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"白菜の大量消費"は絶対にこれ!!【あれだけ山盛りだったのに、くたくた♡】「絵本で話題の食べ方」

こんにちは。冬になると週の半分以上が鍋になる、ライターの蘭ハチコです。

熱々の鍋にいろいろな具材を入れて、フーフーしながら食べるのは格別。

なかでも、日本テレビ系のドラマ『東京タラレバ娘』で登場するなど注目を集めた「ピェンロー鍋」はすっかり我が家の定番です。

 

たっぷりの白菜を使ったシンプル鍋

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

劇場設計者や小説家などの顔をもつ、妹尾河童さんが著書『河童のスケッチブック』で紹介していた「ピェンロー鍋」。

 

著書のなかで、中国に長く住んでいた友人が教えてくれた「広西州の田舎料理」と述べています。

 

漢字で書くと「扁炉」。「扁」とは「ささやかな」「素朴な」という意味があるそうで、中国の素朴な白菜鍋と紹介していました。

 

具材は白菜、椎茸、豚肉、鶏肉、春雨とごくごくシンプル。

 

それでも何人もの友人から催促されるそうですよ。妹尾さんによると「この鍋のいいところは『えいやっ!』と大ざっぱに作っても間違いなく美味しい」とのこと。

 

『河童のスケッチブック』を参考に作ってみましょう。

 

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」の作り方

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

材料(5人分)

  • 白菜…1玉
  • 干し椎茸…50g(水に浸けて戻しておく)
  • 豚バラ肉の薄切り…500g
  • 鶏もも肉…500g
  • 春雨…1袋
  • ごま油…適量

調味料

  • あら塩…適量
  • 一味唐辛子…少々

 

今回はざっくり2~3人前作ることに。春雨は様子を見て追加していきました。

 

白菜は、1/2玉を使用しました。それでも白菜の量が多いので、大きな鍋を使用するのがおすすめです。

 

材料の補足

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

『河童のスケッチブック』では中国山東省龍口(りゅうこう)の「緑豆春雨」が溶けてドロドロにならないと勧められていました。

 

産地の記載はありませんでしたが、今回は中国産を使用。

 

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

ごま油は極上品より、色が付いていて香りの強い普通のもの。あら塩は精製した卓上塩でないものがいいとの記載もあったので、参考にしてください。

 

作り方①材料を切る

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

白菜は5cmのザク切りにし、根元と葉先に分けておきます。豚バラ肉と鶏もも肉は食べやすい大きさに切っておきましょう。

 

作り方②白菜を煮る

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

大きい鍋に白菜の白い部分を入れ、たっぷりの水と干し椎茸の戻し汁を加えて、火をつけてください。

 

椎茸は食べやすい大きさにスライスしておきます。

 

作り方③他の具材を入れる

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

沸騰したら豚肉、鶏肉、椎茸を入れ、ごま油を大さじ4ほど入れてください。材料を鍋に入れる順序や火加減に気をつかう必要はないとのこと。

 

とはいえ、強火だと吹きこぼれてしまうため、様子を見ながら調整するのがよいでしょう。

 

作り方④残りの白菜を入れて煮る

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

しばらく煮て、残りの白菜の葉を追加してください。

 

この時点で我が家の特大鍋はてんこ盛りですが、煮えるとかさが減るので安心してくださいね。

 

煮る時間の目安は40分。途中でアクを取りながら煮込みました。

 

作り方⑤春雨を入れる

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

最後に春雨を入れて、食べる直前にごま油を”の”の字を書くように再度たっぷりと垂らせば、できあがり。

 

春雨は煮すぎないよう注意してくださいね。

 

調味料のあら塩と一味唐辛子は、後から器に入れるので、用意しておきます。

 

【実食】優しさの中に感じる滋味深さ

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

作り方は簡単ですが、大事なのはここから。

 

鍋の中は味付けされていません。器にあら塩を好きな分だけ、一味唐辛子を少々入れて、鍋のスープで溶かしていただきます。少し塩加減が濃いほうがおすすめなのだとか。

 

入れすぎには注意しながら、味を調整してみてくださいね。

 

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

ごま油の芳醇な香りがふわりとただよいました。その香りに導かれるようにスープをひと口。澄み切った味わいと具材の旨みが舌に染み込みます。

 

最低限の調味料だけなのに、こんなにも豊かな味わいになるとは、何度食べても驚きです。

 

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

あれだけ山盛りだった白菜はいつの間にかくたくた。じんわりと広がるスープの旨みをまとい、冬の寒さを忘れさせてくれます。

 

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

スープをたっぷり吸い込んだ春雨は、口につるんと滑り込む幸福。

 

パサつくことなくしっとりやわらかな鶏肉、脂の甘みと肉の旨みが溶け合い、舌の上でほぐれていく豚バラ肉、心を揺さぶる美味しさです。

 

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

脂が溶け出ているため、しつこさは感じられません。

 

塩と一味唐辛子だけで調えた優しくも鋭い味わいが、その存在感をさらに引き立てます。

 

豚肉が飽きたら鶏肉へ、その逆も然りで、なんとも贅沢な鍋なのでしょう。

 

締めはピェンロー粥で

妹尾河童さん「ピェンロー鍋」

 

最後はご飯(分量外)を加えて、ピェンロー粥にすると余すことなく味わえます。

 

同じように塩と一味唐辛子で味付けをして、卵(分量外)を割り入れました。素材の美味しさを存分に吸い込んだ粥は絶品ですよ。

 

この冬はピェンロー鍋を

今回は1/2玉の白菜を使ったのですが、一番はじめに平らげたのは白菜でした。それほど白菜が美味しくなります。

 

この冬を乗り切れるような力強ささえ感じられるピェンロー鍋。ぜひ作ってみてください。

 

出典:妹尾河童. 河童のスケッチブック.文春文庫,1999, p.224-227.

 

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    著者プロファイル

    ライター蘭ハチコ

    業務スーパーとカルディに毎週通い、お得に美味しく適度な手抜きをして生活しています。海外グルメとお酒のおつまみには目がないwebライターです。「美味しいものは人を幸せにする」と信じています。毎日がちょっと幸せに過ごせる、お得で美味しい素敵なモノをご紹介します♪

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