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元彼「結婚式代500万円持って、早く式場に来い!」私「結婚の予定はないですが…」これは悪夢?真相に唖然…!

とある日曜日の朝、元彼からの電話でたたき起こされた私。眠い目をこすりながら電話に出ると、「早く式場に来い!」と怒られました。しかし、私たちは3カ月も前に破局しているはずなのです……。

「お前、まさかまだ家にいるわけじゃないだろうな!?」「いいか!30分以内に絶対に来いよ!」「これ以上遅刻したら許さないからな!」と一方的に言って、電話を切ってしまった元彼。

 

たしかに、今日は私たちが結婚式を挙げる予定だった日。けれども私たちは3カ月前に婚約破棄をしているはずなのに、今さらどうして……?

 

 

元彼とその母親の言い分

その後すぐに、今度は元彼の母親から「今日は息子との結婚式でしょう!?」「どこをほっつき歩いてるのかしら!?」「あの子ね、“サプライズにしたいから何も言わずに任せて”ってずっと言ってたのよ」と電話がありました。

 

これは悪夢だ、悪夢に違いない……と思いながらも、「あの……私たち、もうとっくに別れてるのですが……」「だから、結婚式も中止にしたはずなんです」と答えた私。

 

「あなたたち、婚約もして結婚挨拶も済ませて……両家顔合わせだってしたじゃない!」「結婚式なのに、新郎新婦が別れてるっていったいどんな状況なのよ!」と元彼の母親。私だってこの状況はよくわかりません。

 

「彼が、結婚式準備をすべて私に押し付けて……。そのくせ、私の決めた内容には『ダサい』『センスない』って言うばかりで、愛が冷めたと言いますか……」「仕事で忙しいのはわかっていましたが、なにをやるにつけても全部見下されている感じがして……。婚約してからはさらに高圧的な言葉がひどくなったので、結婚自体を考え直したんですよね」

 

私がため息をつきながら婚約破棄の原因を話すと、「ふ、ふざけんじゃないわよ!」と怒り出した元彼の母親。

 

「それぐらいで婚約破棄なんて、なにを考えているの!?」「息子は大手商社のエリートなのよ!?中小企業勤めの暇なあんたが、式の準備くらいして当然でしょうが!」「息子がえらいのは当然じゃない、こんな大事にして……!なんて愚かなの!」

 

少しは理解してくれるのではないか、という期待は打ち砕かれました。

 

「……この際だから言わせてもらいますけど、婚約破棄を決めた理由にはあなたのことも含まれているんですからね!」「『結婚したら同居しろ』『嫁になるんだから私の言うことにおとなしく従え』ってしつこく迫ってきたじゃないですか」

 

元彼に相談しても、「嫌なら結婚しなくてもいいんだぞ」「婚期を逃すことになるけどな」と鼻で笑うだけでした。「もういい、別れる」と私が言ったら、元彼は「俺だってわがままな女はもういらない」とはっきり返してきたのです。それで交際は終わっていたはずなのに……。

 

その直後、私は彼に『式場へのキャンセル連絡をお願いね』と伝えました。交際はすでに終わっていて、当然、式も取りやめになると思っていました。

 

ところが、彼は「すぐに連絡するから安心しろ」「後悔するなよ」と意味深なことを言っただけで、その後は連絡を絶ちました。そして本当に、そのまま3カ月間、一度たりとも彼からの連絡はなかったのです。

 

念のため、彼の母親にも事情を説明しておくべきだったのかもしれません。でも、私はすでに“完全に終わった”と思っていました。わざわざ破局を蒸し返すようなことは、もうしたくなかったのです。

 

「その後すぐに、式場への中止の連絡をお願いしたときも、息子さんは『すぐに連絡するから安心しろ』『後悔するなよ』って言ってましたよ?」「そして、それっきり3カ月なんにもやりとりしてません」共通の友人を使って探ることすらしない元彼。都合の悪いことは全部なかったことにする──それが元彼の昔からの癖でした。「そういうわけで、私は今日の結婚式には出ませんので!」

 

これ以上振り回されるのはこりごりです。電話を切って、私は二度寝するべく、ベッドにもぐりこみました。

 

 

新婦不在の結婚式

それから2時間後――。

 

「お前のせいで恥をかいた!まさか本当にドタキャンするつもりなのか!?」と再び元彼から連絡が。

 

