業界歴30年!船昌青果店さん「かたい桃を食べずに済む見極め方と保存方法」
船昌青果店さんとは
2024年に創立100周年を迎えた、果物と野菜の専門商社・株式会社船昌。
日本最大の青果物の卸売市場「大田市場」に拠点を置き、国内青果の仕入れと、 量販店への販売を行っています。
そんな野菜と果物の専門商社・船昌のYouTubeチャンネルでは、野菜や果物の美味しい食べ方や保存方法、調理法など日々の食に役立つ知識を、青果物のプロが発信しています。
今回は、船昌の青果卸歴30年・仲野良さんと、パティシエ歴10年・森岡千明さんが教える「桃の食べ頃の見極め方」を実践します!
「かたい桃は少し置いておくとやわらかくなる?」の質問に対して、青果卸歴30年のプロ・仲野さんは「なります!」と即答。
プロが断言するほどですから、かための桃を買ってしまっても安心ですね。
仲野さん曰く、桃を含めた果物全般、熟すための最適な保存方法は、「涼しくて風通しの良い所で、温度を一定に保つこと」だそう。
この条件下で保存することで、果物の熟度が増していくそうです。
とは言え、この条件を満たすのってなかなか難しいですよね。
でも安心してください。今の時期であれば、クーラーをつけた室内に置いておくだけでも大丈夫とのことです。
注意点として、日当たりの良い場所は避けるべきと説明されていました。
筆者もこの方法で一晩置いてみたのですが効果は抜群!たった一晩で、桃全体がやわらか〜い状態に変化しました。
食べごろの見極め方
見極め方の1つが、指ざわりで確かめる方法です。
表面を指で押してみて、少し皮がずれるような感触があったら食べ頃とのこと。
実際に熟した桃で試してみたところ、確かに果肉と皮が離れて滑るような感触がありました。
見極め方の2つ目が、匂いの変化です。
食べ頃になればなるほど、果実のお尻から匂いがすると説明されていました。
実際に、一晩置いて熟した桃とかたい桃の匂いを比較しましたが、熟した桃では、お尻からふわっと甘い匂いを感じることができました。
果実のプロが教える!桃の簡単な切り方
船昌青果店さんのインスタグラムでは、誰でもできる「桃の簡単な切り方」が紹介されていました。
・手順➀縫合線に沿って切り込みを入れる
・手順②6等分になるように切り込みを入れる
・手順➂種からはがす
これとは別に、かたい桃の切り方についてもレクチャーがありました。
・手順➀縫合線に沿って切り込みを入れる
・手順②実をひねる
縫合線という聞き慣れない単語がありますが、これはお尻のように見える線です!
手順は驚くほど簡単です。実際にやってみましょう!
桃の切り方➀縫合線に沿って切り込みを入れる
桃の縫合線(お尻のように見える線)に沿って、ぐるっと1回転切り込みを入れます。
種以外を縦2等分にするイメージです。
包丁は種に当たってしまって良いので、力加減はそこまで気にする必要はありません。
桃の切り方②6等分になるよう切り込みを入れる
身が6等分になるように2本、1回転の切り込みを入れます。
桃の切り方➂種からはがす
切り込み部分に包丁を差し込んで、身を種から引き剥がします。
包丁で難しいようであれば、手で直接引き剥がすこともできますよ。
桃の切り方(桃がかたい場合)➀縫合線に沿って切り込みを入れる
縫合線に沿って切り込みを入れます。
包丁がしっかりと種に当たるように、切り込みを入れましょう。
桃の切り方(桃がかたい場合)②実をひねる
両手で半分ずつ握って、ねじるようにして2つに分けます。
アボカドで用いる方法とほぼ一緒ですね。
あとは種を取り除いて、お好みの大きさにカットするだけです。
保管方法1つで極上の桃に変わる!
今回の方法を実践してみたところ、桃の熟度は驚くほど簡単に上げることができました。
「桃の甘さは熟度では変わらない」と仲野さんは説明されていましたが、やわらかくなった分、心なしか甘さも増えたように感じます。
保存方法については桃以外にも応用できるそうなので、色々な果物で試してみてくださいね。
みずみずしい果物が恋しくなるこれからの季節。
より美味しい状態になった果物に舌鼓を打ちませんか。