【医師監修】赤ちゃんがつかまり立ちを始めるタイミングはいつ?

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師松井 潔 先生
小児科 | 神奈川県立こども医療センター 産婦人科

愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等、同総合診療科部長を経て現在、同産婦人科にて非常勤。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。

つかまり立ち

おすわりやハイハイをしていた赤ちゃんが、手や足に力がついてくるとつかまり立ちが始まります。

しかし赤ちゃんによって、つかまり立ちを始める時期には個人差があります。今回はつかまり立ちをする時期による違いや、つかまり立ちをしない理由をまとめてみました。

 

 

つかまり立ちとは

つかまり立ちとは、赤ちゃんの手が届くところにあるものにつかまって、立ち上がることを言います。

赤ちゃんの手や足に力がついてきて、立つことに興味を持つとつかまり立ちをし始めます。赤ちゃんはつかまり立ちをすることによって、視野がさらに広がることになります。

 

 

つかまり立ちをする時期の目安

赤ちゃんがつかまり立ちを始める時期には個人差があります。

大体生後7カ月から11カ月ごろが目安ですが、早い子は生後6カ月くらいから、遅い子では1歳ごろで始める子もいます。

 

段階としては、あお向けからうつ伏せに寝返りをし、おすわりができるようになり、その後四つんばいの姿勢からハイハイをし始めるようになったら目の前の壁などにつかまって立ち上がるようになります。

つかまり立ちをし始めるころ(乳児期後半)は、体幹は前に傾いてものにつかまります。下肢(腰から下の下半身)は片側が強く、外旋(外側に向かって回転)することがよくあります。それは、筋緊張(筋肉の状態)が弱いためとされています。


また、つかまり立ちの際に、つま先立ちをすることがあります。自然にしなくなることが多いですが、続くときは麻痺や発達遅滞などが考えられます。
 

 

●生後6カ月、7カ月ごろのつかまり立ち

手や腕の力が早くしっかりした赤ちゃんのなかには、生後6、7カ月くらいの早い時期につかまり立ちを始める子がいます。

つかまり立ちをするときには、手で体を上に引き上げるので手や腕が早く強くなった子はつかまり立ちしやすいのです。

しかし、手や腕の力のみに頼ってつかまり立ちをしている場合は、足腰や背中の筋力がまだついていないことが多いです。そのため、ふらついたり転倒して頭を打つこともよくあるため、注意をする必要があります。

テーブルにコーナーガードをつけたり、床にはクッションマットを敷いたり、物が散乱していない状態にするなど転倒したときにけがをしないような環境を作る必要があります。

基本的には、赤ちゃん目線に立って部屋を整えてあげると良いと思います。

 

●生後8カ月から10カ月くらいのつかまり立ち

この時期の赤ちゃんは、腕や足の力がしっかりしてきて、バランス感覚も養われているので、早い時期につかまり立ちを始めた子よりも安定しているでしょう。

ですが、まだ体に対して頭の比率が大きく転倒することもあるため、注意が必要です。

 

●生後11カ月から1歳までのつかまり立ち

この時期につかまり立ちを始める子は、長くハイハイしたことで手や腕・足腰がしっかりしており、ふらつきが少ないでしょう。

つかまり立ちをするとすぐに伝い歩きの段階に入る子もいます。

 

 

つかまり立ちをしないときはどうする?

赤ちゃんがなかなかつかまり立ちをしないとき、周りの子がつかまり立ちをしていたら比べて焦ってしまうこともあるかもしれません。

 

個人差はもちろんあるのですが、つかまり立ちをしない理由としては、

・座って手先を使って遊ぶことが好き

・ハイハイが好き

・つかまりやすいものがない

・手や足腰がまだ弱い

などが挙げられますので、それほど気にしなくても良いと思います。

 

座って手先をよく使っているときは、脳に良い刺激が与えられ、また集中力が鍛えられることにもなり、良いことなのです。

ハイハイが好きな子は、ハイハイをすることで足腰を鍛えることにもなるのでこちらもそのまま見守りましょう。

つかまりやすいものがないときは、ローテーブルなど赤ちゃんが手をかけやすい背の低いものを置いてみると、興味を示してつかまり立ちを始めるかもしれません。

どうしても気になるという場合は、小児科の先生にいろいろ聞いてみるのが良いと思います。

 

 

つかまり立ちの練習は必要?

なかなかつかまり立ちをしない赤ちゃんを見て、練習したほうが良いと考えるママもいると思います。

しかし、赤ちゃんの腕や足腰がまだしっかりしていない、バランス感覚がとれていないときは練習すべきではありません。体を痛めて、逆につかまり立ちの時期が遅れてしまう場合もあります。

 

腕や足腰がしっかりしているのであれば、赤ちゃんの両手がしっかりとつける高さのローテーブルに両手をつかせ、脇や腰を支えてあげると練習になります(もしこのときへたり込んでしまうなら、まだつかまり立ちする時期ではないということになります)。

 

練習をさせたいという場合は、子育て支援施設などの赤ちゃんのための施設は有効な場所です。

赤ちゃんはまねが好きなので、他の赤ちゃんのつかまり立ちを見せてみると、同じようにつかまり立ちをしようとするかもしれません。

ママも家にいるときよりも赤ちゃんを見ることに集中でき、また赤ちゃんの成長についての情報を得ることもできるので、施設をどんどん利用するのも良いと思います。

 

 

まとめ

つかまり立ちができるようになると、転倒やけがをすることが増えます。

家の中はけが防止グッズを使用したり、危険なものは赤ちゃんが触れない場所に移動するなどの安全対策はしっかりしましょう。けが防止グッズは赤ちゃん用品店や100円ショップなどで販売されています。

また、この時期におススメのオモチャは立って遊べるテーブルタイプのものや、転倒防止ストッパーが付いた手押し車などです。

成長段階に合ったおもちゃを与えてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

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