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訪問介護ヘルパーの悩みと対処法|業務外の仕事や時間オーバーなど仕事あるあるを解説

目次

訪問介護ヘルパーは仕事の悩みやトラブルが多い仕事

訪問介護ヘルパーとは、高齢者や障がい者の自宅を訪問して介護サービスを提供する仕事です。一人で利用者さんに向き合う場面が多く、施設勤務とは違った悩みやストレスを抱えやすい傾向があります。実際に、ある調査では訪問介護員の約8割が仕事上の悩みを感じていると報告されています。

こうした人間関係や労働条件に関する悩みは決して珍しいことではなく、「自分だけじゃないんだ」と知るだけでも少し安心できるでしょう。 もちろん利用者さんに直接「ありがとう」と感謝されるやりがいなど、この仕事ならではの魅力もたくさんあります。

しかし、日々の訪問の中では様々なトラブルが起こりがちです。そこで本記事では、訪問介護ヘルパーによくある悩み(あるある)とその対処法を紹介します。現役ヘルパーの方もこれから目指す方も、参考にしてみてくださいね。

【現場】訪問介護ヘルパーの悩みと対処法

まずは訪問介護ヘルパーが現場(利用者さん宅)で直面しやすい悩みと、その対処法を見ていきましょう。訪問介護のサービス提供中には、利用者さんやそのご家族との関わりの中で様々な問題が起こることがあります。

それぞれのケースについて、なぜそうした悩みが生まれるのか、どう解決・対処すれば良いのかを解説します。

業務外の仕事を頼まれる

訪問介護の現場でよくある悩みに、介護サービスの範囲外の仕事を利用者さんに頼まれて困るケースがあります。例えば、本来の介護計画にないゴミ出しや庭木の手入れなどを「ついでにやっておいて」と依頼されることがあるのです。

一生懸命なヘルパーほど手伝ってあげたくなりますが、介護保険のルール上、計画外のことは原則対応できません。 どうしても断りづらい場合は、サービス提供責任者(サ責)から説明してもらいましょう。

第三者から伝えてもらうことで角が立たず、利用者さんにも納得してもらいやすくなります。「できないことはできない」と最初に線引きする勇気も大切です。

時間オーバーで残業になってしまう

訪問介護は1件あたりのサービス時間が短めなので、「毎回時間ギリギリで残業になってしまう」と悩む人もいます。予定通りに終わらない原因は様々で、例えば急なトイレ介助が必要になった、利用者さんやご家族との会話で時間が延びた、などが考えられます。一つの時間が押すと次の訪問にも影響するため、ヘルパーにとっては大きなストレスです。

常に時間オーバーになるようなら、早めにサービス提供責任者に相談しましょう。現状を伝えれば、介護計画の見直しやスケジュール調整をしてもらえる可能性があります。無理に急いで事故につながっては大変です。困ったときは周囲に状況を共有し、解決策を一緒に考えてもらいましょう。

嫌な利用者がいる

利用者さんの中には、ヘルパーに対して暴言や暴力、セクハラ発言などのハラスメント行為をする方もいます。一人きりの訪問では助けを呼びにくく、ヘルパーは「我慢するしかないのかな…」と悩みがちです。 しかし明らかなハラスメントを受けたら、必ずサービス提供責任者や事業所に報告・相談しましょう

事業所には、ヘルパーの安全を守る責任があります。我慢し続ける必要はありません。場合によっては、担当替えや二人訪問など何らかの対策を講じてもらえます。 また、そこまで露骨でなくても「どうしても苦手な利用者さん」がいる場合もあります。

その際も一人で抱え込まず、先輩や同僚に対応する際のコツを聞いてみましょう。同じ利用者さんを経験したヘルパーから「○○さんは○○をすると落ち着くよ」のようにアドバイスをもらえる可能性があります。困ったときは、誰かに話すことが解決への第一歩です。

利用者のこだわりが強い

利用者さんの中にはこだわりが強いタイプの方もおり、「自分のやり方と違う」と細かく不満を言われてしまうことがあります。特に調理や買い物の援助では利用者さんごとに好みがあるため、「レシピ通り作ったのに味が薄いと言われた」「頼まれた物を買ったのにこれじゃないと言われた」といったことも起こりがちです。

こうした場合はコミュニケーションを重ね、利用者さんの好みや習慣を少しずつ把握することが大切です。例えば料理中に味見してもらう、買い物の前に具体的に希望を聞く(可能なら商品写真を見せてもらう)など工夫してみましょう。他のヘルパーに、同じ利用者さんの情報を教えてもらうのも有効です。最初は難しく感じても、時間をかけて信頼関係を築けばお互い歩み寄れるようになります。

