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ずっと仲良しだったのに…夫婦喧嘩の原因は「加齢」だった!?【体験談】

私が20歳のころに付き合い始め、20年以上連れ添ってきた夫は私と同じ43歳。喧嘩はしますが、めったに声を荒げない夫とは仲良く過ごしてきました。しかし、お互い40代になってからささいな口論が増えるようになってしまったのです。原因を探る中で、加齢による衰えが夫婦関係にも影響することを実感した体験談です。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師菊池大和先生
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長

地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
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喧嘩はしても…

私と夫が出会ったのは20歳の成人式のころ。初対面こそ緊張しましたが、共通の友人を通して知り合ったことで安心感があり、仲良くなるまでに時間はかかりませんでした。当時はお互いまだ若く、私もそうですが、夫も結婚を意識していなかったと言っていました。それが結婚してからまさか20年以上も一緒にいられるなんて思っておらず、つくづく友人に感謝しています。

 

夫とはこれまでの間に喧嘩をしたことが何度もあります。結婚して一緒に暮らすようになってからは、頭を冷やすための短い時間とは言え、私が家出してしまったことも1度や2度ではありません。ただ、喧嘩とは言っても毎回、お互いになぜその主張をするのかという討論のような意見のすり合わせがほとんどでした。私にとって夫との喧嘩は一緒にいるためにおこなう儀式のようなものと考えていて、後に聞くとそれは夫にとっても同じだったそう。

 

普段から家事や仕事など、毎日小さなことでも「今日も1日ありがとう」とお互いに交わし、喧嘩ではただの悪口や強い怒りの感情をぶつけ合うことはしないように私も夫も努めていたので仲直りは早く、それが長年連れ添ってこられた理由の1つだと思っています。

 

一転、険悪に!?

喧嘩はあっても、これまで私たちの夫婦仲は良好でした。でも、40代になってから私は夫婦仲に少し陰りを感じることが増えました。以前ならしないささいな口論が増えたり、喧嘩では感情を抑えて丁寧に意見のすり合わせができていたのに、今ではお互いに感情的になって言葉が過ぎてしまうことが増え、仲直りに時間がかかったりするのです。

 

原因を探る中で、私は加齢による体の不調から精神面も不安定になることが増え、それによって言動がとげとげしくなっていたため、当初は私が原因で売り言葉に買い言葉になっているとばかり思っていました。ただ、不意に夫の声はこんなに大きかった? と疑問を覚えました。

 

実は喧嘩で感情的になる原因として、これまではめったに声を荒げなかった夫が必要以上に大きな声を出すため、私まで声を荒げて感情的になってしまうのです。そして私が睡眠不足など精神的に不安定になりやすい生活を改善するよう努めてからは、喧嘩が増えた原因は私ばかりではなかったと気付きました。

 

自分の変化にばかり意識が向いていたのですが、夫も私と同じ43歳。加齢の影響を受けていたのは私だけではなかったことに、やっと思い至ったのです。

 

 

無自覚だった

私が自分の変化や子育てに手一杯で気付くのが遅れたこともありますが、私も夫もまだ「男子たるもの」という価値観の中で育てられた世代。夫は弱った姿を表面に出さずにいた面もありました。

 

時代が変わった今だからこそ、率直に夫の加齢の影響を聞いてみると、夫の場合は40代になってから体の疲れが取れにくくなり、精神面では私と同様に感情的になりやすくなったそうです。

 

また、以前より声が大きくなったことを伝えると、驚いていました。というのも、耳が聞こえにくいことには気付いていたけれど、声が大きくなったことには気付いていなかったようです。また、耳の聞こえにくさも、加齢によるものではなく、職場が騒がしいせいだと思っていたようです。

 

ヘッドフォンの使用や騒がしい場所などで自分の声が聞こえにくいと自然に声が大きくなるように、夫の場合も加齢によって耳が聞こえにくくなり、それによって声が大きくなっていたのです。

 

喧嘩の際、以前は見られなかった感情的な姿や、少し大きめのテレビ音量、声をかけても距離があると反応が鈍いことなどにも納得できました。

 

きっかけは喧嘩ですが、耳の聞こえにくさなど夫自身無自覚の不調にちゃんと目を向けることができたのは私にとっては良いことでした。

 

目に見える他の不調が出る前に、例えば疲れを取りやすい献立やマッサージをおこなうなど生活の中で夫を支えることを考えられるからです。

 

まとめ

私は福祉の仕事をしていたとき、医師を交えた勉強会で、病気ではなく加齢によって自然に縮み機能が衰えた脳のCT映像を見たり、その影響で若いころより感情的になりやすくなることを知りました。

若いころより感情的な喧嘩が増えた私たち夫婦にとっては、耳の聞こえにくさだけでなく、脳からくる老化のサインも隠れているかもしれません。お互いの体調面だけでなく、これからは脳の老化対策も考えながら、家族仲良く過ごせるようにしたいと思っています。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

著者:岡野鈴/映画好きな在宅ワーカー。40代になって最初の変化は、涙もろくなったこと。夫と2人の子どもと、3人暮らし。なんでもない平凡な1日が暮らせたら、それだけで感謝。

イラスト/ほや助

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)

 

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