「そんなに本気で嫌がってたなんて、思わなかった……。お前、そんな真剣だったのかよ……」「それで結婚式ドタキャンなんて、子どもじみた嫌がらせをするなんて……お前がそこまで馬鹿な女だとは思わなかったぞ!」

 

今さら同居の話を持ち出されても……。私はさんざん、同居は嫌だと言ってきました。あれだけ真剣に、丁寧に、言葉を尽くして自分の意見を伝えてきたのに、それを適当にあしらっていたのは元彼のほう。

 

「お前にはいろいろと言いたいことがあるが、ひとまずは結婚式だ!今すぐ式場に来い!」「俺の名誉のためにも、このまま式を中止にするわけにはいかないからな!」式場のスタッフにも、私からキャンセルの連絡がある前に、彼の方から「延期」とだけ伝えていたようでした。だから、式が強行されると聞いても、誰も違和感を持たなかったのかもしれません。

 

「それと来るときは500万も持ってこいよ!金がないわけじゃない。けど、これはお前が全部台無しにした責任だろ?俺に恥をかかせたんだから、その代償くらい払って当然だ!」

 

すでに私と元彼は無関係のはずなのに……。

 

「結婚式代500万円、今すぐ払いに来い!」

「式場で待ってるからな!」

「結婚の予定はないですが…」

「え?」

 

 

 

「……まさか、あなた本当に私と別れたと思ってないの?」と慎重に確認すると、「わ、別れた!?な、なにを言い出すんだ……?」と元彼。本当に元彼は、私との今の関係性を理解していなかったようです。

 

「そのときにもあらためて『あなたと結婚はできない』『もう終わりにしましょう』ってお別れを告げたら、あなたも『わかった』って言ってたじゃない」「まさか、全部忘れたとでも言うのかしら?」

 

私の言葉に被せるように、「ま、待ってくれ!」と言った元彼。「別れるって……あれ、本気だったのか!?冗談じゃなかったのか!?」と悲鳴じみた声で私に確認してきました。

 

式場のキャンセルをお願いする前にも、私たちは別れ話をしていたのです。対面で、3時間もかけて……。私は泣きながら真剣に話したのに……。

 

「え、えっと……。あの話し合いは……」と口ごもる元彼に、「それに、そこから3カ月もお互いに連絡取ってないじゃない」「それでよくまだ付き合ってると思ってたわよね」と追撃。

 

「い、いや、それは……その、お互いに冷静になる期間が必要だと思ってたっていうか……」「なにも連絡してこないってことは、同居も全部受け入れたのかなって……」「式当日には普通に来ると思ってて……」

 

どうすればそんな発想になるのか、私にはまったく理解できません。私は呆れ果てていました。

 

「だ、だって、俺は大手商社のエリートだし、年収だってお前の3倍はある!」「まさかそんな俺と式直前で別れるとは思わないだろ?」

 

皮肉にも、元彼にはこの過剰な自意識だけは立派に備わっていたようです。でも、私にとって、元彼の年収やら地位やらはもはやどうだっていいものでした。

 

「式場だって3カ月前にキャンセルしていれば、手付金程度のキャンセル料で済んでたはずなのに……」「勝手な勘違いで当日キャンセルになったとしても、私が費用を支払う理由なんてどこにもない」「式場に来てくれた人たちには懇切丁寧に説明しなさいよ!」

 

「俺に恥をかかせておいて!さらにはコケにするつもりか!」と怒る元彼。しかし、今後関わる予定のない他人になにを言われたって響きません。キャンセル料を支払うつもりは毛頭ありませんでした。それよりも、私は貴重な休日を邪魔されたことに腹を立てていました。

 

その後――。

 

 

結婚式に参列していた共通の友人が、あとでこっそり教えてくれました。元彼一家は招待客全員に頭を下げて回り、会社関係の人も多かったせいで、社内での元彼の評価はがた落ち。今では出世コースから外され、地方の関連会社に飛ばされているそうです。

 

さんざん息子の結婚式を自慢して回っていた元彼の母親も、ご近所さんから後ろ指をさされるように……。今では買い物にも行けず、家に引きこもっているのだとか。一度だけ、「元サヤにおさまれば、きっとうまくいくに決まってるでしょ!」「同居しようなんて、もう言わないから!」と復縁要請がありましたが、私は断固拒否しました。

 

私は元彼の1/3の年収しかありませんが、それでも自分1人で生きていくには十分な収入です。心をすり減らしてまで誰かと結婚するくらいなら、一人でいる方がずっと幸せだと今は確信しています。

 

【取材時期:2024年12月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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