きっかけはママ友からの電話
ある日、仲良くしているママ友から電話がかかってきました。学校関係の話かと思いながら出ると、彼女はなんだか戸惑っている様子。不思議に思っていると、「あの……さっき街でお宅の夫を見かけたようで……」と話しだしました。
この日、夫は朝から出張に行ったはず。街中にいるわけがありません。見間違いをしたのかとも思いましたが、娘が幼稚園のころから付き合いのあるママ友が、わざわざ電話をかけてきてくれたのですから、彼女は確信しているのでしょう。
聞けば、夫は派手な格好の女性と腕を組みながら空港行きのシャトルバスに乗るところだったとか。これが本当であれば、出張ではなく不倫外泊……! 私は言葉を失ってしまいました。
まさかこの日にも?
信じたくない私は、夫婦共有のパソコンをチェック。不用心な夫はパスワードを画面に貼り付けていたので、彼のアカウントも簡単に開けました。すると、メールの中に、今日の日付の航空券2枚と宿の予約確認通知が残っており、搭乗者名には聞いたこともない女性の名前が書かれていたのです。
私は夫の不倫を確信しましたが、まだ中学生の娘のことを考えて見て見ぬふりをしようと決意。その後、夫は何度も出張と称した不倫旅行に出かけましたが、その度に私は彼を笑顔で見送りました。
半年後。娘が晴れて中学を卒業することに。娘はもちろん父親に、「パパは出張でいないことが多いけど、卒業式には来てくれるよね?」と懇願。夫は「休めると思うけど、調整がついたらなぁ」とはっきり返事をせず、のらりくらりと答えていました。
そして卒業式当日。あろうことか夫は、「大事な出張が入って……」と言いだしたのです。事前に有給休暇を取ったと聞いていたので出張のわけがないのに、仕事と言いながら不倫旅行に行ってしまいました。
結婚生活からも卒業しない?
私が娘に、「お父さん、また仕事で……せっかくの卒業式なのにごめんね」と伝えると、娘は驚いた様子もなく、「どうせまた不倫旅行でしょ?」とひと言。父親が不倫していることを知っていたのです!
「ママが謝る必要なんてない。私のために我慢してくれたんだと思うけど、ママもこの機会に結婚生活を卒業していいよ!」という娘の言葉に背中を押され、私は離婚を決意しました。そして、夫が戻るまでの間に2人で家を出たのです。
帰宅して、家がもぬけの殻となっているのを見た夫は、焦って私に連絡をしてきました。
「お、お前たち、今どこにいるんだ? 服とか荷物とか……どうなっているんだよ?」
私からスマホを奪った娘は、父親に宣言しました。
「ママや私にとって不倫をするような人間は不要! 卒業したんでーす!」
その後私は、夫に慰謝料と養育費の支払いを要求し、不倫相手にも慰謝料を請求。シングルマザーには苦労も多いかもしれませんが、頼りになる娘と助け合って生きていこうと思います。
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娘の卒業式より不倫旅行を優先した夫。父親として信じられません。娘のために離婚に踏み切れなかった母親の背中を押したのは、まぎれもない娘でした。最終的に浮気男から卒業できてよかったですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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