青果のプロが教える!「美味しい大根の見極め方と保存法」
船昌青果店さんとは
1924年に神田市場に創業してから創立100周年を迎えた、伝統ある青果専門店・船昌さん。
数年前からYouTubeチャンネル「船昌青果店」も開設されていて、美味しい野菜や果物の選び方や、保管方法、おすすめ調理方法など、プロが様々なお役立ち情報を発信しています。
今回は、そんな青果のプロが教えてくれた、「美味しい大根の見極め方と保存法」に挑戦してみました。
美味しい大根の見極め方
大根を選ぶ際に、注目すべきポイントを解説します。
見極めのポイント①葉っぱの状態をチェック
大根の鮮度を確認するときは、葉の部分をチェックしてみてください。葉が枯れて黄色くなっていたり、取れやすくなっていたりするものは避けましょう。
収穫してから時間が経つと、葉の部分が徐々に枯れてくるそうです。
この大根の葉は切り取られているものの、まだ新鮮で青々としていますね。
見極めのポイント②側根をチェック
側根とは、大根の両脇に並んでいる「ひげ」が生える場所のことです。
この側根が、できるだけ等間隔で真っ直ぐ並んでいるものは、過度なストレスを受けずに健康に育った証なのだとか。
ちなみに、大根の真ん中より少し上からは側根がなくなりますが、その部分が大根の「茎」。側根の生えている部分は「根」にあたるのだそうですよ。
大根を手に取ったら、観察してみてくださいね。
大根の鮮度を保つテクニック
大根は畑で縦方向に生えている野菜なので、保存する際も立てた状態で冷蔵庫に入れましょう。
カットした場合は、切り口にしっかりとラップをかけて、きれいに洗って乾かした牛乳パックなどに入れると立てたまま保存できます。
中サイズの大根でギリギリだったので、太い大根を保存する際は、2Lのペットボトルを切ったものなど大きめの容器を使ってください。
大根の部位による味の違い
大根の上の方と下の方で味が違うという話は有名ですが、どっちが辛いのか忘れてしまう方も多いのではないでしょうか(私)。
個人的な感想としては緑がかった上の部分の方が辛そうに見えるのですが、実はこちらの方が辛みが少なく水分をたっぷりと含んでいるんです。
ピリッとせずみずみずしいので、大根おろしや大根サラダなどの生食に向いています。
一方、大根の下の方は辛みがあるため、煮物などの火を入れる調理法がおすすめだそうですよ。
上と下をそれぞれ、大根おろしにして食べ比べてみました。
大根の下部(写真左)と、上部(写真右)です。同じ80gずつなのですが、見た目でも分かるように、水分量が大きく異なりますね。
食べてみると、下の方が圧倒的に辛く(体感5倍)、繊維感が強め。
上の方も少し辛味を感じるものの、あとから追いかけてくるみずみずしい甘みがあるので食べやすく、ふわふわです。
先ほど、大根の下の方は、辛みを和らげるために火を入れる調理法がおすすめだとお伝えしました。
しかし、辛いのがお好みの方は、下の方を使って大根おろしを作るのもおすすめ!空気に触れることでさらに辛みが増すので、辛味大根の代用としても使えますよ。
……先ほどから、まるで大根博士のようにうんちくを語っていますが、もちろん全て船昌さんの受け売りです。
大根を美味しく食べるには鮮度が命!
新鮮な大根を選ぶには、葉や側根の状態をチェックすることが大切です。また、購入したら正しく保存することで、鮮度を長く保てますよ。
ぜひ参考にしていただき、今年の冬はさらに美味しく大根を食べてくださいね。