失礼すぎる女性社員
私は婚約者を失った後、悲しさを紛らわすために仕事に打ち込むように。おかげでキャリアを積むことはできましたが、恋愛をすることはありませんでした。しかし私は、独身であることを苦には思っていません。ただ1つわずらわしいのは、何かとかみ付いてくる若い女性社員A子の存在でした。
私がランチを食べていると「専務、またお昼ごはんをタッパーに入れているんですか~? もっとかわいいお弁当箱に入れないと、男性陣からババ臭いって思われますよ~?」と超失礼な発言をするのです。
トイレで鉢合わせたときも、「専務は完全に売れ残り女! そもそもアラフォーで未婚ってイタすぎですよ?」と、驚くような言葉の数々が発せられました。
ところが、そんな非常識な後輩が狙っている男性社員B男がいたのです。私は彼とは飲み会のときに少し話をする程度でしたが、後輩ときたらぶりっ子スタイルを炸裂。語尾にハートマークが付いているようなふるまいでベタベタするのが通常運転でした。
大切なものまで壊されて
ある日、会社で残業をしていた私。社内にひとりきりで仕事をしていると、急にドアが開きました。現れたのは酔った様子のA子。飲み会の後に忘れ物を取りに来たようでした。
私が仕事を続けていると突然、「専務のネックレスって古臭いですよね」と声をかけてきました。挙句、「そんなババ臭いアクセサリーを着けているから、さらに年増に見えるんですよ! 私が外してあげます~」と言って、私のネックレスを引きちぎったのです。
そのネックレスは、亡き婚約者からプレゼントされたもの……。私は思わずその場に泣き崩れてしまいました。一方のA子は、「ぎゃはは!」と下品に笑いながら去っていったのでした。
翌朝。A子は、酔っていたため記憶がないのかそれとも本当に悪いと思っていないのか、「おはようございます~今日も地味ですねぇ」と平然とした顔。「人の大切な物を壊しておいて……」と私は絶句です。
するとそこに、彼女が狙っているB男が出社。「おはようございます~♡」と猫なで声で彼に近づいた後輩が腕をからめようとすると……。彼はその腕をサッと避けたのです。
本性が丸出しに!
さらにB男は、驚きのひと言を放ちました。「……専務。突然ですが、僕と結婚してください!」。そして急に指輪を差し出してきたのです。これには周囲にいた他の社員たちもびっくり仰天。
実は彼、ずっと前から私のことが気になっていたのだとか。「専務は、いつもひとりで残業までして、仕事にも後輩の指導にも誠実で、嫌なことをされても相手にやり返さないすてきな女性です!」と言ってくれたのです。思い余って社内プロポーズを決行したのは若気の至り? さすがにすぐ結婚は難しいけれど、周囲の視線もあったため即却下するのも大人げないと思い、まずは食事を一緒にすることに。
しかしA子がそんなことを許すはずがなく……。「若作りアラフォー未婚女が! 顔だって、シミとシワだらけのくせに! 便所の鏡で今すぐ自分を見て来いや年増が!」と激怒したのです。
このひょう変ぶりには社員一同ドン引き。慌てて「な~んちゃって、えへ♡」とごまかしていましたが、時すでに遅し。以来彼女は社内で孤立し、いづらくなったのか自分から退職してしまいました。
一方私は、食事を重ねてB男の人柄に触れ、一途ですてきな人だと実感。亡くなった元婚約者のことも話したところ、その思いごと私を受け止めたいと言ってくれました。これからは2人で、日々を大切に過ごしていこうと思います。
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他人の物を壊したり悪口を言ったりしていたA子は、社内での居場所を失ってしまいました。それも自業自得。表向きかわいらしい素振りをしても、本性はいつか出てしまうもの。まずは心根から、本当に思いやりのある人になれるように努力したいものですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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