真夜中に突然叫んだ長男
生後10カ月のころ、深夜1時過ぎに突然ギャーと叫んだ長男。私と夫は長男が寝ぼけたのかと思いましたが、長男の体は熱く、顔色はみるみる真っ白になり、手足がガクガクと震えだしたのです。
白目をむき、ぐったりとした様子の長男を見た私は、このままではわが子を失ってしまうとパニックになってしまいました。
救急ダイヤルの代わりにかけた先は…
私は「とにかく救急車!」と我に返りましたが、イギリスの救急ダイヤル「999」が思い出せませんでした。焦る中、私の目に入ったのは母子健康手帳に挟まれた髄膜炎のパンフレット。
焦燥に駆られ、長男が髄膜炎かわからないものの、とにかく医療機関からアドバイスが欲しかった私は、記載された緊急相談ダイヤルへ電話をかけました。長男の症状をオペレーターに説明すると、私のしどろもどろな英語でも状況を察したオペレーターは、なんと救急車を手配してくれたのです。
到着した救急隊員から、長男は熱が40度を超えており熱性けいれんが疑わしいと言われ、念のため救急車で病院へ行くことに。検査を受けた長男はやはり熱性けいれんとの診断で、落ち着いたあとすぐに帰宅できました。
救急車も呼べず、焦って髄膜炎の緊急相談ダイヤルにかけた上に、長男の状態を英語で十分に説明できなかったことを反省した私。その後イギリスの救急ダイヤルと、伝達事項を書いた英語のメモを壁に貼ったり、現地の乳幼児救急救命講座を受けたりと、できる限りの緊急時の対策をしました。わが子の緊急時に英語でも対応できるよう、しっかり勉強しなければと自分への戒めになった出来事でした。
※ほとんどの熱性けいれんは5分以内に自然におさまるため、けがをしないよう安全な場所に寝かせ、吐いたときに息がつまらないよう体を横向きにしましょう。また、発作が始まった時刻や発作の様子を記録したり、動画で撮影したりすると、受診時に役立ちます。けいれんが5分以上続くようであれば、救急車などで病院に搬送することがすすめられ、また初めての熱性けいれんの場合は、救急外来などの医療機関を受診すると良いでしょう。判断に迷った場合は、かかりつけの小児科、または小児救急電話相談(#8000)に相談しましょう。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/森田家
著者:濱田よし
2014年イギリス生まれの長男、2018年日本生まれの長女と2021年アメリカ生まれの次女、夫の5人家族。夫の海外転勤による約10年の海外生活を経て日本に帰国。