赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、保育士で離乳食インストラクターの中田さんからメッセージです。
こんにちは、離乳食インストラクターの中田馨です。9~11カ月ごろ(離乳食後期)・1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)になると離乳食が3回食になります。毎日の離乳食作りにかかる時間も増えますし、毎日のメニューを考えるのが大変な日もありますね。時間がない日やメニューを考えるのが大変な日にあると便利なのが、冷凍保存した離乳食。今日は、離乳食の冷凍の基本と上手な取り入れ方をお話しします。
離乳食を冷凍保存する方法
毎日できたての離乳食を食べさせるのは大変です。ここではおすすめの冷凍保存の方法を3つお伝えします。
肉と魚は生のまま小分けにして冷凍する
これは私がよく活用していた方法です。「あ、今日のメニュー、たんぱく質が少ない!」というときに重宝しました。
① 調理していない生の魚や肉の皮、脂肪、骨を取り除く。
② 生のまま一回分切り分けてラップに包む。
③ 冷凍庫に入れる。
例えば、大人のお味噌汁を取り分けしようと思っていたら、野菜しか入っていなかった場合などにプラスしていました。
下処理した野菜を冷凍する
野菜を一品ずつ下茹でして小分けにしておくことで、毎日の離乳食が時短になる方法です。
① 野菜を下処理(皮をむくなど)して湯がきやすい大きさに切る。
② 水(またはだし)でやわらかくなるまで煮る。
③ 月齢に合わせた大きさに刻む。
④ ③を鍋に戻して残った煮汁で再加熱する。
⑤ 一回分の小分けにする。
⑥ 冷凍庫に入れる。
冷凍庫にある野菜を見て「朝はにんじん、たまねぎ、かぼちゃでスープを作ろう」「昼はたまねぎとほうれん草でうどんを作ろう」など、いろいろなメニューに使えるので便利ですね。
できた離乳食を冷凍する
温めればすぐに食べられるように、調理済みの離乳食を冷凍する方法です。
① 離乳食の完成品を作る。
② 1食分を小分けの保存容器に入れる。
③ 冷凍庫に入れる。
できた離乳食を冷凍しておくと、時間がないときだけでなく、ママがお出かけするときや病気になったときにも役立ちます。
離乳食を冷凍するときの注意点
離乳食に使う食材や、離乳食を冷凍するときの注意点をまとめました。
1.新鮮な食材を使う。
2.加熱した場合はよく冷ます。
3.密封できる容器などに入れる。量がある場合は平らにする。
4.急速冷凍の機能があれば活用する。
5.解凍時、常温で放置しない。
6.鍋で再加熱する。
7.1週間以内で使い切る。
基本はできたての離乳食をあげよう
冷凍保存の離乳食はとても便利ですが、私としては赤ちゃんが食べる離乳食はできたてをおすすめしています。その理由は2つあります。
1.「安心、安全である」ということ
冷凍保存するとなると、別容器に入れ替えて、冷凍室に入れ、日数が経ってから食べることになります。どうしても、できてすぐの離乳食を食べるよりも衛生面では劣ってしまうことになります。
2.食材の風味、食感が変わる
手作りした離乳食を冷凍すると、どうしても食材の風味や食感が変わります。保存状態によっては冷凍庫のにおいがつくものもあります。おかゆは水っぽくなり、野菜は歯ごたえがなくなるものもあります。
離乳食期は人生の食事の土台をつくる時期です。できれば、その食材の持っている風味や食感を十分に味わってほしいと思います。そのうえで、上手に安全に冷凍保存の離乳食も取り入れてみてくださいね。