子どもの風邪

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冬の健康管理

誤解しがちな子どもの風邪ケア、このポイントを覚えておこう!

くしゃみ、鼻水・鼻づまり、悪寒、せき発熱などの不快な症状が現れる風邪。風邪のウイルスは200種類以上もあると言われ、ワクチンや特効薬もないため、完全に防ぎきることはできません。だからこそ、日ごろから予防し、ひいてもこじらせないように気をつけることが大切。大人の常識とちょっと違う「こどもの風邪ケア」のポイントについて、三石知左子先生にお話を伺いました。

 

 

予防編

厚着で風邪をひきやすくさせていませんか?

風邪を予防するために、大人の感覚で厚着をさせていませんか?  厚着だと、気温の変化をダイレクトに肌で感じることができません。子どもに薄着が勧められるのは、自然の気温の変化に慣れさせ、自律神経を鍛えるために必要だからです。ただし、夕方など急に寒くなるころに、室内と同じ服装のままで外出させたら、冷えて風邪をひいてしまいます。冬の外出時には脱ぎ着しやすい洋服を用意して、気温の変化に合わせて調節してみてくださいね。

 


また、活発に動き回る子どもは冬でもすぐに汗をかきます。
冬場に屋外で汗をかいたままで冷えてしまうと風邪の原因になります。
厚着だと汗をかきやすくなります。
活発に遊んでいるときは上着を脱がせ、遊んだ後は肌着を換えてあげましょう。

 

 

保育園幼稚園の1年目は「試練の時期」!

保育園幼稚園に通い始めたころは、風邪のひきどおしで途方に暮れるママも多いでしょう。でも、最初の1年間は「試練の時期」と捉え、ある程度はあきらめて! 風邪をたくさんひく時期も、成長の過程では必要なこと。年長に近づくにつれて体力もついてくるため、風邪には強くなります。
『最初の1年間は仕方がない』と、割り切って考えましょう。

 


風邪に負けない体力をつけるためには、たっぷり睡眠、規則正しく早寝早起き、バランスの良い食生活、日中は外で元気に遊ぶ、などの基本的な生活習慣を身に付けることがいちばん大事です。風邪と闘えるだけの体力がないと、あっという間に気管支炎や肺炎などを併発し、治療が長引いてしまいます。普段から体力をつける生活を意識していきましょうね。

 

 

予防のプチポイント

●手は「流水」で清潔に

「風邪予防の基本は、まず手洗いから」とは分かっていても、面倒くさいときにはついついおしぼりで済ませがち。でも、おしぼりでは手に付いたウイルスや雑菌は十分に落ちません。必ず流水で洗いましょう。帰宅後やレストランでは、まずは洗面所に直行しましょう。

 

 

対策編

高熱が出ても元気ならあわてないで!

大人の場合、38度も熱が出ればフラフラになります。でも、子どもの38度台はたいてい元気。40度近く熱が出ることもよくあるのはどうしてでしょう? 子どもは発熱中枢がまだ未成熟なため、風邪に感染すると高熱になりやすいのです。ぐったりしている、水分がとれない、けいれんがある、などの心配な症状がなければ、夜間でも様子を見て翌朝受診すれば大丈夫。
高熱でいちばん怖いのは、脱水になりやすいこと。とにかく、こまめに水分を飲ませましょう。湯冷ましや麦茶がおすすめです。食欲がなければ、アイスクリームやゼリーなど、食べられそうなものをあげてもいいですよ。現代の栄養状況なら、数日食欲が落ちても栄養不良に陥ることはありません。食欲がないなら、無理に食べさせなくても大丈夫です。
熱が上がっていく途中は、血液が手先、足先まで循環しなくなるため、手足が冷たくなりがちです。手足が冷えていたら、さすったり靴下をはかせたりして“局所”を温める工夫をしましょう。

 


熱が上がりきると全身がほてって苦しくなるため、“冷やす対策”をメインに。首の両側、脇の下、足の付け根などを冷やすと熱が下がりやすくなります。おでこや頭を冷やしても解熱効果はありませんが、気持ちいいなら冷やしてもいいでしょう。

 

 

保育園、幼稚園に登園させる目安は?

一般的に「熱が下がったら登園してよい」と捉えがちですが、子どもの症状を慎重に見て判断するのが大切です。熱は下がってもせきがひどいとき、鼻水が大量に出ているときには、もう数日様子を見たほうがいいでしょう。子どももつらいでしょうし、他の子どもにうつさないことも大切です。
熱が下がって元気だと、安心してしまいがちですが、風邪の症状は緩やかに回復していくもの。この時期に無理をさせると、逆に長びいてしまいます。朝は元気でも、活発に遊んでいるとすぐに疲れてしまいます。でも、集団生活ではすぐに横になれませんよね。また、楽しいとついつい無理をしてしまうものです。『まだ本調子じゃないな』と感じたら、家でもう少し養生させてあげてください。児童館や公園に連れていくのも、症状が落ち着いてからにしましょう。回復期こそ、あわてないで!

 

 

対策のプチポイント

●入浴、シャワーは皮膚を清潔にするため

元気で体力があれば、お風呂やシャワーもOK。ただし、風邪のときの入浴は『皮膚の清潔』が目的です。『疲れをとるため』に入る必要はありません。汗やおしりの汚れを取れれば十分です。長湯で疲れさせたり、入浴後に体が冷えないように気を付けましょう。

 

●「安静に」とは家でゆっくり過ごすこと

受診をすると「安静に」とよく言われますが、安静とは一体どういうことでしょう? 「家でゆっくりおとなしく過ごす」という意味です。外出したり、体を使った遊びをするのではなく、家で絵本を読んだり積み木をしたりして、疲れないように過ごすことが大切です。

 

(監修/三石 知左子先生

 

 

監修者

医師 三石 知左子 先生

小児科 | 葛飾赤十字産院院長


東京女子医科大学小児科入局後、東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門講師などを経て、現在、葛飾赤十字産院院長、東京女子医科大学非常勤講師。


経歴

1982年3月 札幌医科大学医学部卒業
1982年5月 東京女子医科大学小児科学教室入局
1987年4月 東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門配転
1993年1月 医学博士取得
1994年5月 東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門講師
1999年3月 東京女子医科大学退職
1999年4月 葛飾赤十字産院副院長、東京女子医科大学非常勤講師
2006年4月 葛飾赤十字産院院長


2015/07/01


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