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貯金するのはちょっと待って!?FPが教える2022年冬のボーナスの「賢い使い道」3選!

ファイナンシャルプランナーの大野先生が、冬のボーナスの「賢い使い道」について教えてくれました。12月はボーナスが支給されるというところも多い時期ですよね。「ボーナスは貯金している」というご家庭も多いことでしょう。しかし、実は貯金するよりももっと良い使い道があるのかも…!? ぜひ参考にしてくださいね。

この記事の監修者
監修者プロファイル

ファイナンシャルプランナー大野高志

1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計 代表取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
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毎年12月は会社員や公務員、医療機関や教育機関などで勤務している方の多くに、ボーナスが支給される時期です。ボーナスを貯金する方も少なくないと思いますが、より有効な使い道がある場合もあります。特に物価が上がっている昨今では、預貯金の利率より物価上昇率が高くなりつつあります。2022年10月の消費者物価指数は昨年同月の3.6%上昇し、これは40年8か月ぶりの水準です。その対策のためにも、預貯金以外の方法で家計にプラスにしたいと思う人へ向けて、使い方を3点お伝えしたいと思います。

 

1.利息のある借入れは、返済しましょう

ボーナスの使い方の記事では度々お伝えしている内容ですが、住宅ローンや自動車ローン、クレジットやキャッシング、有利子の奨学金など、利息の支払いがある借入金は預貯金より返済を優先させると良いでしょう。

 

返済期日が長いものは繰り上げ返済も検討しましょう。繰り上げ返済をすると、将来払う必要がある利息を削減することができます。一例として、5年前に2000万円・35年間・固定金利1.34%(フラット35・2017年12月の最低金利)の住宅ローンを借りた人がボーナスで20万円の繰り上げ返済をすると、将来支払う利息を約78,000円削減することができます。2022年11月現在の大手銀行の普通預金金利(0.001%)に20万円を預けて、金利が変わらないと仮定した場合、100年預けても200円の利息しか付きませんので、比べると効果の大きさが分かると思います。

 

なお、住宅ローンだけでなく、自動車ローン、リボ払い等のクレジットやキャッシング、有利子の奨学金などの利息の掛かるものであれば、借入金利の高いものを優先して返済すると支払削減の効果が大きくなります。しかし、繰り上げ返済がそもそもできない場合や手数料が高い場合もあるので、返済前に繰り上げ返済ができるか、手数料は発生するかなどの確認をしましょう。

 

また、住宅ローン減税の対象となっている場合は、多くのケースで年末の借入残高の1%が減税対象となります。借入金利が年利1%未満の住宅ローンであれば、住宅ローン減税終了後に繰上返済をする方がトータルでプラスになる場合もありますので、その際は他の繰上返済を優先させると良いでしょう。

家計のバランスと照らし合わせて、預貯金をするより借入を返済した方が将来プラスになるようでしたら、選択肢の一つとして考えてみてください。

 

2.プレミアム付商品券や積立、今後に役立つものの購入費用に充てましょう

毎月の収支からは出しにくい積立や長期的には家計にプラスになるものへの支出に活用するのも有効な使い道です。

 

その一つに自治体や商店街等が発行するプレミアム付き商品券があります。お住まいの自治体等で実施している場合は、購入することも選択肢の一つです。自治体等ごとに条件は異なりますが、紙の商品券またはスマートフォン等を利用する電子商品券を、使用期間と店舗を限った上で、20%~40%程度のプレミアム額を上乗せして発行されます。使用期限や使用できる店舗に注意をして購入・使用をしてください。

 

また、使い道の決まっていない金額がある場合には、積立も選択肢の一つです。預貯金以外の積立の主なものとしては、百貨店・旅行代理店の積み立て、ネット銀行等での外貨預金、iDeCoやつみたてNISA、純金積立などがあげられます。理解の難しいものや自分で手続きできないものは避ける一方で、ご自身やご家族にあった積立をはじめるのには良い機会です。

 

それ以外にも一時的な支出にはなりますが、将来節約できる可能性があるものとして、消費電力を抑えた家電(エアコンや冷蔵庫、LED等の照明器具)、スマホ端末代金や違約金等は発生することもありますが、将来の通信費を下げられる格安スマホ(MVNO)、返礼品が期待できるふるさと納税などの将来のプラスになる使い方も合わせて考えてみると良いでしょう。特に今冬は光熱費の上昇傾向が強いので、消費電量の多い家電を買い替えるタイミングの場合には優先して検討してみましょう。

 

3.毎月払いのものをまとめ払いにしましょう

毎月支払うものを半年分や1年分として、まとめて支払うことによって割引を受けられるものがありますが、これをボーナスで支払うと家計のプラスになります。

 

例えば、NHK受信料は地上契約(BSなし)の場合、2か月払(口座振替・クレジット)は2,450円(年間14,700円)ですが、年払(口座振替・クレジット)は13,650円と1,050円・約7.1%安くなります。地上+BS契約も割引率はほぼ同程度です。

 

また、自営業者やフリーランスの方等が加入している国民年金の保険料は、令和4年度で現金・毎月払は16,590円(年間199,080円)に対し、1年前納は195,550円と3,530円・約1.8%安くなります。納付書は4月に発送されますので、それまで忘れないようにしましょう。また、2年前納や口座振替にすると割引率が上がりますので、内容の確認やお手続きの際は年金事務所まで問い合わせをしてください。

 

その他、ご家庭で加入されている生命保険(死亡保険・学資保険・医療保険等)や損害保険(火災保険・自動車保険等)も保険商品や保険会社によって異なりますが、半年払いや1年払いをすることによって月払より0.5%~1.5%程度安くなることがあります。変更できる時期は、契約加入月または更新月となりますので、詳細は保険会社等の担当者に確認しましょう。

 

Amazonプライム会費も月額500円(年6000円)を年会費4,900円にすると1,100円(18.3%)の割引となります。ご自身やご家族が毎月支払っている費用などで、年払いと月払いの差額があるものはボーナスを機に無理のない範囲でまとめ払いができないか検討すると良いでしょう。

 

いずれにしても、今回のボーナスで半年払いや1年払いにしてしまえば、次回の支払いは半年後または1年後になります。次の支払いの時期まで、毎月支払う分を貯めておくことで次回の支払いの準備ができますので、この割引が継続できることになります。そのためにボーナスの使い道を低金利の預貯金に振り分けるより家計にプラスになるでしょう。

 

 

今回お伝えした3つの使い方のすべてが皆さんにとって活用できるものではないかもしれませんが、その中の一つでもできること、できそうなものがありましたら、実行に移して家計のプラスにしていただければと思います。物価が上がる中、預貯金以外の選択肢も知っておくと良いでしょう。

 

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