"活貝の見分け方"教えてくれたのは吉祥寺「鮨屋みこし」大将の山本さん
◾️鮨屋みこし 大将 山本朗さん
18歳で鮨屋業界に入った"この道50年"のベテラン板長。
吉祥寺で営業する「鮨屋みこし」は、2025年現在44年目の老舗。趣味は魚釣りと海遊び、アウトドア全般。
【鮨屋の大将直伝】活貝は「手のひらの中で振った時の音」で見分けられる!
鮨屋の大将いわく「手のひらのなかで振った音」で活きている貝と、そうでない貝を見分けられるらしい。
「手のひらにいくつか貝を乗せて、両手で包んで軽く振るんだよ。で、手のひらの中で貝と貝がぶつかって、澄んだ音で鳴れば活貝だけど、こもった鈍い音がすると死んでるんだよな」
とのこと。
活貝は殻の中で身が筋肉で固定されているので、貝殻同士がぶつかる澄んだ音がする。
一方で、死んでいる貝は殻の中で身が固定されていないので、ぶつかるときにこもった鈍い音がするとのことです。
これは初耳!!
今回はスーパーで活アサリを購入してきました。
基本的に活きているアサリが梱包されているので、振った時に音が鳴らないかを検証していきます。
適度な量を手に取り……
両手でやさしく包むようにして軽く振ってみます。
うん、貝殻同士がぶつかる澄んだ音ですね。
アサリを振るのは初めてですが、"こもった鈍い音"でないことは確かでしょう。
他のアサリも全て試しましたが、活アサリということだけあって、今回は一つもこもった鈍い音がなるものはありませんでした。
「もしこもった鈍い音がしたら、どれかが活貝じゃないから、気になるなら手のひらの中から死んでる貝探して取り除けばいいんだよ」
と大将!
科学的に推奨されている!「活貝の見分け方」4選
でもこれだけでは本当に活貝を見分けられている確信がもてないので、科学的に証明されている以下の見分け方も検証してみることにしました。
・方法①殻を軽く叩いてみる
・方法②ぬるま湯や塩水につける
・方法③匂いで確認
・方法④重さで判断
それぞれの方法について検証していきます!
方法①殻を軽く叩いてみる
活貝は叩くと刺激に反応して殻をギュッと閉じるとのことなのですが……たしかに殻が閉じました!!
閉じるスピードが早すぎて写真に収めることはできませんでしたが、半開きだった殻が動きました。
頻繁に動くことのないアサリが動くと、活きていることが分かりやすいです!
方法②ぬるま湯や塩水につける
ぬるま湯や塩水につけると、活貝なら「水管を出す」「泡を吹く」などの反応が見られるそうです。
まずはぬるま湯にいれてみました。
水管が出てきました!
ですが……このまま硬直して動かなくなってしまったので、水温が高すぎて死んでしまったのかもしれません……
活貝を見分けるだけなら、水の温度は高くしすぎないように注意が必要そうです。
次に塩水に入れてみます。
しばらく放置しましたが、これは何も変わりませんでした。
すでに死んでしまっていたか、塩分濃度が低く活きていても反応が得られなかったのかもしれません。
方法③匂いで確認
死んだ貝はアンモニア臭や腐敗臭があるとのこと。
実際に嗅いでみましたが、完全無臭でしたので検証成功かもしれません!
匂いだけでチェックできるので、これが一番手軽な見分け方かもしれませんね。
方法④重さで判断
活貝は身が詰まっていて「ずっしり重い」ことが多いようです。
同じくらいの大きさのアサリを持って比べましたが、私のアサリはどれも活きていたためか重さの違いは感じませんでした。
アサリを手で持って「重い」「軽い」の判断をつけるのは難しいので、日常的に貝に触れているような玄人向けの方法な気がします……!
まずは振って確かめよう!判断がつかないときは叩く方法や匂いを嗅ぐ方法がおすすめ!
検証した結果、鮨屋の大将直伝の活貝の見分け方「振った音で確かめる」は本当だと感じました。
こもった鈍い音が鳴らなかったアサリは、他の方法でチェックしたときも活貝の特徴に合致するものがほとんど。
特に叩く方法や匂いを嗅ぐ方法は手軽で、非常に分かりやすい見分け方でした!
今回は買ってきたパック内にはおそらく活貝しかいませんでしたが、活貝かどうかをチェックする際は有効な方法といえるはずです。
この記事を参考に活貝をみつけて、調理に役立ててくださいね。