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「あなたたち出ていって!」いつもやさしかった祖母が同居を始めると一変!祖母の異変とは

30代後半の友人は、夫の実家で義父母と同居して暮らしていましたが、4人目の出産を機に義父母との同居をやめることに。これまで誰よりも親身になって寄り添ってくれた祖母の存在を頼りに、祖母が1人で住む家へ家族で引っ越しました。しかし、いざ暮らし始めると、いつもやさしかったはずの祖母が豹変して……。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師菊池大和先生
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長

地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
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子ども4人で手狭になり、家族で祖母宅へ転居

近所に住む30代後半の友人は、夫の実家の敷地内に建てた小さな離れで、夫と子どもたちと暮らしていました。友人と会うたびに「義父母は目の前に住んでいるけれど、忙しくて育児のサポートもしてくれないし、でも気はつかうし、家もすごく狭いから引っ越したいんだよね」と不満顔でした。

 

その後、しばらく友人と会っていませんでしたが、あるとき4人目の子どもを妊娠したと連絡が。しかも「ついに引っ越すよ。すぐそばのおばあちゃんちに」と言うのです。よくよく話を聞くと、祖母の家はとても広く、友人たち夫婦と子ども4人が住んでも十分なスペースがあるそうです。

 

それに友人にとって祖母は、幼いころからいつも無条件で自分をかわいがってくれた存在。祖母を「心の拠り所」に感じていたようです。祖母も孫が狭い家で困っていると知り、いてもたってもいられず「うちにおいで」と引っ越しを勧めたのでした。

 

2カ月が過ぎて祖母に異変…急に機嫌損ね叱責

その後、友人は無事に4人目の子どもを出産し、家族が1人増え6人になり、祖母も合わせて7人での暮らしが始まりました。

 

体を休めなければならない産褥期でしたが、実の両親や義父母は仕事が忙しく、サポートは週末だけ。夫も平日は仕事がある上、日ごろから家事をほとんど手伝ってくれません。そのため、食事の用意など家事をサポートしてくれる祖母の存在はありがたく、頼りになったといいます。ところが、産後2カ月過ぎたころから祖母の様子に異変が見られるようになりました。

 

ある朝、「産褥期が過ぎて随分たつのに、あなたはいつまで朝ダラダラしてるの?」と、これまで聞いたことがない強い口調で友人を叱責したのです。その日から、洗濯物の干し方や子どもの声の大きさなど、ささいなことで急に機嫌を損ね、そのたびに大声で友人を非難するようになりました。

 

友人は「さっきまで笑顔で穏やかだったのに」と不思議に思いながらも、祖母の期待に応えようと努力しました。でも、4人の育児と家事で毎日がいっぱいいっぱい。夫に相談しても「実家に居たときは俺の親の文句を言うくせに、今度はおばあちゃん? わがままなんじゃないのか」と冷たい態度で突き放されたそうです。

 

 

うつろな目で「あなたたち全員出ていって!」

急に別人のようになる祖母の姿に戸惑いながら、夫にも取り合ってもらえず孤独を感じていた友人に、衝撃の出来事が起こります。ある日、祖母が突然「あなたたち全員出ていって!」と家族の前で怒鳴りました。さすがの夫も、普段と違う祖母の姿に驚いた様子。そのとき初めて友人は、祖母の目がうつろで言動に一貫性がないことに気付いたのです。

 

後日、地域の保健師さんに相談したところ「認知症の初期症状かもしれない」と言われたそうです。妙に納得した友人は改めて夫に状況を冷静に説明し、「私ひとりでは限界なの」と正直な気持ちを話しました。すると、それまで祖母の話をするとスマホばかり見て無関心だった夫が「一度ケアマネジャーに相談してみよう」と言ってくれたそうです。友人は涙が止まらなかったと言いました。

 

その後、祖母は地域の高齢者支援サービスを受けるようになり、少しずつ状況が変わっていったようです。友人も、日中のわずかな時間だけとはいえ、体と心を休められるようになったと話していました。

 

まとめ

いつも何でも自分ひとりで抱え込んで、家事も育児も「私が頑張らないと」と思っていた友人でしたが、夫はこのことをきっかけに、週末の家事と育児に積極的に取り組むようになったそうです。何より、家庭の心配事に以前よりも真剣に向き合ってくれ、友人の気持ちに寄り添って日々を暮らすようになったと言います。

 

祖母が認知症になり大変なようですが、「夫婦の絆は以前よりも強くなった」と話す友人は、昔よりたくましく見えました。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

著者:森 うめこ/30代主婦。ケーキよりどら焼き派。過干渉な実母と、音信不通気味な義母、2人との距離感に悩む。

イラスト/マメ美

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)

 

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