不妊治療は夫婦で力を合わせて……という風潮も出てきましたが、まだまだ「不妊=女性の問題」と捉えている男性も多いように感じます。私が不妊治療をしたいと思ったときも、夫は「必要なの? まだ早いのでは?」という思いがあったようです。そんな夫にも協力が得られるようにするため、私がおこなったことや気を付けたことなどをご紹介したいと思います。
なるべく夫婦のモチベーションの高さを合わせる
私の場合、まず夫がどの程度子どもを望んでいるのかを確認しました。夫は「今すぐほしい」と考えていた私と同じ気持ちでした。
お互い30代半ばということもあり、「1~2年様子を見て妊娠しなければ病院に行くという流れだと、何か異常があった場合にその様子を見ている1~2年がもったいない」という私の考えを伝え、「40歳までに2人ほしい」と話しました。夫は「いきなり病院は……」と思っていたようですが、やはり年齢を考えて「早めに問題がないかを確認しよう!」と気持ちを切り替えてくれました。
不妊治療にマイナスイメージを感じさせない
不妊治療は、妊娠しずらい人がおこなうというマイナスイメージがあるように思います。とくに男性が通院するとなると、恥ずかしさなどから、なかなかはじめの一歩を踏み出しにくいのかもしれません。
私の場合、先に通院を始めたので、治療内容や検査方法、結果などをその都度夫に報告していました。その際「今日は○○したよ。痛かったけどこれで○○の状況がわかるかな」といったように、つらい気持ちもあることを伝えながら、結果を期待していることも一緒に伝えていました。
不妊治療の漠然としたイメージしかなかった夫ですが、具体的な内容を伝えるとあまりマイナスイメージを感じないようでした。
男性側の問題を理解してもらう
不妊原因の半数近くが、男性側にも何らかの原因があるといわれています。パートナーが「不妊=女性の問題」と思っているようならば、その事実を説明する必要があります。
私が通院していた病院は、不妊治療に関する冊子を配布していたので、わが家ではその冊子をもとに説明をしました。やはり病院の冊子ということで説得力もあったようです。また、男性側の問題を調べるために男性の検査も必要になってきます。そのことについても冊子をもとに説明をし、「何も原因がないかもしれないから、自分の状態を知るためにも検査受けてほしいな」とマイナスイメージに感じないように言葉を選んで伝えました。
男性に不妊治療を理解・協力してもらうには、難しいこともあるかと思います。ただ、伝え方ひとつで印象も変わってくることもあります。言葉を選びながらよく話し合い、同じ思いで不妊治療と向き合えるようになることが大事だと感じています。
著者:岩田かおる
子育て中のママ。不妊治療など、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。