家計簿をつけることを苦手としている人もいると思いますが、それでも何とかお金を貯めたいのではないでしょうか。本来であれば、家計簿をつけたうえで収入と支出を把握することが必要ですが、家計簿をつけなくても家計をある程度は把握でき、お金の使い方についての考え方を改めるだけで少しは家計を改善できる可能性もあります。
今回は、家計簿をつけることを苦手なパパ・ママに向けて、家計簿をつけずに家計を改善する考え方をお伝えします。
1.用途別にお金を分けて使い、大まかな支出を把握
以前から家計管理で使われている方法ですが、支出の用途ごとに月1回封筒に決まった金額を入れ、用途別に分けた封筒からお金を使っていきます。余裕のある人は最初から貯金する金額も仕分けるといいでしょう。
たとえば、食費・被服費・生活雑貨費・交際費・交通費等に予算を決め封筒を用意し、お給料日に封筒ごとにお金を入れ、お金を使うときには用途にあった封筒から使っていく方法です。次回のお給料日に改めて封筒にお金を入れていきます。
そのときになるべく別の用途に使わないようにすると、何にどのくらい使ったかが把握できます。冠婚葬祭や旅行、レジャー、帰省などの一時的・臨時的支出は予算化しにくいので、1年ごとに予算化するか、毎月別枠で積み立てをするかの工夫をするとよりいいです。
用途別がわかりにくい場合は、よく使うお店ごと(例:スーパー、ドラッグストア、コンビニエンスストア等)の予算を入れる封筒の区分でもいいでしょう。 予算(用途別)の項目については、「貯金ができない人必見『家計簿をつけない家計管理法』をFPが伝授します」を参考にしてください。
2.クレジットカード・分割払いの利用は計画的に
目的がはっきりして支払いの計画ができている場合は、クレジットカードや分割払いでの支払いは問題ないのですが、予定にない高額な買い物をクレジットカードや分割払いで買うことは、その後の支払いが厳しくなるので、自制するようにしましょう。
「持たないほうがいいの?! クレジットカードとのじょうずな付き合い方」でもお伝えしましたが、支出の管理ができない人で一時的にお金を集中して貯めたい場合にはクレジットカードを固定費以外に使わないか、クレジットカードを全部解約してしまうほうがお金は貯まりやすい状況になります。
3.セールやキャンペーンでのお買い物は有効かつほどほどに
家計の相談を受ける際に、ポイントアップやセール・キャンペーン等にお金を使いすぎる人に出会うことがあります。最近ではショッピングモールやデパート等の商業施設だけでなく、インターネットショッピングでもキャンペーンやセールが多く実施されています。
いずれも普段よりお得にお買い物ができる機会ではありますが、お店側はたくさん買い物をするような仕かけをつくっています。 そのため、普段の食品や生活雑貨の購入やこの時期と決めて衣服を購入することはお得になりますが、ポイントアップやキャンペーンのために浪費しては本末転倒です。
また、ポイントは有効期限があり、預貯金と異なり倒産時の保障もないことも多いので、使える機会があれば早めに使ってしまうことをおすすめします。また、ポイントを使った金額相当分を貯金しておくと、さらに貯金はしやくすなります。
家計簿をつける目的は、収入と支出を管理して使い過ぎを防ぎ、貯蓄できる金額を把握することです。家計簿をつけるのが苦手な人は上記の1~3を実践することで、ある程度は支出の把握と使い過ぎを防げます。今まで家計簿をつけていないパパ・ママも、固定費の見直しとともに家計の改善を図る考え方として、できることから始めてみましょう。