利用者の家族が協力的でない

訪問介護ヘルパーは、利用者さん本人だけでなくそのご家族と接する機会も多い仕事です。そのため、利用者さんの家族との人間関係に悩む人も少なくありません。たとえば、ご家族が介護に全く協力してくれなかったり、介護の仕方に文句を言われたり、利用者さん本人の希望とご家族の意向が異なり板挟みになるケースもあります

家族対応に悩むときは、まずご家族の話に耳を傾け、寄り添う姿勢で接することを意識しましょう。ヘルパーは利用者さんだけでなく、家族の心の支えにもなる存在です。それでも解決するのが難しい場合は、サービス提供責任者に相談して介入してもらうことも大切です。ヘルパー一人ではどうにもならない問題は、ケアマネジャーなども交えてチームで対応策を考えてもらいましょう。

環境が介護に適していない

訪問先の自宅環境が介護に適していないことも、悩みになります。例えばオムツやおしり拭きが切れていてケアできない、段差だらけで手すりもなく移動介助が危険…といった状況です。 こうした場合も遠慮せず、サービス提供責任者に報告しましょう。物品が不足しているならご家族に補充を依頼すると、必要に応じて買い物支援を検討してもらえます。

手すりの設置など住環境の改善についても、介護保険の住宅改修制度等で対応できる場合があります。 また、「真夏なのにエアコンをつけてもらえない」「暖房が壊れて寒すぎる」などヘルパー自身の健康にも関わる問題がある場合も我慢せず事業所に相談し、ケアマネジャー等を通じて改善を促してもらいましょう。

介護記録を書くのが苦手

訪問介護では、サービス提供のたびに介護記録を書かなければなりません。これを苦手とするヘルパーも多く、「時間がなくて後回しにしてしまう」「何を書けばいいか迷う」と悩みがちです。 介護記録は、退室前にその場で簡潔に書く習慣をつけましょう。後でまとめて書こうとすると、記憶があいまいになります。

支援内容は箇条書きで簡潔にまとめ、特記事項には利用者さんの普段と違った様子や会話内容などの事実を記載します。専門用語はできるだけ使わず、誰にでもわかる言葉で書くことも大切です。 最初は難しく感じても、慣れれば自分なりの書き方が身についていきます。わからないときは先輩ヘルパーに相談し、記入例を見せてもらうと安心ですよ。

【業務外】訪問介護ヘルパーの悩みと対処法

次に、訪問介護ヘルパーの業務時間外や職場環境に関する悩みについて見ていきましょう。利用者さん宅でのケアそのもの以外にも、ヘルパーの仕事には移動や事務作業、働き方の悩みなど様々なものがあります。

ここでは、現場外でよくある悩みとその対処法をご紹介します。

訪問先への移動が大変

「利用者さんの自宅への移動が大変」という悩みもあります。自転車や徒歩での移動が多い場合、猛暑や大雨の日は体力的にきつく、訪問件数が多いと移動だけでヘトヘトになりかねません。 移動が負担に感じるときは、事業所に相談してみましょう

訪問スケジュールの間隔を延ばす、担当エリアを見直す、電動自転車や社用車の利用を検討してもらうなどの対応策が考えられます。特に悪天候の日は無理をせず、「危険なので訪問時間を調整できませんか」と提案することも必要です。ヘルパー自身の安全と健康を守るため、遠慮なく声を上げましょう。

待機時間に行う事務が負担

常勤(フルタイム)で働く訪問介護ヘルパーの場合、訪問と訪問の合間に事務作業を行うことがあります。具体的には、介護報酬の請求書類作成や記録の整理などのデスクワークを任されることがあるのです。「パソコン仕事は苦手…」という人にとってはストレスになりがちですが、介護保険の仕組みを知る良い機会と捉えることもできます。

どうしても大変な場合は、管理者に相談してみましょう。「もっと訪問件数を増やしたい」「ITを導入して事務負担を減らせないか」などの希望を伝えることで、環境が改善する可能性があります。自分でも工夫(適度に休憩を入れる、書類整理のコツをつかむなど)しながら、無理しすぎないようにしてくださいね。

上司や責任者に相談しにくい

「職場の上司やサービス提供責任者に相談しにくい」と感じるヘルパーもいます。直行直帰で顔を合わせる機会が少なかったり、「忙しそうで声をかけづらい」と遠慮してしまったりする人は特にそのように感じがちです。 しかし、困ったときにすぐ連絡・相談できるようにしておくことはとても重要です。

特に利用者さんの急変のような緊急時は、上司が忙しそうでもためらわず指示を仰ぐ必要があります。仕事上の悩みも、一人で抱え込まずメールやメモで良いので伝えてみましょう。そうすれば、その時は上司が不在でも後から目を通してもらえます。また、同僚に相談して間接的に伝えてもらう方法もあります。黙っていては誰にも伝わりませんので、小さなことでも遠慮せず声を上げる姿勢が大切です。

