祖父の容体悪化の知らせが…
実家のある地方から遠方に嫁いで10年ほどたったある日、実家の母から「おじいちゃんの容体が悪く、もういつ亡くなってもおかしくないから、会うなら今のうちかもよ」との知らせを受けました。
小さいころから祖父のことが大好きだった私は、すぐさま帰省する準備を始めました。そして、義実家から祖父への「見舞金」を預かりました。
駆け付けた駅で突然の訃報
半日以上かけて実家の最寄駅に着いたとき、母から私の携帯電話に着信がありました。あらかじめ到着時間を伝えてあったので、迎えにでも来てくれるのかな?と淡い期待をしつつ、電話に出た私。ですが、電話口から聞こえてきたのは、母の「おじいちゃん、亡くなったよ…」のひと言でした。
あまりのことに急いでタクシーを拾い、祖父の入院していた病院へ向かうと、そこでは慌ただしく手続きをする母や祖母、そして葬儀会社の方の姿がありました。母が言うには「急激に容体が悪化し、あっという間に亡くなってしまったため、連絡をする余裕すらもなかった」とのことです。
とてもショックでしたが、まずは夫と義実家へ祖父が亡くなるまでのてん末について連絡しました。すると、「遠方なので葬儀には行かない」とのことでしたので、ちょうど預かっていた見舞金を義実家名義での香典とすることをお伝えし、私1人で葬儀へ参列することにしました。
「見舞金は返すべきだ」夫の非情な言葉に涙
その後、悲しみを忘れさせるかのように慌ただしい数日間を過ごし、祖父の葬儀は無事終わりました。
その間、夫や義実家から一切の連絡はありませんでした。気付けば当初の予定より長く実家へ滞在していたこともあり、そろそろ帰る旨を夫へ電話しました。
すると、夫から
「見舞金として金を持たせたけど、到着前に亡くなったのなら返してくれるよね?」
「母さんもそう言っている。香典として払うのはわかるけど、見舞金としては返すべきだ」
と言われました。
「お金については実家に聞いて再度連絡するね」
とだけ伝え、早々に電話を切ったものの、お悔やみの言葉も一切ないままにお金の話をされたことに祖父のことを冒涜(ぼうとく)されたような気がした私は、電話口で思わず涙があふれてしまいました。
その様子を見ていた親族から何があったのかと聞かれ、ありのままを答えました。すると、私と同じく祖父のことを冒涜(ぼうとく)されたと感じた親族は「金なんかいらない」と憤慨し、香典の分に加えて当初の見舞金としての分、つまり頂いていないお金の分を含めた2倍の額を包み直し、義実家へ倍返しするよう私へと預けたのです。
その後、「見舞金だけ返金してくれればよかったから、香典分は渡したい」と義実家から私の実家へと連絡があったそうですが、母は「祖父の意向ですので」と、一切を受け取らなかったそうです。
まとめ
冠婚葬祭でのお金の感覚は、地方によって違う部分があるのかもしれません。義実家の言い分としては「実際のお金のプラスマイナスにかかわらず、見舞金を香典として包み直した上でも、礼儀作法として、体裁だけでも見舞金としては返金をするべきだ」ということのようでした。
私が最初に夫へ連絡をしたときに、たとえ祖父を失った悲しみがあった中でも、冷静に「見舞金としては全額返金した上で、同じ額をお香典として包むようにするね」という伝え方をした上で、お金の流れを再確認をしておけば、このようなことにはならなかったのかもしれないと反省しています。また、これから自分がお金を包んでいただいた際には、包んだ人の気持ちを想像したいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:遠藤ちよ/30代女性・主婦
イラスト/きびのあやとら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)
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