魚の干物をあのひと手間でグレードアップ!
今回参考にしたのは、NHK『首都圏ナビ』で、元水産庁官僚・上田勝彦さん(ウエカツさん)が紹介したテクニック。
ほんのひと手間で味に大差がつく裏ワザは、必見ですよ。
ウエカツさん直伝!「アジの干物が美味しくなる」方法
アジの干物を使って、干物を美味しく格上げする裏ワザを見ていきましょう!
テク①干物を水で洗う
干物の表面を流水で軽く洗い流し、付着している雑菌や酸化物を流します。
冷凍した干物の場合は、酸化した脂がなかなか流れないため、お湯を使ってください。
また、冷凍の干物をそのまま焼くと臭みの原因になるので、必ず解凍してから調理しましょう。
テク②水分と汚れを拭き取る
干物の表面の水分や汚れを、しっかりと拭き取ります。
あとは、通常通り調理するだけ。
下処理した干物と普通の干物を食べ比べてみた
処理をしていないそのままの干物(左)と、下処理をした干物(右)を魚焼きグリルで焼いて、食べ比べてみました。
見た目に差はなく、味に違いを見出せるか不安しかありませんが、早速食べてみましょう。
左上が下処理をした干物で、右下が処理をしていないそのままの干物です。やはり焼いても見た目は特に変わらず……。
まずは通常通りそのまま焼いた方をいただきます。
当然、いつもの味です。アジの干物はこんなものだと思っているので、臭みも特に気になりません。
続いて、ウエカツさん流の下処理を行ったものを食べてみると……。
あれ?美味しい!臭みがない!
通常通り焼いたアジの干物を再度食べると、急に臭みが気になるようになりました(笑)。
目をつぶって食べても分かる、この違い(逆に見分ける方が難易度高め)。ぜひ体感してみてください。
アジの干物を使ったお吸い物をご紹介
番組内で紹介されていた、干物のお吸い物にも挑戦してみました。
材料(2人分)
- アジの干物(下処理をしておく)
- 小松菜
- にんじん
- 昆布
- 塩
- 薄口醤油
今回は、水500mlに対し、塩小さじ1/4、薄口醤油小さじ1を入れました。アジの干物に含まれる塩分も考慮して、お好みで調整してくださいね。
アジの干物は、先ほどご紹介したテクニック通りに、表面の水分や汚れを洗い流しておきましょう。
作り方①アラと身に分ける
干物は、キッチンバサミを使って、アラと身の部分に分けておきましょう。
尻尾周りのぜいごや腹骨、ヒレなどを切り落とし、身の部分は食べやすいサイズにカットしてください。
作り方②アラで出汁をとる
水を張った鍋にアラを入れて、出汁を取ります。
沸騰したらアクを取り、アラが透明になってきたら取り出しましょう。
蓋をすると、空気中に溶け込んだ臭みが中にこもってしまうので、蓋は開けたままで。
作り方③干物を入れて加熱する
アラを綺麗に取り除いたら、干物の身を入れて加熱します。
旨みを逃さないため、沸騰させずに火を入れることがポイントです。
作り方④具材を入れて味つけする
干物に火が通ったら、細切りにしたにんじんと小松菜を入れます。小松菜は、風味を出すために手でちぎって入れましょう。
仕上げに、塩、薄口醤油、昆布で味を調えたら完成です。
【実食】干物のお吸い物を飲んでみた!
アジの凝縮された旨みがたっぷりと溶け出したお出汁に感動!脂っぽさや魚臭さはほとんど感じません。
そして、焼いたときよりも干物の身がふっくらと柔らかいんです。干す前に戻って、今にも泳ぎ出しそう(盛り過ぎ)。
塩と薄口醤油のみのシンプルな味つけですが、これが大正解です。アジの旨みがしっかりと引き立てられています。
いつもと違う干物の調理法に、ぜひ挑戦してみてくださいね。
アジの干物は下処理で決まる!
今回は、ウエカツさん流・干物を美味しく食べるコツをご紹介しました。
干物は、調理する前に表面を洗うことで、臭みが激減します。
ほんの少しの手間で味のグレードが上がるので、お得な気分になれますよ。
ぜひ参考にしてみてくださいね。