ある日、義母から連絡があり、義父の還暦祝いに招待されました。義父はとても穏やかで愛情深い人ですが、私は義母が少し苦手です。義母は顔を合わせるたびに、「私のお友だちが孫の写真を見せてくるの。私だけが孫がいないのよねぇ」と嫌味を言ってきます。夫や義父はいつも庇ってくれるのですが、義母は聞く耳持たず。
用意されていた食事は3人分!?私の分は……?
還暦祝いの当日、私と夫はお祝いに義実家へ行きました。しかし、私たちを待っていたのは、予想外の出迎えでした。義母がお寿司を注文したと言っていたのですが、お寿司屋さんが持ってきてくれたのは3人分。義母は、義父と義母自身と夫の席の前にお寿司を並べました。
夫が気づいて、驚きを隠せない様子で義母に問いただすと、義母は笑いながら、「食事は家族分だけ。孫も産んでくれない他人は水だけよ」と言い放ちました。
夫と義父はただただ唖然としており、私には耐えられないほどの屈辱。立ち去ろうとしたその瞬間……!
温厚な義父の一喝
いつも静かな義父が突然立ち上がりました。義父は力強い声で、「家族じゃないだと? ふざけるな! 誰よりも子どもを待ち望んでいるのはこの2人だろうが!」と大声で義母を責め立てました。
義母は言葉を失い、驚いた表情を浮かべていましたが、その後、義母の目からは涙が溢れ始めました。
義母の反省とその後
義父の言葉が心に響いたのか、義母は私たちに近づいてきて、「ごめんなさい。お友だちが羨ましかったの。でも、一番つらいのはあなたたちよね。本当にごめんなさい」と謝罪しました。そしてその夜、義母は手料理を振る舞ってくれ、私は初めて家族の絆を感じることができたのです。
それから数カ月後、私たちは妊娠し、無事に男の子を出産しました。夫や両親だけでなく、義両親も大喜びでした。これからも家族みんなで子どもの成長を見守ろうと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。