完璧な不倫関係を守るための苦肉の策
まゆかから電話を切られた後、俺は慌ててスマホの日付を確認。今日が10月31日ということは……。


.jpg)







.jpg)














すぐるさんの計算によると、まゆかさんはもうじき妊娠21週目に入ります。人工妊娠中絶が可能なのは21週6日までと定められており、すぐるさんはまゆかさんを説得すべく自宅へ急ぎます。
幸いにも妻・はるかさんは友人と旅行中。何としても子どもを産ませたくないすぐるさんは、まゆかさんを引きずってでも病院へ連れて行くと決意しました。
まゆかさん宅に到着し、チャイムを鳴らすも応答がありません。鍵が開いていたため、部屋の中で待つことにしたすぐるさん。
すぐるさんがドアを開けると、そこにはなぜか、はるかさんが待っていたのでした。
妊娠21週目の母体は、おなかがだいぶ目立つようになり、腰痛やこむら返りなど体の変化も大きくなる時期。まゆかさんの場合、体への負担はもちろんですが、すぐるさんから中絶を促されたことによる精神的な苦痛も心の重荷になっているかもしれません。
すぐるさんにとっての「完璧な不倫」とは、まゆかさんにだけ我慢を強いて、自分は甘い汁を吸うだけの身勝手なもの。無理やり病院へ連れて行くという行為が、どれだけまゆかさんを傷つけてしまうか考えないのでしょうか。すぐるさんには、まゆかさんが必死の思いで守ろうとしている「命の重み」を理解してほしいですね。
※人工妊娠中絶は、母体保護法により定められた適応条件を満たしている場合に限り、施行されます。また、「本人及び配偶者の同意」を得ることが必要としています。
虹丸さんの連載は、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね!
虹丸
