことわざ通りとまではいかずとも、トマトは栄養価が高く、美容や健康のためにも積極的にとりたい野菜の一つですね。
そんなトマトに含まれる代表的な栄養素と効果をいくつかご紹介したいと思います。
リコピン
トマトの栄養素と言えばまずは「リコピン」。耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
リコピンは自然由来の赤い色素成分で、トマトやスイカなどに含まれています。
リコピンの特徴として挙げられるのが、強い抗酸化作用。
がんや動脈硬化の予防効果を持つことが報告されているほか、アンチエイジングの観点から美肌のためにもぜひ摂取したい成分と言えます。
ビタミンC
トマトには「ビタミンC」も多く含まれています。
ビタミンC=美肌というイメージがある方も多いと思いますが、コラーゲンの生成に関わるため、肌はもちろん、粘膜や骨の形成にも必要不可欠な成分と言えます。
それ以外にもストレスに対抗するアドレナリンの生成や、免疫機能の強化にも活躍してくれますよ。
また、ビタミンCは鉄分やカルシウムを効率よく吸収する手助けもしてくれるので、不足しないように摂りたいビタミンの一つですね。
カリウム
「カリウム」は、体内のナトリウムを排泄する働きがあります。
塩分をとり過ぎな方や血圧が高めな方は積極的に摂りたい栄養素の一つですね。
カリウムが多く含まれる野菜や果物は他にもたくさんありますが、トマトは生だけでなく加熱調理や加工することができるため、カリウムを摂取しやすい野菜と言えます。
トマトを食べ過ぎるとどうなる?
トマトは健康にも美肌にもおすすめな野菜ですが、何事も適量がありますよね。
トマトが体にいいからといって食べ過ぎるのは要注意です。
ではいったいどんなデメリットがあるのか、代表的なものをお伝えしていきますね。
体が冷える
夏野菜の特徴によくあるのですが、トマトも体を冷やす野菜の一つです。
暑い時には水分補給にもなり、ほてりを冷ましてくれますが、食べ過ぎは禁物。
一気にたくさんの量を食べて胃腸が冷えると、消化の働きが鈍くなり、食欲の不振につながります。
腹痛や下痢
トマトには水分が多く含まれているため、たくさんの量を一気にとってしまうと腹痛を起こしたり、おなかを下したりすることがあります。
また食物繊維も豊富なため、食べ過ぎることによって下痢や便秘の原因になることも念頭に置いておきましょう。
トマトの1日の目安量
リコピンの摂取目安量は一般的に1日15~20mgと言われていて、トマトの個体差もありますが大玉のトマト2~3個で十分目安量には到達できるでしょう。
カリウムの観点からお伝えすると、トマト100g中に含まれるカリウム量は230mg。
カリウムの一日あたりの摂取量目安は成人男性で2,500mg・成人女性なら2,000mgですが、目標量は成人男性で3,000mg以上・成人女性なら2,600mg以上。なるべくとったほうがいいので、その意味でもトマトはぴったり!
ただし、高齢の方や腎機能が低下してる場合は、余分なカリウムの排泄がされにくい場合があるので、食べ過ぎには注意が必要です。
他の食べ物からの摂取も考慮すると、多くとも3個程度でとどめておくのが賢明でしょう。
またトマト以外でも、トマトジュースやトマトケチャップ、トマト缶などの加工品になると、より栄養素が凝縮されているため、摂取量が増えすぎてしまわないように気をつけましょう。
1日の目安量がとれるおすすめのトマトの食べ方
リコピンの摂取目安は1日15mg~20mgと言われています。これは大玉のトマト2~3個分。
生のまま食べるのもおすすめですが、スープにしたり、煮込みにすることで、水溶性のビタミンなども無駄にする事なく摂取でき、かさも減るので食べやすくなりますよ。
また、トマト缶やトマトピューレなどはトマトの旨味や栄養も凝縮されているので、少量でも目安量が摂ることができますよ。
特に暑い時期は冷製スープにするのがおすすめです。
今回はトマト、コンソメ、塩コショウ、オリーブオイルをミキサーにかけるだけでなんちゃって冷製スープの完成!
火を使わずに作れ、さらっとした口当たりで、食欲がない時でも食べやすいですよ。
栄養価が高いトマトを美味しく食べよう!
今回は、トマトの栄養からおすすめの食べ方までご紹介しました!
栄養の宝庫ともいえるトマトですが、食べ過ぎてしまうと逆に不調につながることもあるので、適切な量を守って食べたいですね。
暑い時期美味しくトマトを食べて、乗り切りましょう!