熱中症ってどうしてなるの?
野外など気温が高い場所では、大量の汗で体の水分や塩分が失われ、体温調節がうまくできなくなってしまい、熱中症になりやすくなります。
特に乳幼児は、体温調節機能が未発達です。特に汗をかく機能が未熟で、大人と比べると暑さを感じてから汗をかくまでに時間がかかり、体温を下げるのにも時間がかかってしまうため、体に熱がこもりやすく体温が上昇しやすくなります。
全身に占める水分の割合が大人より高いため、外気温の影響を受けやすくなっています。気温が体表温度より高くなると熱を逃がすことができず、反対に周りの熱を吸収してしまうおそれもあります。
赤ちゃんの熱中症の症状は?
赤ちゃんは自分の体調や喉の渇きなど自分で訴えることができないので、大人が注意して対応してあげなければ行けません。
水分補給と頭や首、脇の下、足の付け根など身体を冷やす(クーリング)をしても改善がない場合は、受診するようにしましょう。
熱中症かな?と思ったらココをチェック!
【下記の項目が1つでも当てはまったら至急病院へ!】
▢ 顔色が悪く、ぐったりしている
▢ 吐いて水分(おっぱい・ミルク)を飲ませても飲まない
▢ 体温が40度以上ある
▢ 意識がない
▢ けいれんをしている
▢ おしっこの量が極端に減った。6時間以上出てない
▶︎オムツの重さ等で普段のおしっこの量を知っておいて
▢ 大泉門(頭頂部)がへこんでいる(低月齢の場合)
▢ 手足が冷たい
【おうちケアでOKの症状】
▢ 背中に手を入れると、ぐっしょりと汗をかいてる
▢ 声をかけても反応が少ない・笑わない
▢ おしっこの色がいつもより濃い
▢ 顔が赤く、はぁはぁと息をしている
▢ いつもよりよだれが少ない
▢ 暑いのにいつもより汗が少ない
▢ いつもより肌がカサカサしている
▢ 脈がいつもより速い
▶普段の脈拍を知っておくことが大切!
赤ちゃんの熱中症対策
抱っこ紐は赤ちゃんと密着するので熱がこもりやすいですが、ベビーカー移動も地面からの照り返しがあるために注意が必要です。
また、熱中症は戸外でだけ起こるとは限りません。真夏の車内はクーラーをかけていても高温になることがあります。また、家の中にいても屋内に熱がこもり、熱中症になってしまうことがあります。
熱中症対策としては、
【1】帽子や日除けで直射日光が頭に長時間当たらないよう注意しましょう。
【2】気温が上がってきて、身体が熱くなってきたら頭、首、脇の下をアイスノンなどで冷やしましょう。
【3】日差しが強い時間帯(10:00〜14:00)は外出を避けるようにしましょう。
【4】ハンディファン(扇風機)は、暑い屋外で使っていると、逆に熱中症を招く危険もあると言われています。
汗は蒸発するときに、体から熱を奪い、体温を下げる役目をしますが、高い外気温のなかで扇風機だけを使うと、熱を奪う前に汗だけが乾き、体温は上がったままになってしまいます。ハンディファンを使うときは濡れタオルや霧吹きなどで肌を濡らしながら使うと効果的です。
【5】生後6カ月未満の乳児の場合は、水分補給時は母乳や育児用ミルクを飲ませてあげましょう。母乳やミルクの中には、水分や塩分、糖分など、赤ちゃんに必要なものがすべて入っていて、身体に水分を取り込みやすいと言われています。
いつもの授乳間隔よりあけないように注意したり、可能であれば短い間隔や多めにあげてみましょう。生後6カ月以降で離乳食が始まっている場合は、白湯・麦茶・ジュースなどでもよいでしょう。
日差しの強い日が続くこの時期。お出かけやお散歩の際には、赤ちゃんの体調に十分気をつけながら、夏を元気に楽しめるといいですね。