皮膚科で診断されたのは…



長年放置していたしこりを治療しようと覚悟したのは、悪化して痛みやかゆみを伴ってきたからです。当時からメンタルクリニックへ通院中で、何もやる気が起きない状態でした。メイクやスキンケアなども怠け、自分を顧みない生活を送っていた私。しこりは喉元から少しズレたところにありましたが、その見た目の悪さも気にならないほど心を病んでいたのです。
しこりが大きくなって少し気になり始めたのが2022年の秋ごろ。しかし、タートルネックやマフラーで隠せるし、長年のマスク生活で目立たないだろうと軽く見ていました。ところが、春になり夏が近づいてきたころに、これからは服やマフラーで隠せないのだと思うと、とても気になるようになりました。
気になるからつい触ってしまい、しこり周りの皮膚が荒れてかゆみと痛みが発生しました。そこでようやく病院へ行くことを決意。早速、近所の皮膚科へ行くと「粉瘤(ふんりゅう)」との診断でした。粉瘤とは「本来は、剥がれ落ちるはずの皮脂や垢が袋状にたまってしまったもの」だそうです。
初診でいきなり除去手術をすることに

受診するとすぐに除去手術をすることになりました。私の場合は、粉瘤がちょうど静脈の上にできてしまっていたため、奥のほうまで取り除くのは難しいとのことでしたが、今よりはマシと思い、完全にはきれいにならないことを了承しました。
除去手術をするにしても、「初診→手術予約→別日に手術」だと思っていたのですが、初診のその日に手術をすることになり、一気に緊張感に襲われました。まずは血液検査でアレルギーの検査をして、結果が出るまで20分ほど待ちました。
結果に問題がなかったので、いざ処置室へ。病院によって変わるかと思いますが、私の行った病院では処置前と処置後に撮影をして見せてくれる病院でした。自宅の鏡ではいつも見ていたのに、撮影された画像を見ると客観性があり、改めて「こんなにひどい見た目になっていたのか」という気持ちに。
手術の前には大嫌いな麻酔です。「痛かったら言ってくださいね」と声掛けしていただいたのですが、場所が場所だけに声が出ない……。心を無にして何とかやり過ごしました。 麻酔のおかげで切るときの痛みはなかったのですが、先生がグッグッと押し出しているときは痛かったです。頭の中は「早く終わってくれ~」でいっぱい。
手術後にもう一度撮影して見せてもらったときは、クレーターのような大きな穴が開いていて出血もひどく、本当にこの穴がふさがるのだろうか? と不安になりました。
当日~1週間後までの経過

手術当日から1週間後の経過は、以下のような感じでした。
【当日】
当日は大きな痛みはありませんでした。ただし、地味にヒリヒリとした痛みがずっと続くため、気持ちが落ち、何もやる気が起きないので安静にしていました。何か飲むために顔を上げたときやちょっと横を向くたびにピリッとした痛みが走ります。夜中に痛みで目が覚めたら嫌だなと思ったので、処方された痛み止めを飲んで寝ました。
【3日目】
再診の日。痛みは完全に治まりましたが、ガーゼを貼るためのテープにかぶれてとにかくかゆい! 朝一で病院へ行って診てもらうと、テープにかぶれて水泡ができているとのこと。かぶれ用の軟膏も出してもらいました。術後の経過は良好で出血も完全に止まっているとのこと。これまでシャワーのときはビニールなどを貼って水に濡らさないようにと言われていましたが、この日から水に濡らしてもOKになりました。
【1週間後】
3回目の受診へ。毎日取り換えていたガーゼをやっと外せるようになりました! このころには、あのクレーターのような穴がふさがりつつあったのでひと安心。術後に見たときは、こんなことならそのままのほうがよかったのでは? とさえ思うほど悲しかったのですが、この年でもまだまだ治癒力が働いてくれました。
まとめ
今回、私の首にできた小さなしこりが粉瘤(ふんりゅう)だと診断され、除去手術を受けました。長年放置した結果、痛みやかゆみを伴う状態まで悪化させてしまいましたが、初診で手術を受けられたことで早期に悩みが解消に向かいました。
手術後の経過は良好で、手術から約1カ月で傷はふさがり、今後は徐々に周囲の皮膚の色と同化していく見込みです。 この体験で最も痛感したのは、「大事なのは早めの受診だ」ということです。粉瘤は原因が特定されておらず予防法もないため、誰にでも、またどこにでもできる可能性があるそうです。私のように悪化させてから後悔するのではなく、違和感を覚えた時点で皮膚科を受診し、専門医の判断をあおぐことが、結果的に心身の負担を減らすことにつながると学びました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:西野りこ/40代女性・独身。15年務めた会社を契約満了で切られ専業ライターに。35歳のときに10年間の結婚生活に終止符を打つ。以降、おひとりさま生活を満喫して、好きなものを食べ好きなお酒をガブガブ飲んでいたら体重が取り返しのつかないことに。一念発起でダイエット検定1級を取得しマイナス6kgのダイエットに成功。しかし、まだ標準体重オーバー。日々、心と身体の健康を取り戻すべく日々奮闘中である。
マンガ/きびのあやとら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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