今年は梅雨明けから暑い日が続きますが、2021年7月21日気象庁発表の3カ月予報によると、北日本日本海側を除く10月までの日本全国の気温は例年並みから例年より高い確率が高いとのことです。そのような中、光熱費は春・秋と比べて増える傾向にある夏の時期にこそ光熱費を工夫する機会とも言えます。今からでも対応できる光熱費の削減についてのポイントをお伝えします。
電気料金を削減するためのポイント1
エアコンは電気代全体の半分程度を占めるご家庭もありますので、年式によっては古いエアコンを稼働するより、新しいエアコンを稼働した方が電気料金は安くなります。メーカーや使用頻度にもよりますが、一例をあげますと、同じメーカーの同じ広さ用(8~12畳用・2.8kw)を現在発売中のものと15年前のエアコンを比べると、カタログ情報で年間8000~10000円程度の電気代が下がるようです。
お使いのエアコンが故障はしてないものの音や振動が大きくなったり、冷房の効きが弱くなったりした場合は、買い替えの検討する時期と思われます。なお、現在使用しているエアコンと販売しているエアコン消費電力等の比較をしたい方は、環境省・省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」をご確認ください。
電気料金を削減するためのポイント2
電気料金のプランや電力会社の見直しで電気料金そのものを安くできる場合があります。すでに見直しをしたご家庭でも、以前と比べて日中の利用頻度や使用電量そのものが大きくなった場合には、別のプランや電力会社に改めて変えたほうがいい場合も少なくありません。
例えば、今までは日中は不在にしがちであったため夜間割引の料金プランが最適なご家庭でも、コロナ禍以降に在宅勤務が中心になった場合には、夜間割引が最適ではなくなる場合があります。現在加入の電力会社のプランや別の電力会社のプラン等を検討できる方は見直しすると電気代が下がるかもしれません。
また、エアコンに合わせてサーキュレーター・扇風機を併用し、部屋全体に冷気が行き渡るようにすることや、エアコンの次に電気代の割合の大きい照明や冷蔵庫が旧式の場合には、買い替えすることなども電気代を減らすことにつながります。
水道料金を削除するためのポイント1
上下水道は他の光熱費・通信費とは異なり、利用する場所ごとに運営する水道局が決まっていますので、事業者を変えて節約することができません。そのため、ご家庭ごとの節水がその対策となります。東京都水道局の平成27年度・一般家庭水使用目的別実態調査によると、家庭での水の使われ方の平均は、お風呂が全体の40%、トイレが21%、炊事が18%、洗濯が15%、その他6%となっています。
シャワーヘッドを節水タイプにすると、商品にもよりますが、30~70%程度節水できるものが多いようです。価格は安いものであれば1000円台、多くのものが数千~1万円台程度、高いものは3万円を超えるものもあります。高額な商品は、節水だけでなく、塩素を取り除いたり、美容に効果があったりと高機能の場合が多いです。購入費用は掛かりますが、長期間使用することで元が取れ、その後の節約につながります。
例えば、東京都23区の水道料金を基準とした場合、利用状況によって異なりますが、3人家族・1人あたり10分のシャワーを50%節水できた場合、1カ月あたり約1300円の節約になります。なお、新しい住居の場合には、すでに節水対応のシャワーヘッドが設置してあることがあります。また、メーカーが異なる場合などは、取り付けができないものや別の部品が必要なケースもありますので、購入する場合には、今使っているシャワーのメーカーや形状等を確認しましょう。
水道料金を削除するためのポイント2
トイレを節水タイプにすると水道料金を削減できる場合が多いです。賃貸住宅にお住いの場合には難しいのですが、15年以上前の形式のトイレを、現在販売している節水タイプのトイレにすると、メーカーにもよりますが、トイレに使う水の量を1/3~1/4程度に減らすことができます。
例えば、東京都23区の水道料金を基準とした場合、4人家族・1人あたり1日4回使うとした場合、1カ月あたり約1300円の節約となります。シャワーヘッドの交換と比べて費用が掛かるだけでなく、工事も必要なため長期で使用する前提で節約になるかを計算して、判断するといいでしょう。
また、節水には蛇口に取り付けができる節水コマを設置したり、おふろの残り湯を洗濯に使用したりと工夫できるポイントが上記以外にもあります。
今回は夏の時期に使用料の増えるエアコンや水道を中心にご説明しましたが、在宅が多い場合には他の季節でも家計の改善に役立ちます。エアコンやトイレの買い替えには多くの費用が掛かりますが、電力プラン・会社の変更や節水シャワーヘッドへの交換はエアコンやトイレの交換よりは費用が掛かりません。全部とは言わずできることから始めるとともに、普段の電気や水道も無駄に使っていないか確認する機会にしていただければと思います。