5月に入ってくると、天気の良い日であると気温が上がり、日中は夏日にあることも珍しくありません。今日は、赤ちゃんの熱中症対策についてお話していきます。
熱中症ってどうしてなるの?
野外など気温が高い場所では、大量の汗で体の水分や塩分が失われ、体温調節がうまくできなくなってしまい、熱中症になりやすくなります。
特に乳幼児は、体温調節機能が未発達です。特に汗をかく機能が未熟で、大人と比べると暑さを感じてから汗をかくまでに時間がかかり、体温を下げるのにも時間がかかってしまうため、体に熱がこもりやすく体温が上昇しやすくなります。全身に占める水分の割合が大人より高いため、外気温の影響を受けやすくなっています。気温が体表温度より高くなると熱を逃がすことができず、反対に周りの熱を吸収してしまう恐れもあります。
赤ちゃんの熱中症の症状は?
赤ちゃんは自分の体調や喉の渇きなど自分で訴えることができないので、大人が注意して対応してあげなければ行けません。
水分補給と頭や首・脇の下、足の付け根など身体を冷やす(クーリング)をしても改善がない場合は、受診するようにしましょう。
⚫︎熱中症の初期症状
皮膚や唇などが乾燥している
頭や身体は熱いが、汗をかいていない
おしっこの量が少ない
なんとなく元気がなく様子がおかしい
⚫︎熱中症が重症化してくると
ぐったりしている
目線が合わない
嘔吐がある
大泉門が陥没する
赤ちゃんの熱中症対策
抱っこ紐は赤ちゃんと密着するので熱がこもりやすいですが、ベビーカー移動も地面からの照り返しがあるために注意が必要です。
また、熱中症は戸外でだけ起こるとは限りません。真夏の車内はクーラーをかけていても高温になることがあります。また、家の中にいても屋内に熱がこもり、熱中症になってしまうことがあります。
熱中症対策としては、
【1】帽子や日除けで直射日光が頭に長時間当たらないように注意しましょう
【2】気温が上がってきて、身体が熱くなってきたら頭、首、脇の下をアイスノンなどで冷やしましょう。
【3】日差しが強い時間帯(10:00〜14:00)は外出を避けるようにしましょう。
【4】ハンディファン(扇風機)は、暑い屋外で使っていると、逆に熱中症を招く危険もあるといわれています。
汗は蒸発するときに、体から熱を奪い、体温を下げる役目をしますが、高い外気温のなかで扇風機だけを使うと、熱を奪う前に汗だけが乾き、体温は上がったままになってしまいます。ハンディファンを使うときは濡れタオルや霧吹きなどで肌を濡らしながら使うと効果的です。
【5】生後6カ月未満の乳児の場合は、水分補給時は母乳や育児用ミルクを飲ませてあげましょう。母乳やミルクの中には、水分や塩分や糖分など、赤ちゃんに必要なものがすべて入っていて、身体に水分を取り込みやすいと言われています。
いつもの授乳間隔よりあけないように注意したり、可能であれば短い間隔や多めにあげてみましょう。生後6カ月以降で離乳食が始まっている場合は、白湯・麦茶・ジュースなどでもいいでしょう。
天気も良く外で過ごすことも多くなる時期、熱中症に気をつけて楽しく過ごせるといいですね。