他のヘルパーとの連携が取れない

訪問介護ヘルパーは単独行動が基本のため、他のヘルパーとの連携不足で悩むことも珍しくありません。特に同じ利用者さんを曜日ごとに別のヘルパーが担当しているような場合、互いに情報共有ができておらずケアの手順にズレが生じることがあります。その結果、「前のヘルパーさんはこうしてくれたのに…」と利用者さんから言われて戸惑うケースも多いです。

このような場合はサービス提供責任者に状況を伝えて、ヘルパー同士で情報共有の機会を作ってもらいましょう。訪問介護計画書や手順書を改めて全員で確認すれば、統一したケアを提供できるようになります。定期的なミーティングを提案するのも良いでしょう。訪問介護も、チームで行う仕事です。一人で抱え込まず、みんなでより良いサービスを目指してくださいね。

給料が安定しない

「給料が安定しない」という悩みもよく聞かれます。特に登録ヘルパー(非常勤)の場合、働いた時間分しか収入にならないため、利用者さんの都合でキャンセルが続くとその月の収入が大きく減ってしまうことがあります。そのような状況になると、「もっと働きたいのにシフトに入れない」「急なキャンセルで収入が減って困る」と不安に感じるでしょう。

また、常勤で働いていても「資格が必要な専門職なのに給料が低い」と不満を抱く人が少なくありません。 収入面の悩みを解決するためには、まず勤務形態や資格の見直しを検討しましょう。非常勤で不安定なら正社員になって月給制にする、介護福祉士など上位の資格を取得して資格手当や昇給を目指す、といった方法があります。

また、利用者さん都合のキャンセル時には、「休業手当の支払いが必要」と法律で定められているため、きちんと補償がない場合は遠慮なく確認するようにしましょう。どうしても改善しない場合は、待遇の良い事業所への転職を検討することも選択肢の一つです。

訪問介護ヘルパーに向いている人の特徴とは

では、どのような人が訪問介護ヘルパーの仕事に向いているのでしょうか?一般的に次のような特徴を持つ人は、この仕事でストレスを感じにくく活躍しやすいとされています。

・人と接することが好きで、思いやりがある人:利用者さんやご家族に寄り添った対応ができるコミュニケーション力の高い人

・自主性があり責任感が強い人:一人でも落ち着いて判断し、困難に直面しても逃げずに対応できる人

・臨機応変で体力に自信がある人:予定外の事態にも柔軟に対応でき、移動や介助の体力的負担にも耐えられる人

・時間や約束を守り誠実に働ける人:訪問時間や記録提出などのルールをしっかり守り、信頼関係を築ける真面目な人

    反対に、訪問介護ヘルパーに向いていない可能性があるのはこのような人です。

    ・常に誰かと一緒でないと不安な人:単独での訪問が基本のため、一人での仕事に強い不安を感じる人

    ・変化やイレギュラーに弱い人:マニュアル外の対応が苦手で、突発的な出来事に臨機応変に対処できない人

    ・他人の生活空間に入ることに抵抗が強い人:利用者さんの自宅に上がることや衛生面に過剰に気を遣いすぎてしまう人

    ・自己管理が苦手な人:遅刻や欠勤が多かったり体調管理ができなかったりする人(利用者さんから「ダメなヘルパー」と思われてしまう可能性があります。)

      いくつか挙げましたが、最も大切なのは「利用者さんの役に立ちたい」という気持ちです。その思いがあれば、多少向いていない部分があっても努力で克服し、立派なヘルパーとして成長していけるでしょう。

      訪問介護ヘルパー特有の悩みが少ない職場の選び方

      最後に、働きやすい職場の選び方をご紹介します。職場環境によって、ヘルパーの悩みは大きく変わります。できれば悩みが少なく長く働ける職場を選びたいですよね。注目したいポイントは、次のとおりです。

      ・研修やサポート体制が整っている職場:新人研修や先輩との同行など教育制度が充実していれば、困ったときに相談しやすく安心

      ・移動の負担が少ない職場:サービス提供エリアが狭めで移動時間が短い、社用車の貸与や交通費支給があるなど、ヘルパーの移動負担を軽減する取り組みがある会社

      ・相談しやすい風土がある職場:サービス提供責任者が複数配置されていて常に誰かに連絡できる、定期的にミーティングがあるなど、ヘルパー同士や上司とコミュニケーションを取りやすい環境

      ・待遇面がしっかりしている職場:基本給や手当が手厚く、昇給制度もある会社(例えば特定事業所加算や処遇改善加算(国の介護職員処遇改善制度)の取得に積極的な事業所は、職員の研修や給与アップに力を入れている傾向があります。)

        こうした条件を満たす職場であれば、訪問介護ヘルパー特有の悩みも少なく、長く働きやすいでしょう。もし今の職場で悩みが多いと感じているなら、思い切って条件の良い事業所へ転職を考えてみるのも一つの手です。あなたに合った環境で、長く活躍してくださいね。










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