家族みんなで夫の友人のお店へ
義実家の近くに夫の学生時代の友人が営む飲食店があるということで、義両親と私たち夫婦、4人の子どもたちで食事に向かいました。主に焼き鳥を扱っているお店で、品数が多く、お酒も豊富で、とても素敵なお店です。
友人ということもあり、メニューはおまかせコースでお願いし、一品ずつ運ばれてくる流れでした。そして3品目あたりに出てきた料理が、「鶏のたたき」だったのです。
生に近い状態ということで4歳と2歳の下の子2人には食べさせずに、11歳の長男、9歳の長女と大人たちはとてもおいしくいただきました。
食事から2日後、体の異変が…!
義実家にいる間は特に何の問題もなく過ごし、例の食事の2日後に帰宅しました。すると、その夜に私が発熱! 疲れかな?と思い早く寝ることにしました。
しかし次の日にになっても熱が下がることはなく、解熱剤もほとんど効かずに熱は上がる一方だったのです。「これは何の熱なんだろう、もしかしたら新型コロナやインフルエンザかな?」などと考えていました。
まさかの救急搬送!?
その次の日、なんと長男と長女も発熱し、腹痛を訴え始めました。特に長女はおなかの激痛を訴えていて、ただ事ではない様子であったため、迷いながらも救急車を呼ぶことに……。
救急搬送されて医師に診てもらった結果、発熱と腹痛の原因は「鶏のたたき」によるカンピロバクター感染症であることが判明したのです。原因がわかってよかったと思う半面、十分に加熱されていない肉を食べてしまったことと、子どもにも食べさせてしまったことを深く後悔しました。
お店できちんと調理された生肉がおいしいのは事実だと思いますが、今回のように感染症のリスクもゼロではないことを改めて認識しました。今回は友人のお店で、おまかせのコース料理だったため、安心しきってしまったけれど、慎重になるべきだったなと痛感しました。
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生肉を提供する飲食店では、適切な衛生管理と調理が不可欠ではありますが、食中毒のリスクを最小限に抑えるためには、提供者側だけでなく、消費者側も注意が必要です。
特に抵抗力の弱い子どもや妊婦、高齢者は、生肉や加熱が不十分な肉を避けるなど配慮しましょう。
飲食店は衛生管理を徹底し食中毒の予防に努める義務があるほか、もし食中毒が発生してしまった際には関係機関への報告義務が生じます。また、食中毒もしくはその疑いがある患者を診断した医師は、直ちに保健所に届け出る義務があります。
生肉料理は、新鮮な食材と適切な調理によっておいしく味わえる一方、食中毒のリスクが伴うことを認識し、提供者側と消費者側の双方で注意を払う必要があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:月島るか/40代女性。4児の母。子どもは2011年生まれの長男、2014年生まれの長女、2019年生まれの次女、2022年生まれの次男。管理栄養士の資格を持ち、家事代行の仕事をしている。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)