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「寄生虫のくせに生意気」仕事もせず飲み歩き私を見下す社長の夫→潰れる会社で働く社員のために私は?

夫は、亡くなった義父から会社を引き継いだのですが、まったく仕事をしません。接待は大事な仕事だと言って、毎晩飲み歩くばかり。私はそこで経理を担当しているので、経営状況を把握しています。このままでは社員のお給料を支払えなくなってしまうと何度も忠告しているのですが、まったく気にしてくれない夫。そして「素人が口を出すな。大丈夫だ」と言って、夫は今日も飲みに出かけてしまい……。

一緒にこれからのことを考えようと夫に提案すると、「能無しのお前と社長の俺が何を一緒に考えるというんだ」と鼻で笑われてしました。寄生虫のくせに生意気だとも言われ、私はとてもショックでした。しかし、このまま会社を放っておくわけにはいきません。

 

私は会社のことを真剣に考えようとしているのに、夫は「お前にはそういうことは求めていない」と言います。私に求められているもの、それは外見の美しさ。若いころ美人だったが今では見る影もないと言われてしまいました……。

 

ますます評判を落とし、仕事を失くす夫

日を追うごとに、夫はますます出社しなくなっていきました。今朝は社員が急ぎの連絡をしてきましたが、二日酔いでぐっすり眠っていて、まったく起きません。慌てて私が会社に駆けつけ、この先のことを社員たちと相談することに。夫が私に電話をしてきたのは、お昼を過ぎてからでした。

 

一社員にすぎない私たちが会社の未来を話し合っていることが気に食わず、夫の機嫌は最悪でした。そんなことをしていないで、昼食の支度をしろ電話口で怒鳴られた私。しかし今、会社を離れるわけにはいきません。大事な取引先をまた1つ失ってしまい、夫の昼食を作りに帰るどころではないのです。

 

状況を説明しても、会社に来ようとない夫。仕事が減っているのは社員のせいで、自分のせいではないと言いますが、今回は取引先を失った理由がはっきりしています。社長である夫の責任が問われる問題です。

 

実は、夫は飲み歩いていた先々で横柄な態度を取っていたようで、その姿を見た取引先の社長が手を切ることを決めたのです。お世話になってきた会社だっただけに、わが社としては失うものが大きいのですが、夫は前から気に入らなかった、これで清々したと……。

 

さらに、「寄生虫のくせに生意気なんだよ! これ以上ごちゃごちゃ言うなら離婚するぞ!」と私を脅してきた夫。捨てられたくなかったら早く帰ってこいと言われ、電話を切られました。

 

夫の望み通り離婚してあげた私

私は会社や社員のためを思っているだけなのですが、そこまで言われるなら、夫の望み通りにしようと決意しました。まずは、夫が求めるように外見を磨くことに。エステに行き、服を買い、美容室へ行き、とびきりおしゃれをしました。すると今度は、そんな私の行動が気に入らないようで、「自分の世話をするのが1番だ、主婦の仕事を放棄するな」と怒鳴られました。私に求めるものは外見だけだと言っていたのに……。

 

さらに、「社長夫人にしてやって甘やかしてやったのに恩をあだで返すつもりか」と言われたが、私には夫に甘やかしてもらった記憶がありません。結婚前はやさしい人だったのですが、結婚後はやさしさのかけらもない最低な夫に化けてしまったのです。見る目がなかったと私が嘆くと、夫は激怒して離婚を宣言してきました。

 

もちろん離婚に大賛成の私。すぐに離婚届を用意しました。後悔するぞと夫には言われましたが、後悔するのはどちらでしょう……。

 

離婚して1カ月、夫が突然連絡をしてきました。
「おい!寄生虫!」
「会社が大変だ!戻ってこい!」


会社が今にも潰れそうで大変な状況に陥っていることにようやく気付いて慌てている夫。戻ってこいと言うのに、まだ私を寄生虫だと見下すなんて本当に残念な人です。
「ようやく気付いたの?」
 

「え?」

社長が潰れる寸前まで会社の状況を把握していなかったなんて、あきれるしかありません。社員が次々に退職し、ほぼすべての取引先から手を引かれてしまった夫の会社。毎晩のように接待だと言い飲み歩いたせいで、資金もほとんど残っていないのです。

 

夫の言う経営とは?素人とは?

私が現状を伝えると、夫は焦り出し「俺が悪かった」と態度を急変させます。このまま父親から引き継いだ会社を終わらせたくないと、私に戻ってきてほしいと懇願してきました。しかし、いくら泣きつかれても、もう私は戻るわけにはいかないのです。

 

実は、私は夫と離婚してすぐに起業しました。夫の会社を退職して路頭に迷う社員の姿を見たくなくて……。どうしようない社長の下で、ずっと働いてくれていた誠実でやさしい社員たちに、少しでも恩返しをしたいと思った私は、みんなで一緒に新しい会社で働くことを思いついたのでした。幸い独身時代の貯蓄が残っていたので、それを資金に会社を始めました。もういくつか取引先もできて、すぐに黒字になる予定です。

 

話を聞いた夫は、経営をなめるな、素人社長の会社なんてすぐ潰れると豪語しましたが……。私はずっとダメな経営者の隣にいたので、ダメな経営についてはよく知っているつもりです。夫に比べれば私が経営したほうがうまくいくと思います。

 

その後も夫は何度も助けを求めてきましたが、すべて拒否しました。散々やりたい放題をしてきて、困ったら今まで見下してバカにしてきた私に泣きつくなんて、離婚してからもまだうんざりさせられます。もう夫のことは忘れて、社員たちと力を合わせて今はまだ小さなこの会社をどんどん大きくしていきたいと思います。

 

◇ ◇ ◇

 

夫の身勝手な言動に振り回されて、自分で道を切り開くという選択をした妻は素晴らしいですね。支えてくれていた妻から見放されてしまった今、ようやく自分のこれまでのひどい行ないを後悔しているのではないでしょうか。夫にはこれを機に反省し、周囲を思いやれる人に変わってほしいものですね。

 

【取材時期:2024年12月】

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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